2020年最も検索された武将は明智光秀! Yahoo!検索「日本の武将 検索ランキング」トップ20

2月7日放送の最終回が大きな話題となったNHK大河ドラマ「麒麟がくる」。有名武将のエピソードが登場すると、ネットで情報を検索した方も多いのではないでしょうか。そんななか、「Yahoo!JAPAN」が2020年の「日本の武将 検索ランキング」を発表しました! 2020年12月に「日本の城 検索ランキング」に続いての発表。なんだか、お城や武将など、歴史が話題になるのはうれしいですね!果たしてどんな武将たちが2020年に検索されたのかご紹介します! ※2021年3月2日、一緒に検索されているワード部分を追記




初となる「日本の武将 検索ランキング」トップ20の発表

2021年2月12日に、2020年のYahoo!検索「日本の武将 検索ランキング」が発表されました! 今回の集計対象となったのは、『NHK 大河ドラマで題材になった歴史上の人物から、大坂夏の陣(1615年)までに生まれている武将』。2020年1月1日から10月31日の間、ユーザーがYahoo!検索で対象の武将を検索するごとに1カウントとして集計した結果だそうです。

Yahoo!JAPANで武将に特化した検索ランキングが発表されるのは今回が初めてだそう。しかも同時に、武将の名前を検索すると、武将の詳細情報や関連ニュースも確認可能になる取り組みについても発表されました。どうして、今回「日本の武将」の検索結果を公表するに至ったのかについて、ヤフー株式会社 広報によると

「昨今、年代や性別を問わず幅広い層に歴史や武将の人気が高まっており、2月に放送されるNHK大河ドラマ「青天を衝け」の検索数からもその動向がうかがえました。このように多くのユーザーが歴史や武将に関心をもっている中で、もっともユーザーの注目を集める武将は誰かを知るべく、本ランキングの集計に至りました。」

とのこと。「Yahoo!検索」のデータによると、2020年に“大河ドラマ”というキーワードが検索された回数は、前年比で約38%増加。集計を行った7年間で2020年が最も検索が多かったそうです。

最近、歴史や武将について関心が高くなっているという話はよく聞きますが、実際に検索結果という客観的な数字にもあらわれるくらいになっているんですね! たしかに、2020年の大河ドラマ「麒麟がくる」は、明智光秀を主人公とした戦国武将の群像劇でしたが、登場する武将が実に魅力的でした。「もっと知りたい」と思って、情報を検索した方も多かったのではないでしょうか。 

1位は明智光秀。「麒麟がくる」登場武将がトップ5を独占

さて、では実際ランキングはどうなの? と思ったみなさま、お待たせしました! まずは、2020年度「日本の武将 検索ランキング」トップ10をご紹介します。

ランキング表

第1位には「麒麟がくる」の主人公として、一躍脚光を浴びた明智光秀。生まれた年や父さえもはっきりとわからないミステリアスな武将ですが、大河ドラマを通じて人物像を見つめ直したという方も多かったと思います。美濃(岐阜県)や越前(福井)、近江(滋賀県)、丹波(京都府)と、さまざまな土地に点在する「光秀ゆかりの城」とともに、検索した方も多かったのではないでしょうか。

さらに順位を見ていくと、光秀が本能寺の変で討った織田信長が2位。「麒麟がくる」は、明智光秀と織田信長の物語ともいえる内容でした。さらに、3位の斎藤道三はドラマで描かれる毒殺も話題になりました。光秀と交流が深かったとされる徳川家康が4位、光秀のライバル豊臣秀吉も5位につけています。

6位以降は「麒麟がくる」ブームのなかにあって、2020年の大河ドラマとは直接関係がなかったり、登場回数が少なかった武将の健闘が光ります。第6位の伊達政宗、第7位の武田信玄  、第8位の平清盛、第9位の上杉謙信、第10位の源義経 の根強い人気が示されたのではないでしょうか。

11位以下は下記の武将になります。
第11位 足利尊氏、第12位 黒田官兵衛、第13位 前田利家、第14位 平将門、第15位 源頼朝、第16位 宮本武蔵、第17位 毛利元就、第18位 直江兼続、第19位 徳川秀忠、第20位 北条時宗

最も検索された武将トップ10をゆかりのお城と一緒に紹介

トップ10に選出された武将は、大河の題材にされるだけあって、有名な武将ばかり! どんな武将だったのか、せっかく城びとが紹介するので、ゆかりのお城と一緒にご紹介します!

第1位   明智光秀

明智光秀
1528?~82。生年や父親の名前すら分からない謎多き武将です。美濃(岐阜県)の斎藤道三に仕えたのち諸国を遍歴。織田信長の武将として頭角をあらわし、信長の家臣として初めて居城の築城が許されるほどでした。天正10(1582)年、中国攻めに出陣の途中、本能寺の変によって信長を倒します。山崎の戦で羽柴(豊臣)秀吉に敗れ、京都郊外の小栗栖で最期をとげました。
【ゆかりの城】福知山城亀山城坂本城 ※写真:イオさん

第2位   織田信長

織田信長
1534~82。尾張(愛知県)の地方領主・織田信秀の子。家督を継ぐと、一族との争いや桶狭間の戦いを経て尾張を統一。「天下布武」の印判を用いつつ、全国統一の事業を進めました。元亀4(1573)年に室町幕府を滅ぼし畿内を平定、天正3(1575)年に長篠の戦いで武田勝頼を破りましたが、天正10(1582)年、本能寺の変に倒れました。
【ゆかりの城】安土城岐阜城小牧山城清須城 ※写真:じゅんじんさん

第3位   斎藤道三

1494?~1556。父は京都妙覚寺の僧から還俗して美濃守護土岐氏の重臣、長井氏に仕えました。道三の代に長井家を倒し、守護代斎藤氏の家名を奪って、土岐頼芸(よりなり)から美濃をうばいます。娘の濃姫(のうひめ)は織田信長の妻。下剋上の典型的人物とされますが、弘治2年(1556)年に、長子の義龍と長良川に争って敗死しました。
【ゆかりの城】稲葉山城(岐阜城

第4位   徳川家康

徳川家康
1543~1616。松平広忠の子として三河(愛知県)に生まれ、元服後に松平元康、のち徳川と改姓。織田家、今川家での人質生活を経て独立。織田信長と同盟を結び、天下統一事業に協力しました。本能寺の変のあとは羽柴(豊臣)秀吉に従い、関東に国替えとなり、江戸城を本拠としました。関ヶ原の戦いで勝利すると、慶長8(1603)年に征夷大将軍となり、江戸幕府を開きました。
【ゆかりの城】江戸城浜松城駿府城名古屋城

第5位   豊臣秀吉

豊臣秀吉像
1537~98。尾張(愛知県)中村に生まれ、藤吉郎と名乗る。今川氏の武将・松下嘉兵衛、のち織田信長に仕え、羽柴秀吉と名乗って近江浅井氏の旧領の長浜城を居城としました。本能寺の変ののち、山崎の戦いで明智光秀を破り、石山本願寺の跡地に大坂城の築城を開始。天正18(1590)年の小田原攻めでは、短期間で石垣山城を築き、北条方の戦意を喪失させたとされます。
【ゆかりの城】長浜城大坂城姫路城(羽柴時代)、石垣山城名護屋城

第6位   伊達政宗

伊達政宗
1567~1636。出羽国(山形県)米沢城主・伊達輝宗の子として誕生。戦国耳朶末期に奥州をほぼ平定しますが、天下統一を目前にした豊臣秀吉の小田原攻めに参陣して服属。秀吉の死後は徳川家康に従い、関ヶ原の戦いののち家康から仙台藩62万石を安堵され、仙台城を築きました。支倉常長をヨーロッパに派遣するなど、文化事業にも尽くしました。
【ゆかりの城】仙台城米沢城 ※写真:赤い☆稲妻さん

第7位   武田信玄

武田信玄
1521~1573。甲斐(山梨県)守護、武田信虎の子として生まれ、専断を嫌った家臣団に擁されて父・信虎を追放し家督を継ぎました。信濃(長野県)をめぐり、上杉謙信と川中島の戦いで何度も争い、駿河・遠江(ともに静岡県)に兵を進めて徳川家康を三方ヶ原の戦いで破りましたが、上京の途中に死去。「甲州法度之次第」や信玄堤など優れた分国支配も行いました。
【ゆかりの城】躑躅ヶ崎館松代城

第8位   平清盛

平清盛像
1118~1181。保元元(1156)年の保元の乱で源義朝とともに後白河天皇を助け、平治元(1159)年の平治の乱で源義朝を破り勢力をのばしました。仁安2(1167)年には、武士で初めて太政大臣に任ぜられ、政治の実権をにぎります。娘の徳子の生んだ安徳天皇を擁立し、権勢を強めました。源氏挙兵後は源頼朝などと対決し、福原京遷都に失敗してまもなく病死しました。


第9位   上杉謙信

上杉謙信
1530~1578。越後(新潟県)守護代・長尾為景の子。主家の上杉憲政から家督と関東管領職を受け、上杉氏を名乗り、のち出家して謙信と号しました。武田信玄と川中島で争い、関東に兵を進めて北条氏と争い、越中(富山県)・能登(石川県)にも兵を進めました。北陸に進出する織田信長と対決しますが、遠征準備中に病死しました。
【ゆかりの城】春日山城 ※写真:街道おじんさん

第10位 源義経

源義経像
1159~1189。父・源義朝が平治の乱で敗死すると、捕らえられて京都の鞍馬寺にあずけられました。成長すると鞍馬寺を脱出し、奥州平泉の藤原秀衡を頼ります。兄・源頼朝が挙兵すると頼朝のもとへ駆けつけ、すぐれた戦略で平家追討に活躍しました。後白河法皇の策謀によって頼朝と対立し、平泉へ逃れましたが藤原泰衡に急襲されて自殺。悲劇的な運命をたどりました。
【ゆかりの城】屋嶋城

武将名と一緒に何が検索されている?

ところで、検索ランキングということで、皆さんが武将のどんなことを調べているのか、気になりませんか? どんなワードが武将名と一緒に検索されているのか前回のお城の検索ワードに引き続き、ヤフージャパンさんにお願いして、特別に1位明智光秀、2位織田信長と編集部が個人的に気になった8位平清盛について、武将名と一緒に検索されたワードトップ3を教えていただきました! その結果が、こちら!!

・「明智光秀」×「(明智光秀)の妻」・「子孫」・「なぜ裏切った」

「麒麟がくる」の主人公、明智光秀についての関心事は、家族や本能寺の変にあったようです。光秀と妻・煕子は仲睦まじかったと伝えられ、光秀の娘・玉は細川忠興に嫁ぎ、細川ガラシャとして日本史に名を刻みました。そして光秀が本能寺の変へと至った動機には諸説あり、「麒麟がくる」でもどのように描かれるのか、最後まで議論は尽きませんでした。

・「織田信長」×「家系図」・「嫁」・「年表」

「麒麟がくる」のもう一人の主人公ともいうべき織田信長は、家族構成や歴史全般に関心が集まっています。信長の妻・帰蝶は、斎藤道三の娘でもあり、大河ドラマではキャスティングも大きな話題になりましたし、「帰蝶のはかりごと」なんてタイトルの回があったように、ドラマの中の動きも注目されました。天下布武を目指す信長の歴史を確認しながら、大河ドラマを楽しんだ方が多かったと考えられます。
 

・「平清盛」×「大河ドラマ」・「(平清盛)とは」・「家系図」

コロナ禍で「麒麟がくる」の放送が中断した時期には、過去の「大河ドラマ」を振り返った方もいたのではないでしょうか。ランキング8位の平清盛は、戦国武将を除いた武将の最高位。大河ドラマ「平清盛」が放送されたのは2012年で、今から9年も前になるからか、平清盛の基本情報を知ろうという動きが目立ちます。ちなみに、10位には平氏と戦った源義経も入っており、平安時代末期の源平合戦の人気も示される結果になりました。

武将名を検索すると、関連ニュースが表示される!

最初にふれましたが、Yahoo!検索では、武将名を検索すると、関連ニュースなどを表示する取り組みを行っています。歴史以外にも、施設の名称を検索することで、基本情報や住所のほか、施設周辺の混雑状況が確認できる「混雑予報」などの便利な情報を表示する取り組みを行っているとのこと。武将ゆかりの地をめぐるのに、大いに参考になりそうです。

Yhoo検索、武将
施設周辺の混雑状況が、「曜日ごとの混雑予報」は棒グラフで、「当日の混雑実績」は折れ線グラフで、それぞれ1時間ごとに表示されます

2月14日からは、「青天を衝け」が放送開始です。2021年の「日本の武将 検索ランキング」はどのようになっていくのか、気になりますね!

※すべての武将や施設の情報が表示されるわけではありません。
※一部キーワードは、スマートフォンウェブ版「Yahoo! JAPAN」および「Yahoo! JAPAN」アプリ(iOS版、Android版)のみ対応しています。

「日本の武将 検索ランキング」https://about.yahoo.co.jp/topics/20210212.html
対象の武将:NHK大河ドラマで題材になった歴史上の人物から、大坂夏の陣(1615年)までに生まれている武将を抜粋
集計方法:ユーザーが「Yahoo!検索」で対象の武将を検索するごとに1カウント
集計期間:2020年1月1日(水)~10月31日(木)


執筆:藪内成基 画像提供:ヤフー株式会社
国内・海外で年間100以上の城を訪ね、「城と旅」をテーマに執筆・撮影。『地図で旅する! 日本の名城』(JTBパブリッシング)や『親子でめぐる!御城印さんぽ』(青春出版社)などを執筆。城めぐりツアー(クラブツーリズム)の監修・ガイドを務める。

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