遠野市にある標高 344mの 鍋倉山に築城された県内屈指の大規模な山城です。鍋倉山は遠野盆地平野部に突出した半島状の地形で、東と北には来内川、西には猿ヶ石川が流れ天然の堀としていました。天正年間(1573~1592 年)に阿曽沼広郷により築かれたと伝わる城郭で、その後南部氏の支配となりました。盛岡藩二代藩主南部利直の命により南部(八戸)直義が、八戸の根城から遠野に移り1万2千余石を知行して治めますが曲輪の大規模な改変はなかったようです。現在、城址は整備され曲輪、土塁、空堀等を見ることができます。竪堀もあるようですが、草に覆われていてよくわかりません。空堀の北側に水溜堀があるようですが、見落としたようです。縄張り図を見ると今回は行っていませんが、尾根に堀切などがあるようです。考えていた以上に面白い遺構がありそうですが、もう少し葉が落ちた時期に来て尾根なども含めて散策してみたいですね。
もちろん整備された道を散策するだけも十分楽しめました。三の丸にある櫓風の展望台に入ると音声ガイドが流れます。
登城口の南部神社へはJR遠野駅から歩いて10分くらいです。
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