日本百名城と中世五大山城の一つ滋賀県近江八幡市の観音寺城です。城は、南北朝の頃には存在していたと言われ、石垣が本格的に使用された安土城に先立つ30年以上前の16世紀前半には六角氏の居城としてこの当時では他に類のなく石垣が多用されています。1568年織田信長が大軍を率いて上洛の途中、敵対する六角氏を攻撃、支城の箕作城・和田山城を落とされると六角氏は戦うこと無く観音寺城から逃亡、城は織田氏のものとなっています。1579年観音寺城から北東2kmに安土城が完成すると、観音時城は廃城となったようです。標高432mの繖山山頂から南山麓にかけ郭が多数築かれた大城郭で、東西1000m南北700mの城域とされます。現在の観音正寺を中心に周辺に多数の郭が配置され、本丸や平井丸、池田丸など各郭に石垣が多用されています。先にこの地にあった観音正寺は城を築くため麓に移され戦国時代が終わると、この地に再造営されたと伝えられます。
登城ルートは複数有りますが、一番近いと言われる観音正寺から登城。国道8号線から観音正寺への道標の通り舗装林道へ入っていくと料金所があり600円徴収。料金所の方に城について聞くと、写真の城址図をもらえます。その先の林道は車1台分の幅しかなく、待避所が2~300m間隔であるので、ライトを付け安全速度で行きます。車止めのある広場へ車を止め、観音正寺へ歩いて行くと、道の上の木立の中に石垣が見えます。15分程で寺に着くと入口に料金所が有り拝観料500円を徴収。寺の本堂手前の仏像から左手に閂戸を開け山道を行くと、15分程で本丸です。本丸から右側に虎口石垣、左側の自然石の階段を下り丁字路を右に行くと立派な石垣の平井屋敷跡や池田屋敷跡があります。時間のある方は池田屋敷跡の下側にある大石垣などもお勧めです。全体を見るにはかなりの時間を要すると思われます。山道は蜘蛛の巣だらけで、軍手をはめ道に落ちている枝を振りながら歩くと良いです。
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