歴史のプロ40人が選ぶ「城下町ベスト15」はどこ?<林修の今、知りたいでしょ!>

物知りな林修先生が教わる側になり、様々な分野の専門家からレクチャーを受けるテレビ朝日系列の教養バラエティ番組「林修の今、知りたいでしょ!」。2023年4月27日放送回のテーマは、お城を中心に形成された都市「城下町」! 名だたる武将や大名たちが愛した城下町から、歴史のプロ40人が選んだ15の城下町がランキング形式で紹介されました。はたしてどこの城下町がどんな理由で選ばれたのでしょうか?

「林修の今、知りたいでしょ!」とは?

テレビ朝日系列で2013年8月から放送スタートし、2014年4月からゴールデンタイムで放送(現在は毎週木曜よる8時)されている教養バラエティ。普段は教える立場の林修先生が生徒になり、幅広い分野の講師が“林先生も知らない世界”についてレクチャーするという、面白くてタメになる番組です。お城好きにとって関心の高い歴史ネタも何度か取り上げられ、最近では「真相解明!家康の天下統一までの険しい道のり!」というテーマで、徳川家康の運命を変えた8つの事件を解説していました。

歴史のプロ40人が選んだ「GWに行って楽しい城下町ベスト15」の結果は?

今回はGW直前特別企画として「GWに行って楽しい城下町ベスト15」を2時間スペシャルでオンエア。全国に存在する約350ヵ所もの城下町の中から、歴史のプロ40人がNo.1をセレクト。それらの見どころが、話題の観光スポットや絶品ご当地グルメとともに紹介されました。

戦国時代、山城の麓に居館や政庁を設け、その周りに城下町ができました。
現在の城下町は、武家屋敷や町家の並ぶ古い町並みを見学したり、代々続く老舗や酒蔵、カフェや地元グルメを楽しんだりできる人気の観光スポット。全国にはその土地ならではの個性豊かな城下町がたくさんあります! そんないずれ劣らぬ魅力がある各地の城下町のどこがランクインしたのでしょうか?

おっと、その前に! 「そもそも城下町ってどんなところ?」をわかりやすく解説した記事をご案内!

第15位 掘割(ほりわり)を生かした水郷の町!柳川城下町(福岡県南部)

柳川城
トクさん投稿写真

永禄年間に蒲池氏によって築かれたと伝わる柳川城。勇将・立花宗茂を経て、関ケ原の戦いの論功で柳川城主となった田中吉政が本格的な近世城郭に改修しました。田中家改易後は再び立花宗茂が封じられ、以来立花家の居城となりました。明治時代の火事により天守閣等は焼失してしまいましたが、迷路のように入り組んだ総長930kmにも及ぶ水路は今も城下町に残ります。

番組では、はりめぐらされた水路を使った舟の水路めぐりや、立花家の屋敷を使った料亭旅館「御花」を紹介。柳川名物うなぎのセイロ蒸しがおいしそう! 

歴史のプロおススメのポイントは「御花」の廊下に飾ってある宗茂が家臣に貸し与えた金の兜の数々。

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第14位 桜の名所!弘前城下町(青森県弘前市)

弘前城
さん投稿写真

津軽地方を統一し弘前藩初代藩主となった津軽為信の息子・信枚(のぶひら)が慶長16年(1611)に築いた弘前城。東日本唯一となる現存天守は、寛永4年(1627)に落雷で焼失してから約200年後に再建されたもの。天守櫓の移築という名目で幕府から再建許可を取り、隅櫓を改造する形で新築したことから「御三階櫓」とも呼ばれています。春になると約2600本の桜が咲き誇り、その美しさは「日本さくら名所100選」に選ばれるほど!

弘前城の北側一帯の仲町には、サワラの生垣に囲まれた江戸時代の武家屋敷が立ち並び、今もその面影を残していることから国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。町並みの向こうに見える岩木山の絶景も必見! その一方、明治時代に建てられたモダンな洋風レトロ建築も城下町全体に多く残っていて、日本情緒とハイカラ気分を両方楽しめます。

番組では、桜の名所として弘前公園や、33ものお寺が並ぶ禅林街と呼ばれる寺町を紹介。

歴史のプロが「これぞ弘前の城下町」とおすすめするポイントは、江戸時代につくられた仲町地区のサワラ(ヒノキ科)の生け垣。

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第13位 奥美濃の小京都は「水の都」!郡上八幡城下町(岐阜県郡上市)

郡上八幡城
みぃさん投稿写真

慶長5年(1600)、関ヶ原の戦いの前哨戦となった「郡上八幡城の合戦」の舞台として知られる郡上八幡城。天守閣は昭和8年(1933)に当時の大垣城を参考に建てられたもので、木造の模擬天守としては日本最古です。また、特別な気象条件が重なった時に立ち込める霧の中、お城が浮かんだように見えることから「天空の城」とも呼ばれています。

現在見られる郡上八幡城下町は、17世紀に町が全焼したのをきっかけに京にならった区画割が施されたもので、城下町の守りとして辻の突き当りには13のお寺が配置されています。間口の狭い町家が立ち並ぶ豊かな風情から「奥美濃の小京都」と呼ばれ、職人町、鍛冶屋町は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されました。町の通りの両側の水路には、防火用水・生活用水として川から水が引き入れられていて、「水の郷百選」にも認定されています。

番組では、水路が張り巡らされた風景や、ユネスコ無形文化遺産である郡上踊りが紹介されました。

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第12位 秀吉グルメやひいきの武将の痕跡を楽しむ!伏見城下町(京都府京都市)

伏見城
ブラタヌシさん投稿写真

大坂と京都を水運で結ぶ伏見の地に、豊臣秀吉が文禄3年(1594)に築いた伏見城。秀吉最期の地となりました。地震などで倒壊した後に徳川家康が再建しましたが、元和9年(1623)に廃城となりました。現在見られる花畑曲輪跡にある模擬天守は、遊園地「伏見桃山城キャッスルランド」の施設として建てられたもので、徳川時代の天守をモデルにしています。

伏見城の歴史は短いものでしたが、城下町の形成によって水路と陸路のインフラが整い、港町・宿場町として発展しました。質の高い伏流水を活かした酒の生産も有名です。

番組では、秀吉に献上された蒸しようかんや、秀吉が立ち寄って名付けた食事処「祢ざめ家」など、秀吉にまつわるさまざまなグルメがあることにも触れられていました。

歴史のプロおすすめポイントは、秀吉に集められた武将たちにちなんだ地名探し。伊達政宗や上杉景勝、石田三成、徳川家康など錚々たる武将に関連する名称がそのまま地名として残っているそうです。

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第11位 お城とセットで造られた八幡堀が情緒豊か!近江八幡城下町(滋賀県近江八幡市)

近江八幡城
くろもりさん投稿写真

天正13年(1585)、豊臣秀吉の甥・秀次が標高約283mの八幡山に築いた近江八幡城。文禄4年(1595)に秀次は謀反の疑いをかけられ切腹し、城も破却されたと考えられています。総石垣造りの山城で、曲輪を囲む高い石垣が今も残っていて圧巻! また本丸跡には、秀次の菩提寺である村雲御所瑞龍寺が京都から移築されています。

近江八幡城の築城時に、城と城下町を隔てる人工の水路として設けられたのが八幡堀。琵琶湖につながる運河としても活用され、両岸には商家の町家や白壁の土蔵が立ち並んでいます。そんな風情豊かな町並みを満喫するなら、八幡堀を運航する和舟に乗るのがオススメ! なお、近江八幡城下町は国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。

番組では、本能寺の変の後、安土城下町の商人を移り住まわせた商人の町であることを説明。江戸時代のまま残っている堀を使った屋形船の八幡堀めぐりや、信長ゆかりのお土産「赤こんにゃく」が紹介されました。

歴史のプロおススメポイントは、近江商人の屋敷で見られる「見越しの松」。お客様用の玄関にのみお迎えする気持ちを表して植えられているそう。商人らしい細やかさが表れています。

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第10位 「女城主の里」に今も残る江戸情緒!岩村城下町(岐阜県恵那市)

岩村城
新ろくべえさん投稿写真

鎌倉時代の文治元年(1185)に築かれ、日本三大山城の一つに数えられる岩村城。城内には天然の地形を巧みに利用した壮大な石垣が延々と続き、総延長は何と約1.7km! なかでも、本丸へ向かう出入口に築かれたひな壇状の六段壁は圧巻です。

岩村城の麓に広がる岩村城下町には、江戸時代の面影を残す旧家やなまこ壁が全長1.3kmの本通りに沿って続いており、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。また岩村町は、織田信長の叔母・おつやの方が治めたことから「女城主の里」と呼ばれ、商店や各家庭の玄関先には「女主人(おかみさん)」 の名前を記した暖簾が掛かっているのも特徴的。東濃地域の名物・五平餅もご堪能あれ!

番組では、江戸時代から変わらない製法で作られている「カステーラ」や、江戸時代の商家を紹介。老舗酒蔵の地面に敷かれたトロッコレールにはびっくり! 

歴史のプロおススメポイントは、老舗酒蔵の奥の中庭で見られる戦国時代に作られた生活用水路「天正疎水(てんしょうそすい)」。町屋の背後に流れており、公開されている町屋で見ることができます。

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第9位 城下町で江戸情緒と大正ロマンを堪能!彦根城下町(滋賀県彦根市)

彦根城
城とマスクさん投稿写真

豊臣方の監視目的で、徳川家康が徳川四天王の一人である井伊直政に築城を命じ、直政や息子たちが築き上げた彦根城。犬山城と同じく、現存12天守の1つであり国宝天守をもちます。3階3重の天守には多彩な破風や花頭窓を配していて、変化に富んだ美しい姿を見せてくれます。

彦根城のお堀にかかる京橋からすぐ近くにあるのが「夢京橋キャッスルロード」。江戸時代の城下町を再現した町並みには、白壁に黒格子の町家が軒を連ね、食べ歩きやお土産探しを楽しめます。一方、隣接する「四番町スクエア」は大正ロマンが漂う町となっていて、こちらも併せて訪れたい!

番組では、築城時から現在までほとんど変わっていない町割りを紹介。彦根ならではのグルメとして近江牛や、井伊直政が彫った木型でつくったお菓子を扱う老舗和菓子店などを紹介。彦根城下町に多くの金仏壇が盛んになった理由は、戦がなくなった江戸時代に甲冑職人が仏壇づくりに転職したからだそう。

歴史のプロおススメポイントは、足軽組屋敷。多くの城下町には残らない足軽の屋敷が多く残るのが彦根城下町。攻めてきた敵方を食い止める位置に建てられており、中にも入ることができます。

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第8位 城下町もお城の中!江戸城下町(東京都千代田区ほか)

江戸城
にのまるさん投稿写真

言わずと知れた江戸幕府の本拠・江戸城。天下普請によって諸大名を動員し、壮大なスケールの城郭を築き上げて幕府の権威を世に誇示しました。天守も高さ約44.8mという比類なき規模でしたが、明暦の大火(1657)で焼失した後、再建されることはありませんでした。それでも東西約41m・南北約45m・高さ11mの天守台が現存し、巨石を整然と積み上げた算木積は美しいの一言です。

江戸城は城下町も含めて外周を堀や石垣で囲い込んだ総構え構造で、現在の中央区と千代田区がすっぽり入るほどの広さ! 江戸城下町には武家地・寺社地・町人地が整然と配置されていました。武家屋敷跡など当時の町並みは姿を消していますが、外濠に構えられた見附(城門)跡が都内各地に見られ、当時の名残を感じさせてくれます。

歴史のプロおススメポイントもやはり、都会で見られる「門」と「石垣」。見附=門ということで、現在36もの門の跡が見られます。東京大学の赤門も、加賀前田藩の屋敷の門。

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第7位 「名古屋のめし」の宝庫!名古屋城下町(愛知県名古屋市)

名古屋城

江戸幕府を開いた後もなおも脅威であった豊臣方や諸大名へのけん制や東海道の防衛のために、天下普請で築かれた名古屋城。徳川家康は築城にあわせて、それまでの中心地であった清須から、町をまるごと引越しさせる「清須越」を行い、城下町を碁盤割に整備しました。この碁盤割は現在の名古屋市の作りにも生かされています。江戸時代の俗謠で「尾張名古屋は城で持つ」とうたわれた通り、尾張徳川家の居城として名古屋城を中心に大いに栄えました。

2018年に整備された新たな名古屋城下町「金シャチ横丁」は、おいしい名古屋めしを堪能できる場所としてすっかり定着しました。昔から定番の名古屋めしが楽しめる「義直ゾーン」と、名古屋の新たな食文化を発信している「宗春ゾーン」、伝統と革新両方の美味を味わえるのが大きな魅力です。

番組では、林先生と伊沢さんが名古屋城下町を散策、金シャチ横丁では165万円で販売されている純金鯱像や金箔豆腐ソフトクリームなどを紹介。

歴史のプロおススメポイントは、家康が作った城下町の痕跡探し。城下町の区画の中央に寺社が配置されていることが多い理由や、江戸時代から続く尾張徳川家ご用達料亭の中庭にある緊急用の井戸の秘密にも迫りました。

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第6位 大御所・家康が愛した町!駿府城下町(静岡県静岡市)

駿府城
TMN97さん投稿写真

慶長10年(1605)に将軍職を息子秀忠に譲った徳川家康が、大御所政治を執る拠点とした駿府城。その前は、豊臣秀吉が関東に移封した家康を牽制するため、家臣の中村一氏に命じて天守を築かせたと考えられますが、家康は天下普請による改修の際、その天守台を覆い隠すように新たな天守を構えました。天守台の大きさは南北約68m・東西約61mで、それまで日本最大とされていた江戸城の天守台を超える規模!

家康によって整備された駿府城下町は「駿府九十六ヶ町」とも呼ばれ、最盛期には10万人が暮らしていた大都市でした。町人たちは職業ごとに決められた町に住み、呉服町や両替町など職業由来の地名が現在も残っています。当時の町割を伝える九十六ヶ町の碑を巡り、幼少期の家康が武運長久を祈ったという小梳神社など家康ゆかりのスポットにも足を運んではいかがでしょうか。

番組では、家康大好物の安倍川餅や、徳川慶喜の屋敷跡を紹介。歴史のプロおススメポイントは、金貨や銀貨を作っていた金座町・銀座町の痕跡。金座跡地には現在、日本銀行静岡支店があり、銀座は東京銀座に移りました。

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第5位 戦火を逃れた昔のままの城下町!犬山城下町(愛知県犬山市)

犬山城
きんにくさん投稿写真

現存12天守の1つであり、さらにそのうち5つしかない国宝天守をもつ犬山城。織田信長の叔父・信康が天文6年(1537)に築いたと伝わり、その後、城主が目まぐるしく変わる中で近世城郭に改修され、天守が現存しています。木曽川のほとりの小高い山の上に建てられ、天守最上階からの眺めは必見です。

犬山城の南に広がる犬山城下町は、外周を木戸、堀、土塁などで取り囲んで城と一体化させた総構え構造。太平洋戦争の戦火を逃れたおかげで江戸時代の町割がそのまま残り、江戸から昭和までの歴史的な建造物が今も立ち並びます。通り沿いの町家ではカフェや雑貨店が営業されていて、郷土料理の田楽や五平餅を堪能しながら風情豊かな町の散歩を楽しめます。レンタル着物で気軽に町歩きできるサービスも盛んで、着物姿の観光客も風景に華を添えます。

番組では、現在若者に「江戸レトロ×フォトジェニック」として大人気の犬山城下町にあるハートの絵馬がある縁結びの神社や、さまざまな串グルメを紹介。漢方に造詣が深かった家康にちなんだお酒も。

歴史のプロおススメポイントは、お団子屋のご主人が自腹で1,200万円を投じて復元した火の見櫓。

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第4位 土塀が連なる武家屋敷の町並みは必見!萩城下町(山口県萩市)

萩城
ryuさん投稿写真

慶長9年(1604)に毛利輝元が築いた萩城。山麓の平城と山頂の山城とで構成され、本丸には五層天守が建っていましたが明治7年(1874)に解体され、現在は石垣と堀の一部が昔の面影を残しています。

萩城下町は萩城の外堀から外側に広がり、碁盤の目状に区画された町筋に中・下級の武家屋敷や商家の町家が点在していました。武家屋敷の建物はほとんど解体されましたが、敷地を囲う重厚な門や土塀は今も残っていて、江戸時代にタイムスリップしたかのような情緒を感じさせてくれます。萩の特産品といえば夏みかんですが、白壁や土塀から黄色い果実がひょこっと見える景観も萩城下町ならでは!

番組では、当時の風景をそのまま残している街並みや、伊藤博文や高杉晋作など明治維新で活躍した志士ゆかりの品々や、晋作が愛した鯛料理を紹介。

歴史のプロおススメポイントは、山の上にある石切り場に残る残念石。萩城の石垣に残る矢穴を探すのも楽しいですね。

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第3位 朝倉氏が栄華を極めた時代の城下町を再現!一乗谷城下町(福井県福井市)

一乗谷城
宗春さん投稿写真

戦国時代に越前国を支配した朝倉氏の拠点・一乗谷城。約1.7kmの細長い谷の両端に上城戸と下城戸が置かれ、その内側に朝倉氏の居館や家臣の屋敷、城下町が形成されていました。朝倉氏が織田信長に破れて滅亡した時に焼き尽くされましたが、現在は居館などが平面復元されています。

一乗谷城下町もお城と一緒に消滅しましたが、昭和46年(1971)の調査で土の中からほぼ往時の姿のまま発掘され、平成17年(2005)にほぼ完全な姿で町並みが復元されました。発掘された石垣や建物の礎石を用いて復原した武家屋敷や町家が立ち並ぶ「復原町並」に一歩足を踏み入れると、朝倉氏が栄華を誇った戦国時代へタイムスリップしたような感覚に! 武家屋敷や町家に入ることもできるので、当時の生活の様子も垣間見ることができます。

遺跡全体が国の特別史跡、そのうち4つの日本庭園が「一乗谷朝倉氏庭園」として国の特別名勝、遺跡出土品のうち2343点が重要文化財に指定されています。

番組では、名物グルメとして「おろしそば」を紹介。朝倉孝景が非常食としてそばの栽培を奨励したため、福井でそば作りが広まったそうです。

歴史のプロが「ここを見ずに帰ってほしくない!」と熱くおススメするポイントは、城下町の入口である巨大な石組み。この巨大石組みの門でがっつり守っていたからこそ、100年を超える栄華が続けられたとのこと。

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第2位 “丹波篠山ブランド”の味覚とセットで楽しむ!篠山城下町(兵庫県丹波篠山市)

篠山城
しらさぎさん投稿写真

慶長14年(1609)、豊臣家の本拠・大坂城と豊臣家ゆかりの西国大名を分断するために、徳川家康が天下普請の城として築いた篠山城。縄張奉行は築城名人の藤堂高虎が務め、内外の堀と高石垣で守りを固めました。あまりにも強固すぎるため「天守は不要」と判断され、天守台を造ったのに天守は築かれなかったとか!

そんな篠山城の城下町には、武家屋敷や商家の町家が立ち並ぶ昔ながらの町並みが残り、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。なかには茅葺き屋根の建物も見ることができ、まさに日本の原風景! 町をじっくり散策して豊かな風情に浸り、丹波栗・黒大豆・黒枝豆など“丹波篠山ブランド”として有名な名物グルメもぜひ味わいたい!

番組では、歴史的建造物が数多く残る商家群や、水琴窟が体験できる武家屋敷群、創業400年の旅館で出される牡丹鍋などを紹介。当時の蔵に宿泊できるところも! 

歴史のプロおススメポイントは、お城の出入り口の防御施設である馬出し。当時のまま残っているのが本当に貴重。

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第1位 風情豊かな武家通りを散歩したい!松江城下町(島根県松江市)

松江城
イオさん投稿写真

堀尾氏が5年の歳月をかけて慶長16年(1611)に完成させた松江城も、現存12天守の1つにして国宝天守をもつ名城。天守には矢や銃を撃つ孔を94個も備え、そして周囲に内堀、外堀、川をめぐらせた実戦向きの城です。

そんな松江城下町の中で、最も江戸時代の趣を残しているのが「塩見縄手」と呼ばれる約500mの武家通りエリア。縄のように一筋に伸びた道路のことを「縄手」といい、かつては中級武士の屋敷が並んでいました。その名残である白壁と黒板塀の続く風景は風情豊かで、「山陰の小京都」とも呼ばれています。また、お堀から松江城や街並みを堪能できる遊覧船も人気で、四季折々の美しさや楽しさを満喫できます。

番組では、松江城を一周できる堀巡りなど水都としての魅力を紹介。

歴史のプロおススメポイントは、松江歴史館。歴史を知ることもさることながら、和菓子職人が手作りしている和菓子と抹茶が楽しめます。7代藩主・松平不昧が茶道を広めたため、お茶菓子として和菓子文化も発達。松江は日本三大菓子処の一つとなりました。

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<放送情報>
歴史のプロ40人が選んだ「GWに行って楽しい城下町ベスト15」あの武将や大名が愛した城下町。
日本全国約350ヵ所の城下町の中でNo.1は一体どこ?
テレビ朝日系列 2023年4月27日(木)19:00~20:54
【MC】林修
【副担任】斎藤ちはる(テレビ朝日アナウンサー)
【学級委員長】バカリズム
【学友】筒井真理子、菅田将暉、伊沢拓司、宮﨑香蓮

いかがでしたか? みなさんお気に入りの城下町はランクインしていましたか? 番組のスタジオトークでも出ていたように「知らないと行きようがない、行っても気づかない」面白さ満載の城下町。グルメや絶景、歴史が楽しめる城下町旅、ぜひお出かけください! 

執筆/城びと編集部

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