【関東・甲信越編】必見のお城をピックアップ!日本100名城・続日本100名城の見どころガイド

公益財団法人日本城郭協会では、日本を代表する文化遺産であり地域の歴史的シンボルでもある城郭・城跡をより広く知ってもらうことを目的として、各都道府県から1~数城ずつ「日本100名城」「続日本100名城」を選定しています。いわば日本100名城・続日本100名城は「見ごたえあり」というお墨付きのようなもので、これからお城めぐりを始めたい方にぜひオススメ! とはいえ「200城もあると選べない」「地元の近くにどんな100名城があるか知りたい」という方も多いはず。そこで城びとが、注目の日本100名城・続日本100名城をエリア別にご紹介! 今回は【関東・甲信越編】です。

「日本100名城」「続日本100名城」についてもっと知りたい方はこちらの記事もチェック!

【茨城県】中世と近世の造りを両方楽しめる「笠間城」(続日本100名城)

水戸城や土浦城など茨城県を代表する城の多くは、石垣を築かず土塁や空堀を巡らせた「土造り」。そんな中、笠間城は茨城県の城づくりの主流である土造りと近世の石垣造りの両方を楽しめる、2倍おいしい山城なのです!

豊臣秀吉による「小田原攻め」後に蒲生郷成が整備を進めた笠間城では、近世城郭として整備・構築された石垣の部分と、それより前の堀切・土塁といった土造りの要素も見学できます。なかでも、本丸南西の巨大な土塁は、土造りの城らしいダイナミックさが感じられて圧巻です。また、本丸にあったとされる八幡台櫓が真浄寺に移築されているので、ぜひ足を延ばしましょう。

笠間城、石垣
石垣は11ヶ所で確認されている。こちらは千人溜から徒歩7分ほどで出会える三の曲輪の下、道沿いの石垣

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【群馬県】堅固な守りを山登りで実感!巨大な山城「金山城」(日本100名城)

標高239mに築かれた金山城もまた、土造りのお城が多い関東では珍しい石垣造りのお城。城域の大部分が石垣で覆われ、越後の上杉氏や甲斐の武田氏など名だたる武将たちに攻められても一度も落城しなかったのです。

その堅固さを実感するには、駐車場のある西城エリアから尾根を登って中心部分の実城まで2〜3時間かけてめぐる見学ルートがおすすめ。攻め手の兵の気持ちになって歩いていくと、途中で堀切や物見台にぶつかる瞬間の絶望感をリアルに味わえますよ。

金山城、石垣
土橋の先には守り手の兵がいるのだろうが、石垣が邪魔で見えないようになっている

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【千葉県】徳川四天王・本多忠勝が築いた「大多喜城」(続日本100名城)

千葉県夷隅郡一帯を拝領した本多忠勝が近世城郭へと大改修した大多喜城。かつて本丸には天守が築かれていたようですが、天保13年(1842)の火事で焼失し、今は天守を模した博物館が建っています。

博物館がある本丸の遺構は土塁など目立ちませんが、かつて二ノ丸だった千葉県立大多喜高校には、唯一の建物遺構として二ノ丸御殿で使用されていた薬医門が見られます。ほかにも、大多喜城二ノ丸公園の見事な堀切も必見です!

大多喜城
本丸に建つ天守をモチーフに建設された博物館(千葉県立中央博物館大多喜城分館)

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【長野県】徳川軍を2回も跳ね返した不敗の「上田城」(日本100名城)

真田昌幸が築いた上田城といえば、徳川家の大軍を2度も退けたエピソードがあまりにも有名。現在のお城は、徳川方に破壊された後に仙石忠政が再建したものですが、真田石と呼ばれる巨石など「真田の城」というイメージを色濃く感じさせてくれます。

再建されたものとはいえ、上田城のシンボルといえる櫓など、現存する遺構の数々は見ごたえ抜群。全国的にも珍しく江戸時代初期から残っている西櫓や、現在は野球場になっている百間堀など、天然の要害だった上田城の守りの固さを実感できる名残をくまなく探しましょう。

上田城、櫓
左から南櫓、東虎口櫓門、北櫓。南櫓と北櫓は民間に払い下げられたあと買い戻され、1949年に城内へ移築された。東虎口櫓門と櫓を繋ぐ土塀は1994年に木造復元されている

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【新潟県】どこから攻める?山がまるごとお城の「春日山城」(日本100名城)

越後の戦国大名・上杉謙信が居城とした春日山城。その広さは全国の山城のなかでもトップクラス。山全体にたくさんの曲輪が配置され、城域はなんと約2km四方にも及ぶのだからビックリ!

あまりにも広いためどこから攻めればいいか迷いますが、おすすめは春日山神社側からスタートし、毘沙門堂など謙信の信仰がうかがえるエリアを抜け、見晴らし抜群な山頂の本丸を目指すルート。道中では立派な土塁や井戸などの遺構も見ることができ、長い道のりを飽きさせません。

春日山城、毘沙門堂
毘沙門堂のある曲輪の切岸(きりぎし)。土塁を築く必要がないくらい急な斜面だ!

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【新潟県】満開の桜と城のコラボレーションが映える「高田城」(続日本100名城)

60万石の大大名となった徳川家康の6男・松平忠輝が築いた高田城は、平城の近世城郭としては珍しい土造りである点が特徴。天守の代わりとなった三重櫓(平成5年(1993)に復元)が、櫓台となる石垣の上ではなく土塁上に直接建てられている点が、土造りの城らしさを物語っています。

また、春になると約4,000本もの桜が咲き誇る高田城は「日本三大夜城」の一つに数えられています。その理由は、夜にライトアップされる光景の美しさ! 満開の桜と城のコラボレーションをぜひ堪能してください。

高田城、夜桜
桜の名所としても有名な高田城。夜のライトアップでロマンチックな空間へと一変する(写真提供:上越市 産業観光交流部 観光交流推進課)

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【新潟県】上杉家の壮絶な後継者争いの舞台となった「鮫ヶ尾城」(続日本100名城)

上杉謙信亡き後に景勝と景虎が後継者争いを繰り広げた「御館の乱」。その戦いに敗れた景虎が自害した場所が鮫ヶ尾城で、今では景虎ファンが集まる聖地となっています。

城内には150mを越える大きな竪堀や、往時を偲ばせる土塁、曲輪などの遺構を見ることができます。本丸からは頸城(くびき)平野が一望でき、山城めぐりならではの醍醐味も存分に味わえますよ。また、鮫ヶ尾城はカタクリの群生地としても有名。紫色の花が一面を覆い尽くされる4月の散策がおすすめ!

鮫ヶ尾城、本丸
主郭跡からは、妙高市や上越市、遠くに日本海が見える

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執筆・まとめ/城びと編集部
写真/いなもと かおり