年末年始8泊9日の帰省&城めぐり旅。
福岡3・山口6・島根1・高知3・徳島3・香川1とまわった最終日の帰京の途次、8年ぶりに岡山城を訪れました。新幹線への乗り換えのために都合がよかったというのがいちばんの理由ですが、新たな出会いや発見がいくつもあり、今回行くことができて本当によかったです。
岡山駅のコインロッカーにキャリーバッグを預けて徒歩で向かいました。
道中にも城下町の痕跡がいくつもあり、なかでも内堀跡の歩道のうねりは感動ものでした。
また、西の丸跡の古い石垣や空襲の焼け跡の残る石山門跡、池田光政公隠居所跡である内山下小学校、現存の西手櫓などいくつも見学ポイントがあり、この界隈だけでもかなり見ごたえがありました。西手櫓石垣の前は建物で隠れないように駐車場にしてくれているのではないかと思うととてもうれしく、ありがたかったです。
本丸へは二の丸桜門、目安橋を渡り内下馬門から入りました。
巨石の配された堂々とした構えの門は平和な時代の観光客の立場であっても威圧感を感じます。巨石のひとつに小さなプレートが嵌め込まれていたので近づいてみると、昭和9年の室戸台風による洪水被害の浸水線でした。観光名所として多くの人が訪れるお城ですが、いくつもの苦難を乗り越えてきた時代があったことに思いを致しました。
表書院跡や月見櫓、天守のある本段へ行く前に、石垣を眺めながら一周しました。
修復工事中の石垣に、形あるものを将来にわたって維持していくためにはコストもかかるし匠の技の継承も不可欠だと気づきました。
小早川秀秋が築き池田忠継が改修した石垣、池田忠雄が築いた石垣、宇喜多秀家が築き小早川秀秋が継ぎ足した石垣など、解説を読み見上げながら歩いていると、想像や書籍やドラマ映像の中の歴史上の人物が実在した人物として身近に感じられてきました。
2時間くらい費やし充分に満足したところでいよいよリニューアル天守へ。
ここまで楽しい世界に生まれ変わっているとは!!
よくぞここまで……、驚きでした。
博物館でありドラマ館。エンタメと学習機能が両立しています。それでいて天守の魅力が少しも削がれていません。
戦国の世と戦時の災禍を伝える現存石垣と2基の櫓。新しいかたちで歴史を刻み始めた天守。長旅の最後に素敵なお城に寄ることができて良い思い出ができました。
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