(続き)
伝池田丸の東斜面にはいくつかの曲輪が広がっていますが、大石垣に下りて行く道沿いに整備された帯曲輪があったので寄り道してみました。観音寺城には無数の曲輪があるとは言え、そのほとんどは未整備で藪の中なので、草木が刈られているからには何かあるのかな、程度の軽い気持ちでしたが、帯曲輪に足を踏み入れると途端に石垣が視界に飛び込んできました。さらに北端の虎口状になったあたりも石垣で固められています。観音寺城おそるべし…。
続いての大石垣では、こんな山中での石垣(石塁)の連続にすっかりハイテンションになってしまい、「おおっ!」とか「すげぇ…」とか声に出しながら見て回っていると、のぼり旗の下に休憩中の先客がいて気恥ずかしい思いをしたりもしましたが、さすがに最大の見どころだけあって、石垣の高さも規模も素晴らしく眺望も抜群で、実に見応えがありました。また、大石垣周辺には女郎岩など巨石がごろごろしていますが、石材を現地調達できればこその大石垣なんでしょうね。
大石垣を堪能した後は、さらに下って伝木村丸へ。伝木村丸の南辺には石塁が設けられ、石塁の西端に埋門があります。伝平井丸の埋門は崩落していただけに、こちらは無事でほっとしました。でも、どちらの埋門も人が出入りするには狭すぎるような…。伝木村丸にも当然のごとく石垣が見られ、東斜面からは竪堀が落ちているようなので行ってみると、竪堀の曲輪に面する部分は石垣で固められていました。大石垣まで来るのであれば、ぜひ足を延ばして伝木村丸も訪れてみて下さい。道中の帯曲輪も併せて、寄り道するだけの価値はあると思います。
伝木村丸から来た道を引き返し、伝本丸と観音正寺の間の分岐を北に観音寺城の最高所を目指します(続く)。
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