遅ればせながら香川元太郎先生の訃報に接し心よりご冥福をお祈りいたします。
山城に行き始めて間もない頃、曲輪や堀が藪に蔽われていてわけわからん、という状態になっていたとき、登城口に設置されていたリーフレットに掲載されている香川先生の城郭イラストと照らし合わせて見ることで、なるほどここがこうなっていて、かつてはこんな感じだったのか…と山城の見方がわかってきて、おかげさまで今や山城大好きになっていますが、香川先生のイラストに出会えていなければ、あのまま山城わけわからん、で終わってしまっていたかもしれません。
また、香川先生は歴史考証イラストのみならず迷路絵本の第一人者としても知られますが、図書館で香川先生の迷路絵本を次々と借りてきては子どもと一緒に解いたのもかけがえのない思い出です。特に「忍者の迷路」は伊賀や甲賀にあるような単郭方形の居館にはじまり、高天神城や安土城、寺内町、瀬戸内の海城、赤瓦のグスクが迷路として描かれていて、まさに香川先生の本領発揮、子ども以上に私自身が夢中になってしまいました。
つい先日の「山城に行こう!2024」にも登壇しておられたとのことですし、今なお信じられない思いですが、もうこれからは香川先生の新しい作品を目にすることは叶わないのかと考えると残念でなりません。それでも、香川先生の作品のおかげで山城の楽しさを知り、子どもとの思い出を紡ぐことができたことには感謝しかありません。ありがとうございました。どうぞ安らかにお休みください…。
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