亀というより闘牛のような戦う要塞
(2024/12/30 訪問)
【亀ヶ城】
<駐車場他>自販機・亀ヶ城の立看板がある広場<35.497896,134.966969>に駐車。
<交通手段>車
<見所>大城郭の曲輪群・2重大堀切・畝状竪堀・切岸
<感想>縁起祈願、鶴亀楽々旅1城目。現地説明板によると亀ヶ城は鎌倉時代に但馬守護であった太田氏の築城と伝承されています。現存する遺構を見るに、戦国時代後期まで改修を加えられた様々な遺構が残る大城郭です。現地の縄張り図は正確な縮尺図ではなく、曲輪の数・形状が少し違っているので城跡に入るとより大スケール感が味わえます。
城跡は大きく、南の登城口から入り、北に伸びる東ゾーンと、東ゾーン主郭から堀切を挟んで西に伸びる西ゾーンの曲輪群に分けられます。東ゾーンはまず、南の登城口に巨大な馬蹄形状の山谷を曲輪群としている区画を全面に出しています。周囲に竪堀を配して防備を固めています。馬蹄形の中にもアーチ状に段曲輪にしていて全面巨大曲輪になっています。北に向かって段曲輪になっていて、最高部に東ゾーンの主郭があります。北側に土塁があります。東ゾーン主郭の北東部に腰曲輪があり、その遙か下部に腰・帯曲輪があります。上からはちょっと降りられない急峻な切岸で防御の高さが分かります。
西ゾーンは主郭を中心に主郭西側に巨大2重堀切を備え、堀切の北側に畝状竪堀群があります。ここら一帯の防御遺構はスケールがあり圧巻の見応えです。V字堀切はこれまで見てきた中でもトップクラスの巨大さでした。主郭・副郭・主郭北側の腰曲輪の各々の曲輪は大きく、切岸が明瞭に残っていて下段の腰曲輪から主要部を見上げると、要塞感たっぷりでした。
中規模の山城が2つ分程ある大城郭で、全体の縄張りでは「亀」というよりは「大角を持った闘牛が首を下げて向かっている」ようなイメージの戦闘力の高い城跡でした。見応え十分、お勧めします。
<満足度>◆◆◆
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