苗木城は岐阜県の中津川市にあります。城の跡がある木曽川のほとりの岩山に登ると恵那山や中津川市街を一望できる絶景を見ることができます。迫力ある岩やその間に築かれた石垣、建物の跡が魅力ですね。
で、当時の苗木城はこんな様子だったというものがあるのですが、これを見て皆さんどのように思いますか?私は初めてこれを見たとき「変な城だな~」と思ってしまいました。だって、普通思い浮かべる城とあれこれ違いすぎませんか?
破風でばっちり決めた天守や櫓はなく、なんだか蔵のような形をした建物がごちゃごちゃに並んでいます。計画的に築かれた様子というより、増築を繰り返してこうなりましたみたいな感じを受けるのは私だけでしょうか・・。それにあちこちに見える自然のままの岩。カッコよく石垣にしてしまえばスッキリしそうですよね。そもそもこんな岩だらけの山に、無理に城を建てなくてもよかったのではないかと思ってしまいます。
苗木城の城主は遠山氏。戦国時代にこの苗木城を築いてから江戸時代そして明治まで、ずっと遠山氏が治めていました。こんなに長い期間に渡って城主が変わらない城ってほとんど無いのではないでしょうか。珍しいと思います。そして遠山氏は、その長い間にこの苗木城にあれこれ手を入れ、あの絵のような城が完成していったようなのです。
遠山氏は江戸時代1万石ほどの小さな大名で、大金を苗木城に投じることはできなかったようですが、資金をやりくりしながら長い年月をかけて少しづつこの城に手を加えていったのでしょう。
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