藩主松平乗謨公が趣味全開で作った竜岡五稜郭。規模はもちろん堀幅、石垣の高さなど防御施設としての体裁がまったく整って無く、しかも山の麓にあるので立地からして砲撃戦を想定している五稜郭の設計思想を全く無視しております。故にこれは完全に公の趣味といって良いかと思います。
当時の幕末の状況にあってこのような陣屋を建設したことには賛否あるでしょうが、少なくとも地元の領民にはそれなりに公共工事として税を還元できていたのかもしれません。城といえばやはり戦うための施設であるのですが、こういった趣味全開の史跡、費用や技術の問題で亀甲積~野面積への変遷する石垣や途中で途切れた堀など微笑ましさすら感じる城跡は他に無いと思います
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