(続き)
南城北西麓の駐車スペース(説明板あり)から登城開始。ハイキングコースをしばらく行くと左側に尾根へと上る階段があり、右側は西端の曲輪、その間の堀切は切通道になって続いています。階段を上り、尾根沿いに展開する曲輪群を進むと曲輪間に石段がありました。てっきりハイキングコースとして改変されたものかと思っていたら、発掘調査により検出した石段遺構なんだとか。石段の上の曲輪では礎石建物や石組庭園も確認されているようです。龍王山山頂が南城の本丸です。本丸からは西に大和盆地を見下ろす眺望が開けています。本丸の南東には堀切を挟んで弥七丸が連なり、さらに東の堀切の先の曲輪が東端です。
堀切の堀底から続く城道を南へ下ります。弥七丸の南西下を通る城道沿いには喰違い虎口や土橋、伏兵溜まりなどが設けられている…そうですが、これかな、と思う箇所はあるものの、いまいち確証が持てませんでした。その先には本丸南下の腰曲輪から竪土塁が城道までのび、竪土塁を回り込むと屋敷地らしき削平地が広がっています。屋敷地の上には龍王山の名の由来でしょうか、柳本龍王社が祀られていて、南城の水の手だったと思われます。龍王社から切通道を上って行くと最初に上った階段のところに到着。階段の北側から北西端の堀切を抜けて尾根の東側に出ると、主郭部北下の腰曲輪を確認して南城をひとめぐり。
辰年の城納めとして訪れましたが、技巧的な虎口あり、巨大な堀切あり、畝状空堀群ありと、北城・南城あわせて4時間半を要する大いに見応えのある城でした。
…ということで、久々に「麒麟」でも「金龍」でも「きっかけ」でも「くいだおれ」でもない、普通の投稿をしたように思いますが、城めぐりの投稿も4か月分くらいたまってしまっているので、これからぼちぼち挽回していきたいと思います(…追いつけるのか?)。
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