(1982.3.8訪問、2019.4.20再訪)
山陰地方に唯一、天守の現存する松江城に行ってきました。2015年7月8日、天守が建築年代が明かになり国宝に指定されて以来、多くの観光客が訪れとても賑わいを見せています。
最初訪れた37年前時も、今と変わらず豪快な天守や高石垣に目を奪われたのを覚えていて、当時も多くの観光客で賑わっていました。
以前と変わったなと思ったのは、二の丸や本丸入り口辺りにあったお土産屋さんや茶店がなくなっていたり、二の丸に櫓が3棟復元され、県庁舎の建つ三の丸大手方面からの堀越し見た景観が、よりお城らしさを感じさせています。
また、内堀周辺も綺麗に整備されていて、堀端には松江歴史館ができ、松江城の資料などが多く展示され、和菓子製作の実演なども行われていて人気の観光スポットになっています。
あとなんと言っても一番目立つのは内堀を船頭さんの操る船で巡る、堀川めぐり。
現在綺麗に整備された松江城も、わかっているものだけで昭和25年からの天守の解体修理に始まり、少しずつ段階を踏んで徐々に整備されてきたものです。
その都度、保存整備計画が策定され、それに基づいて実施されてきました。
昭和34年から60年にかけては20箇所以上の石垣修理や修復が行われています。平成5年には史跡松江城環境整備指針が策定され、それに基づき大手門から二の丸の櫓復元を含め本丸への道筋が整備され、平成12年に完成しています。
もちろん、その都度、発掘調査も随時行われて史実に基づいた復元となっています。
大手門をはいったさきにある、広々とした二の丸下の段に新しく観光案内所と茶屋ができていますが、ここは発掘調査成果に基づいて、もとあった御破損方と寺社修理方の同じ居場所、平面規模で城内環境にあった意匠で建てられているそうです。松江市ではこれを復元風整備と位置付けています。この手法はとても良いと思いました。二の丸にある公衆トイレも同じ手法で御番所跡に建てられています。
現在は平成29年に策定された史跡松江城保存活用計画により、整備が継続中です。
これによると、入場券売場のある一ノ門と隣の多聞を史実に基づいて復元し直すとか、懸賞金をかけて資料を集めている大手門の復元、県庁南側の戦後埋め立てられた内堀の復元、樹木の計画伐採などいろいろこの先の計画が盛り込まれています。
松江城の未来がとても楽しみです。また訪れてみたいお城のひとつになりました。
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