吉川家の養子となり家督を継いだ後、居城とした城。
前日登城した小倉山城のコンセプトをもとに、東西に連なる尾根筋の高低差を利用して30程の小曲輪で広い城域を固めている。吉川家の隆盛を物語る山城だ。ハイライトは、小倉山城御座所のようなまさに大広間。そして三の丸にわずかに残る石垣で往時はかなりの規模だったのではと興味が尽きない。
今回はしとしと降る小雨のなか東端の曲輪群から西端の本丸を目指す登城だったが、次から次へと現れる曲輪でテンションは上がりっぱなし。ところどころに出現する石積の他にも、藪に隠れた石組みはかなりありそうだ。案内表示は一応あるが生い茂る笹で遺構が見にくいところも多々ある。
格別な縄張があるわけではないが、それでももう一度一日かけてじっくり訪れたいと思わせる魅力ある山城だ。
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