2020/09/30
お城にゆかりの御城印・御朱印・武将印・御城印帳 【北海道・東北編】名門・南部氏ゆかりの城から戊辰戦争まで歴史感じる御城印
近年、登城の記念となる「御城印」が注目を集めています。多数の書籍が刊行されたり、テレビなどでも取り上げられたりすることもしばしば。どのような特徴の「御城印」が、どこで購入できるのかなど、一城づつ城びと編集部が丁寧にご紹介! 今回は【北海道・東北編】。チャシとよばれる独特の城砦が築かれた北海道や、南部氏や津軽氏、伊達氏などの武将が競い合った東北地方には、どのような御城印があるのでしょうか…!?
御城印って? 北海道・東北地方ではどこのお城が出しているの? その特徴は?
東北地方の御城印の一部
「御城印」とは、 半紙(和紙)に城名やゆかりある城主の家紋や花押などの印を押したもの。お寺や神社でいただける御朱印を参考にして作られ始めて、今では多くのお城で登城の記念として頒布されています。「御城印」以外にも、「登閣記念印章」「登城記念御朱印」「城郭符」「御城朱印」など、呼び方は城によってさまざまです(本記事では「御城印」で統一します)。
細かな説明はこちらのページでは割愛しますので、詳しくは、お城のご朱印!?登城記念に「御城印」を集めてみませんか?(https://shirobito.jp/article/417) の記事をご覧ください!
平安時代後期以来の名門・南部氏ゆかりの城から、奥羽再仕置の九戸城、戊辰戦争の鶴ヶ城まで、歴史の舞台として有名な城の御城印が勢ぞろい!どんなお城のどんな御城印があるのか、見ていきましょう! ※掲載内容は、令和5年(2023)9月26日現在の情報です。掲載以外でも御城印を領布しているお城をご存知でしたら、編集部までご連絡ください。(城郭名は、100名城、続100名城に続き、北から南、もしくは東から西の順に掲載。掲載の許可を得られなかったお城の御城印はご紹介しておりませんので、ご了承ください)
【北海道地方の御城印】
松前城/上ノ国町勝山館/洲崎館/花沢館
【東北地方の御城印】
<青森県>
弘前城/根城/浪岡城/種里城/七戸城/聖寿寺館/三戸城
盛岡城/九戸城/久慈城/花巻城/鍋倉城
白石城
米沢城/上山城/山形城
会津若松城/白河小峰城(冬バージョン追記)/三春城
【北海道地方の御城印】
■日本で最後に築かれた日本式城郭「松前城」
津軽海峡の警備強化のため、幕末に幕府から築城を命じられた松前氏が軍学者・市川一学(いちがく)の設計で築いた日本最後の日本式城郭。海防という特色上、火砲を重視し、城の内外に多くの大砲を備えていました。本丸御門は築城時から現存する唯一の遺構で国の重要文化財に指定されています。
御城印は、松前高校教諭である古川貴志さんの揮毫。中央に松前氏の家紋「丸に四ツ割菱」を配置、下には天守がデザインされています。
松前城(北海道松前郡)
領布場所:松前城資料館受付窓口
頒布元:松前町教育委員会
価格:300円(税込)
■蠣崎(かきざき)氏の本拠地かつ北方日本海交易の重要拠点「上ノ国町勝山館」
松前氏の祖である武田信廣(のぶひろ)が築いた山城。信廣は、長禄元年(1457)コシャマインの戦いの後に、蠣崎(かきざき)家の婿養子になります。文明時代初期(1470年頃)に築城されて以来、廃城になるまで蠣崎氏の日本海側での政治・軍事・交易の一大拠点でした。
御城印の家紋は、信廣の出身とされる若狭武田氏の「四つ割菱」。右下にあるのは、町の文化財や話題を広報するキャラクターで、信廣をモチーフにした「のぶくん」。勝山館跡から瀬戸や美濃で焼かれた焼き物が多く発掘されていることから、美濃和紙を用紙として使用。
上ノ国町勝山館(北海道檜山郡)
領布場所:勝山館跡ガイダンス施設(令和2年(2020)11月8日まで。令和3年(2021)4月3日~)
※閉館中の販売については、上ノ国町のHP(http://www.town.kaminokuni.lg.jp/)をご確認ください。
価格:300円(税込)
▼上ノ国町勝山館に関する記事
■武田信廣が結婚して築いた館「洲崎館」
北海道最古の記録である「新羅之記録」によると、長禄元年(1457)コシャマインの戦いで功をあげた武田信廣が上之国守護・蠣崎季繁(かきざきしげはる)の養女を妻とし、同年築いた館であるとされています。
御城印の家紋は、信廣の出身とされる若狭武田氏の「四つ割菱」。右下にあるのは、町の文化財や話題を広報するキャラクターで、信廣の妻をモチーフにした「まさちゃん」。勝山館跡から瀬戸や美濃で焼かれた焼き物が多く発掘されていることから、美濃和紙を用紙として使用。
洲崎館(北海道檜山郡)
領布場所:勝山館跡ガイダンス施設(令和2年(2020)11月8日まで。令和3年(2021)4月3日~)
※閉館中の販売については、上ノ国町のHP(http://www.town.kaminokuni.lg.jp/)をご確認ください。
価格:300円(税込)
■上総広常の居城と伝わる「花沢館 」
15世紀頃、渡党(わたりとう)と称する本州系の人々・和人が、北海道南部への進出拠点として築いたとされる道南12館の一つ。北海道最古の記録である「新羅之記録」では、アイヌ民族の蜂起である長禄元年(1457)コシャマインの戦いの際、多くの館が陥落する中、花沢館は館主・蠣崎季繁(かきざきすえしげ)が守り抜いたとされています。
御城印の家紋は、季繁が津軽の安藤氏の家臣であったことから安藤氏の「檜扇に鷲の羽」を配置。右下では、町の文化財や話題を広報するキャラクターで、季繁をモチーフにした「しげじい」が踊っています。勝山館跡から瀬戸や美濃で焼かれた焼き物が多く発掘されていることから、美濃和紙を用紙として使用。
花沢館 (北海道檜山郡)
領布場所:勝山館跡ガイダンス施設(令和2年(2020)11月8日まで。令和3年(2021)4月3日~)
※閉館中の販売については、上ノ国町のHP(http://www.town.kaminokuni.lg.jp/)をご確認ください。
価格:300円(税込)
【東北地方の御城印】
<青森県>
■東北唯一の現存12天守で桜や楓の名所「弘前城」
中央にあしらわれている家紋は、藩主津軽氏の「杏葉牡丹(ぎょようぼたん)」。
津軽に伝わる刺し子技法「こぎん刺し」をイメージした枠がついています。
領布場所:弘前城天守内(4/1~11/23)
弘前城情報館(11/24~3/31)
価格:300円(税込)
▼弘前城に関する記事
■陸奥南朝方の拠点となった中世の城「根城」
南部氏が南北朝時代から戦国末期まで本拠地とした「日本100名城」である根城。
御城印の「根城」の文字は、史跡根城跡石碑のものを使用。根城南部氏の家紋「南部鶴」が大きくあしらわれています。
南部氏ゆかりのお城の保護を目的とし、関連自治体や団体が連携して御城印を販売するプロジェクト「南部お城めぐり」の1城。売上げの一部は各城の維持管理や整備・活用に充てられます。
領布場所:史跡根城の広場本丸受付
価格:300円(税込)
▼根城に関する記事
■二重堀などで区切った曲輪がよく残る中世城館「浪岡城」
旧浪岡町出身の書家で、大河ドラマ「独眼竜政宗」のタイトルを刻字したことでも有名な山内清城氏による書。浪岡城跡案内所の看板にも使用されています。上の家紋は、村上源氏の代表文である「笹竜胆」、下は三春藩の家老職を代々務めていた三春藩浪岡氏は浪岡北畠氏の末裔で、所有した陣笠等に書かれていた家紋「向笹竜胆紋」を図案化したもの。南部氏ゆかりのお城の保護を目的とし、関連自治体や団体が連携して御城印を販売するプロジェクト「南部お城めぐり」の1城。売上げの一部は各城の維持管理や整備・活用に充てられます。
浪岡城(青森県青森市)
領布場所:青森市中世の館
価格: 300円(税込)
以前頒布されていた御城印が下記になります。
▼浪岡城に関する記事
■主郭内に光信の眠る「御廟所」が残る戦国期城館「種里城」
南部光信は大浦氏(津軽氏)の始祖であることから「津軽藩発祥の地」とされている種里城。
「種里城」の文字は種里城址碑を元にしており、「津軽藩発祥之地」は始祖光信公四五〇年祭の折に津軽家第14代当主である津軽義孝氏が揮毫、落款したものです。
御城印にある家紋は、南部光信公の家紋と推定される「蔓花菱」と、津軽家の家紋「杏葉牡丹」。
南部氏ゆかりのお城の保護を目的とし、関連自治体や団体が連携して御城印を販売するプロジェクト「南部お城めぐり」の1城。売上げの一部は各城の維持管理や整備・活用に充てられます。
種里城(青森県西津軽郡)
領布場所:光信公の館
価格:300円(税込)
■南部氏最北の防衛拠点「七戸城」
元中9年(1392)、根城から七戸に入部した南部政光が、北方に位置した安藤氏に対する最北の防衛拠点として築城したといわれる七戸城。戦国時代末まで七戸南部家の居城でした。
御城印の城郭名と「昭和十六年十二月十三日指定」は、史跡七戸城址碑の文字をもとにしています。中央に大きく配置された家紋は盛岡南部氏の「向鶴紋」。右上にある「割菱紋」は、甲斐源氏の流れをくむ南部氏が古くから使用していたと伝わっています。
南部氏ゆかりのお城の保護を目的とし、関連自治体や団体が連携して御城印を販売するプロジェクト「南部お城めぐり」の1城。売上げの一部は各城の維持管理や整備・活用に充てられます。
七戸城(青森県上北郡)
領布場所:七戸町観光交流センター、七戸町役場七戸庁舎2階 世界遺産対策室
価格: 300円(税込)
■南部氏一族の盟主・三戸南部氏の居館「聖寿寺館」
青森県三戸郡南部町小向字聖寿寺にある平山城で、本三戸城という別名があります。
「聖寿寺館跡」の文字は、弘前市在住の書道家の書を南部町出身のデザイナーがデザインしたもの。
三戸南部氏の家紋・南部鶴があしらわれています。
南部氏ゆかりのお城の保護を目的とし、関連自治体や団体が連携して御城印を販売するプロジェクト「南部お城めぐり」の1城。売上げの一部は各城の維持管理や整備・活用に充てられます。
聖寿寺館(青森県三戸郡)
領布場所:史跡聖寿寺館跡案内所
価格:300円(税込)
■河岸段丘上にある連郭式山城「三戸城」
戦国時代末、北奥羽一帯を治めた三戸南部氏の居城で、通称・留ヶ崎城。
大きな向鶴紋をいだいた書は、盛岡南部家第46代当主である南部利文氏によるものです。
南部氏ゆかりのお城の保護を目的とし、関連自治体や団体が連携して御城印を販売するプロジェクト「南部お城めぐり」の1城。売上げの一部は各城の維持管理や整備・活用に充てられます。
三戸城(青森県三戸郡)
領布場所:三戸町立歴史民俗資料館
価格:300円(税込)
▼三戸城に関する記事
<岩手県>
■盛岡藩主・南部家の居城「盛岡城」
南部信直が父子3代で築いた盛岡城。旧北上川と中津川の合流地点にある丘陵地を利用しており、江戸時代を通して盛岡藩主である南部家の居城でした。花崗岩を加工した石垣が残っており、東北の石垣造の三名城の一つに数えられています。
御城印の城郭名は、江戸幕府老中の盛岡城普請許可書の文字を使用。中央の家紋は、盛岡南部家の定紋「双舞鶴」。「双鶴紋」「向鶴紋」と言われることが多いですが、盛岡南部家に伝来する系譜や系図では「双舞鶴」と記されているそうです。『南部系図』によると、13代当主である南部守行の頃、秋田の安藤氏との戦中、戦意高揚のため開かれた宴に2羽の鶴が現れ、戦に勝利したことの記念に家紋としたとのこと。
南部氏ゆかりのお城の保護を目的とし、関連自治体や団体が連携して御城印を販売するプロジェクト「南部お城めぐり」の1城。売上げの一部は各城の維持管理や整備・活用に充てられます。
盛岡城(岩手県盛岡市)
領布場所:もりおか歴史文化館
価格:300円(税込)
▼盛岡城に関する記事
■秀吉天下統一の最後の戦場「九戸城」
豊臣家による天正 19 年 (1591) の奥羽再仕置で最後の戦場となった九戸氏の本城。
九戸氏の菩提寺である長興寺寺紋及び九戸氏ゆかりの九戸神社神紋である「九曜」があしらわれています。
迫力の「九戸城」文字は、市内の書家によるものです。
南部氏ゆかりのお城の保護を目的とし、関連自治体や団体が連携して御城印を販売するプロジェクト「南部お城めぐり」の1城。売上げの一部は各城の維持管理や整備・活用に充てられます。
九戸城(岩手県二戸市)
領布場所:二戸市埋蔵文化財センター
価格:300円(税込)
▼九戸城に関する記事
■通称新町館ともよばれる平山城「久慈城」
新町館のほか、八日館とも呼ばれる城。
市内の書家が「久慈城」の文字を揮毫。
久慈家家紋としてよく用いられていた「久慈菱」のほか、古文書に使用が記載されている「二重菱に五三の桐」・「卍」を御城印に使用しています。
南部氏ゆかりのお城の保護を目的とし、関連自治体や団体が連携して御城印を販売するプロジェクト「南部お城めぐり」の1城。売上げの一部は各城の維持管理や整備・活用に充てられます。
久慈城(岩手県久慈市)
領布場所:道の駅くじ やませ土風館
価格:300円(税込)
■伊達を見据えた南部領南端の城「花巻城」
豊臣秀吉による奥羽再仕置後、三戸南部家とその重臣北氏が、中世領主であった稗貫氏の本城・鳥谷崎城を改修し築いた花巻城。南部領南端に位置し、仙台領を見据える拠点でした。
御城印の城郭名は、花巻城代・北信愛による『永代安堵之事』の文字を使用。中央の家紋「向鶴」は、城主・南部政直の菩提寺である天厳山宗青寺に納められた位牌にあったもの。左下にあるのは政直の黒印。
南部氏ゆかりのお城の保護を目的とし、関連自治体や団体が連携して御城印を販売するプロジェクト「南部お城めぐり」の1城。売上げの一部は各城の維持管理や整備・活用に充てられます。
花巻城(岩手県花巻市)
領布場所:花巻市博物館
価格: 300円(税込)
■別名遠野城、横田城と呼ばれる阿曽沼氏によって築かれた「鍋倉城」
地元の遠野緑峰高校の生徒が名産「ホップ」を使って一枚一枚漉いた「ホップ和紙」を使用。
遠野南部家の家紋である「向鶴」と「九曜」があしらわれており、遠野で慕われている女殿様「清心尼公」のスタンプも押印されています。
南部氏ゆかりのお城の保護を目的とし、関連自治体や団体が連携して御城印を販売するプロジェクト「南部お城めぐり」の1城。売上げの一部は各城の維持管理や整備・活用に充てられます。
鍋倉城(岩手県遠野市)
領布場所:遠野市立博物館
価格:300円(税込)
※ホップ和紙制作の関係上、品切れになることがあります(ホップ和紙入荷次第、頒布は再開されます)。
お求めの際は遠野市立博物館のHPをご確認ください。
<宮城県>
■伊達の重臣・片倉家の城「白石城」
城主・片倉家の家紋「九曜」と、馬印の釣鐘の印が入っています。
白石城(宮城県白石市)
領布場所:白石城歴史探訪ミュージアム
価格:300円(税込)
また、白石城開門25周年を記念し、令和2年(2020)4月1日から開門25周年記念御城印が頒布されました。押印されているのは片倉家累代家紋「バラ藤井桁」。2,000枚の限定頒布です!
領布場所:白石城歴史探訪ミュージアム
価格:500円(税込)
▼白石城に関する記事
<山形県>
■関ヶ原の戦い以降上杉氏の居城となった「米沢城」
米沢城は、鎌倉時代に長井氏が築城したと伝わり、戦国時代には伊達氏が本拠地とするも、豊臣秀吉の命で慶長3年(1598)に上杉氏重臣の直江兼続が入城。関ヶ原の戦いの後は上杉氏の居城として初代米沢藩主・上杉景勝と直江兼続により本格的に近世城郭への大改修が行われました。以降270年あまり上杉氏が治めた米沢は、今も「上杉の城下町・米沢」として伝統文化が色濃く残されています。
御城印の下部に広がるのは、明治20年代に描かれた「米沢城本丸図」をもとに墨絵師・御歌頭(おかず)氏が書き下ろした米沢城絵図。その上には、上杉家家紋の「竹二雀」と軍旗に使われた毘龍の文字を配置。独特な味のある城郭名は、海外アーティストShun Oniniwa氏によるもの。
米沢城(山形県米沢市)
領布場所:米沢観光コンベンション協会観光案内所
価格:330円(税込)
※戦国グッズ専門店の戦国魂(http://www.sengokudama.com/)でも取扱い中。
▼米沢城に関する記事
萩原さちこの城さんぽ 〜日本100名城・続日本100名城編〜 第7回 米沢城 伊達政宗と上杉景勝ゆかり城:https://shirobito.jp/article/355
上山城(山形県上山市)
<福島県>
会津若松城(福島県会津若松市)
白河小峰城(福島県白河市)
三春城(福島県田村郡)
■「羽州の名城」とうたわれた奥羽三名城のひとつ「上山城」
戦国時代は最上家最南端の城塞だった上山城。御城印は、最上家改易後の歴代上山藩主の家紋がデザインされています。左上から土岐家の「土岐桔梗」、右上は蒲生家「左三つ巴」、中央は能見松平家「杵築笹(きつきざさ)」、左下は金森家の「裏梅鉢」、そして右下が藤井松平家の「埋み酢漿(うずみかたばみ)」。
領布場所:上山城受付
価格:300円(税込)
■最上家が長年守り続けた「山形城」
延文2年(1357)、斯波兼頼が築城したと伝わる山形城。その後、戦国時代から江戸時代まで最上氏が城主を務めました。慶長5年(1600)、関ヶ原の戦いの地方戦である長谷堂合戦で、山形城主・最上義光が直江兼続率いる上杉軍へ反撃を開始した日にちなんで、令和5年(2023)10月1日(日)から、御城印が発売されます。
長らく発売が望まれていた山形城の御城印は、通常版と特別版の2種類。
通常版は、上部に山形城城主・最上家の家紋「丸に二つ引き」を配置、下部にデザインされているのは霞城公園にある最上義光の銅像。長谷堂合戦で陣頭指揮を執る姿を表している銅像は、山形城の御城印にぴったりです。
特別版は、なんとAR(拡張現実)で、イラストデザインは、リアルすぎる猫でSNS等で話題の若手色鉛筆画家・音海はる氏が手掛けました。どのようなデザインかは、発売日までのお楽しみ! 10月1日に開催される御城印発売イベントで発売され、発行数は5000部限定です。イベント詳細については、山形市HP(https://www.city.yamagata-yamagata.lg.jp/kurashi/koen/1006541/1011174/1011175.html)をご覧ください。
なお、10月1日(日)の販売は、以下の通りです。
10:00~15:00は出陣式イベント会場、15:00~16:30は最上義光歴史館内の受付
10月3日(火)以降、最上義光歴史館の開館時間内に販売。なお、10月2日は定休日なので御城印の販売はありません。
山形城(山形県山形市)
領布場所:通常版、特別版ともに最上義光歴史館
頒布元:山形市公園緑地課
価格:【通常版】300円(税込)、【特別版AR(拡張現実)御城印】1,000円(税込)※特別版は5000部限定
※令和5年(2023)10月1日発売。
<福島県>
■戊辰戦争150周年の節目を迎えた「会津若松城」
オリジナル御朱印帳を購入すれば、直書きされた御朱印をゲットできます!さらに平成30年(2018)は「戊辰一五〇年」の記念印入り。
会津若松城(福島県会津若松市)
領布場所:鶴ヶ城観光案内所
価格:300円(税込)
▼会津若松城に関する記事
■7家21代の大名を迎えた奥州関門の名城「白河小峰城」
白河市出身の書家、根本みき氏による揮毫に、歴代白河藩主の家紋があしらわれています。
左上から下に、丹羽家「筋違(すじかい)」、榊原家「源氏車」、本多家「立葵」、松平家(奥平)「九曜」、右上から松平家(結城)「五三の桐」、松平家(久松)「梅鉢」、阿部家「違鷹羽(ちがいたかのは)」。
福島県内では、会津若松市の鶴ヶ城、石川町の三芦城に続いて3つ目の御城印。
白河小峰城(福島県白河市)
領布場所:二ノ丸茶屋(小峰城城山公園内)※定休日は毎週水曜日(11月~3月)、年末年始
価格:200円(税込)
▶令和3年(2021)12月18日より、枚数限定で冬版の御城印が登場です! 冬を意識したデザインで、全体に雪輪の文様が舞っています。雪輪は豊穣を表す吉祥紋なので、雪の中にたたずむ白河小峰城にたくさんの幸せが降り注いでいるようですね。中央には松平家(久松)の家紋「梅鉢」を大きく配置。領布場所:二ノ丸茶屋(小峰城城山公園内)・白河観光物産協会窓口(水曜日のみ)、頒布元:白河観光物産協会、価格:500円(税込)※500枚限定
▼白河小峰城に関する記事
■中世山城と近世城郭の両方の姿を見ることができる「三春城」
永正元年(1504)に田村義顕が築城したと言われ、その後短期間で何度か城主を替えたのち、正保2年(1645)に秋田俊季(としすえ)が入城して以来、明治4年(1871)の廃藩置県まで11代にわたり秋田氏が居城とした三春城。築城時は山頂本丸を中心とした中世山城だったと推定されますが、寛永5年(1628)に松下長綱が城主となって城を近世城郭に改修、本丸のほか二の丸、三の丸を置き、山麓には侍屋敷を配しました。三春城は現在は城山公園として整備されています。
御城印は、通年版(左)と夏限定版(右)の2種類。両方とも田村氏の家紋「車前草(おおばこ)」と、秋田氏の家紋「檜扇に違い鷲の羽」を配置。別名である「舞鶴城」も雅称として入っています。夏限定版は令和3年(2021)9月30日までの限定販売で、夏の城山を彩る紫陽花がイメージされています。
三春城(福島県田村郡)
領布場所:三春きたまち蔵TENJIN、三春町歴史民俗資料館
頒布元:㈱三春まちづくり公社
価格:300円(税込)
※郵送販売はなし。
いかがでしたか? 登城の記念に、はたまたちょっとしたお土産にも最適!な御城印、ぜひコレクションしてみてはいかがでしょうか。
もちろん、ほかのエリアにも各お城のシンボルや城下のこだわりなどが活かされた御城印が多数!
ほかのエリアをチェック!
【関東・甲信越編】六連銭に武田菱、北条鱗!群雄の家紋がまぶしい御城印:https://shirobito.jp/article/1151執筆・写真/かみゆ (「歴史(はエンタテインメント!」をモットーに、ポップな媒体から専門書まで編集制作を手がける歴史コンテンツメーカー。)&城びと編集部
協力:若狭国吉城歴史資料館館長 大野康弘さん
<お城情報WEBメディア城びと>