徳島駅から路線バスで「一の宮札所前」下車。
帰りのバスまで2時間半あるので時間を気にしないでゆっくり見てまわることにしました。
登城口から縄張り図のコースどおりに、まずは倉庫跡方面に向かいました。山道ですが整備された歩きやすい道でありがたかったです。しばらく登ると神宮寺跡、経筒出土地、神宮寺谷道の案内板があったので、コースからは外れますが行ってみることにしました。どこまでも続くかに見える石敷き道と随所に渋めの石積み。自然の中で芸術鑑賞をしているような気分を味わえました。石の道を抜け出たところは登城口のすぐそばだったので登城リスタートとなりましたが、それも全く苦にならないくらいの満足感でした。
コースに戻って左手の倉庫跡、竪堀、右手の上下二段(縄張り図を見ると三段のようでした)の曲輪跡を見学しつつ進みます。メイン会場にはまだ到達していませんが既に曲輪の数が多いなという印象です。その先進むと二つ目の倉庫跡の案内がありましたが、そちらは行けそうにありませんでした。さらに登るとダイナミックな堀切が見えて才蔵丸に到着。船戸谷川の景色を展望できました。
ここから分岐している外側の道へ進み城内最大の堀切を見て、本丸、明神丸へとまわりました。
はじめて見る緑泥片岩の野面積み石垣。想像していた以上の別天地で、唯一無二の個性の中に人の手による温かさを感じます。本丸を守る頑強な石階段を下り明神丸へ。本丸・明神丸・帯曲輪に三位一体の強さを感じました。
本丸に戻って小倉丸方面へ向かいましたが、この時点で10:30。帰りのバスは11:09発。
ここから後半の見どころだというのに、前半ゆっくりしすぎたせいで既に2時間が経過し、タイムアップまで残り40分を切ってしまいました。来た道を戻るのではなく一周する予定なのでこのあとどのくらいかかるかの見当もついていません。
……まっ、いいか。
小倉丸は虎口が崩落対策中ということでしたが行くことができて、湾曲した土塁や櫓台跡を見ることができました。才蔵丸も細長かったですがここはさらに細長かったです。青々と茂る羊歯に水場の近さも感じました。
空堀、竪堀を見つつ進むと、難所ありの椎丸経由で水の手丸へ行くか、椎丸を通らずに向かうかの二択を迫られました。時間もあまりないし、どちらにしてもこの先避けて通れない鎖場が待っているので椎丸には寄らずに進むことにしました。難所がないとは言え、登城口から小倉丸までの整備された道とは違い自然のままの山道を歩く感じでした。
水の手丸への分岐に着いたのが10:48。水の手丸に寄るとバスに間に合うかかなり微妙。「椎丸に寄らなかったついでに水の手丸にも寄らない」という意味不明な理由付けをして水の手丸はパスして貯水池と堤跡の方へ進みました。
ドキドキの鎖場は思ったほど大変ではなくて(でも鎖がないと降りられなかったです)ホッとしました。ここから登城口まで300メートルの表示があったのでダッシュして無事にバスに間に合いました。
このたびの四国7城めぐりのなかで一宮城がいちばん不安でしたが、楽しんで歩きまわることができました。もし一箇所だけ再訪できるとしたらここを選ぶと思います。(椎丸・水の手丸にも行きたいし。)
御城印収集は最近は積極的にはしていないのですが、整備の一助になればと缶バッチ2個とあわせて(500円硬貨しかなかったので^^;)購入させていただきました。
ここに限らずほぼすべてそうなのですが、城郭協会さんが100名城・続100名城の選定とスタンプラリーという一大企画を立ち上げてくださらなかったら知ることも行くこともきっとなかったので、城郭協会さん、それから何十年もお城に情熱を注いで険しい山道を登城し後進に道をひらいてくださったマニアの皆さまに感謝です。
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