仕事で京都に行ったついでに、京都市考古資料館で開催中の特別展示「THE金箔瓦」を見学してきました。公共交通機関利用のつもりが前日の豪雨の影響で電車が止まっていたため、やむなく車で行きましたが、周辺の駐車場を調べてなかったので、資料館前に3台分の駐車場があって助かりました。
金箔瓦は全国46城で確認されていますが、安土城にはじまり江戸前期に終焉を迎える金箔瓦について、安土城、大坂城、聚楽第、伏見城、京都新城、二条城などの調査成果のパネル紹介と出土した金箔瓦の展示がされていました。中でも聚楽第や伏見城からは多くの金箔瓦が展示されており、地元ならではというところでしょうか。また、金箔瓦が普及していく中、伏見城の頃には巴文の軒丸瓦や唐草文の軒平瓦だけでなく、文様のない簡略化した金箔瓦も見られるようになっているのは興味深いところです。
その他、パネルのみながら各地の金箔瓦として駿府城や広島城、上田城が紹介されており、金箔瓦の終焉として二条城、公家町で発掘された金箔瓦の展示もありました。金箔瓦の化学分析・製作技法のコーナーも設けられています。また、特別展示コーナーから少し外れて、資料館入口正面には京都新城の金箔瓦のコーナーがあり、京都新城の左手壁沿いでは「八幡山城の秀次館を飾った金箔瓦」の企画陳列が開催されていました。
時間の都合もあり2階の常設展は見ていませんが、入館無料で期待以上に楽しませてもらったので、入館料代わりに「THE金箔瓦」のパンフレット(300円)を購入し、資料館を後にしました。特別展示「THE金箔瓦」は今月18日(日)まで、企画陳列「八幡山城の秀次館を飾った金箔瓦」は11日(日)までとあとわずかですが、30分もあれば十分に見て回れますので、京都に行かれる際にはついでにぜひ。
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