当初の予定では岡城に1時間滞在後、大分に戻って上原館と大友館に行き、スタンプの押し直し(一昨年押したスタンプが水っぽくて薄かった)のため府内城にも寄る予定だったのですが、聳え立つ石垣を認めた瞬間にビビビッ!ときたので予定変更。帰りの豊肥線を2本遅らせて岡城に3時間籠城することにしました。その他の3城には行けなくなりましたが悔いはありません。
500年間拡張を続け、廃城となってから200年。緑の山々に溶け込む石垣群は最早人工物などではなく、なくてはならない自然の一部であり、陳腐な言葉では表現できないすばらしい景観でした。
時代によって異なる石積みや水抜き穴、礎石、柱穴、水路、瓦、井戸跡などのひとつひとつからここで暮らした人たちの息遣いが聞こえてくるようで涙腺崩壊寸前。
耳を澄ますと山あいから「荒城の月」が聞こえてきます。はじめは空耳かと思ったのですが、メロディーロードでした。ちょうどひと月前に仙台城の大手門脇櫓の上に浮かぶ月を仰いできたばかりで(「荒城の月」は土井晩翠が仙台城をイメージして作詞、滝廉太郎が岡城をイメージして作曲)しばらくは月と石垣とメロディーが頭から離れそうにありません。
清水門から先が気になったのと七曲り道から帰ればよかったなというのがありますが、ほぼ全域を歩けたのではないかと思います。
絶壁に築かれた石垣はまさに鉄壁要塞ですが、ずっと眺めていると、完成までの間に転落して落命した人も少なからずいたのではないかとハッとしました。命がけの難事業が500年続いたのか…。
パンフレット代わりの案内図は掛け軸にもなる巻物です。期間限定の御城印を購入しました。(期間がいつからいつまでなのかは未確認です。)
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