(続き)
大門の西側斜面に鉄パイプで手すりを組んだ登城道を上って西峰へ。途中で道を東にそれた先の腰曲輪には井戸らしき石組みのくぼみがあり、縁に石礫が積まれていました。大門を見下ろす位置なので投石用でしょうか。井戸から西に一段上の曲輪は東辺から北辺にかけて土塁で囲まれています。
さらに尾根伝いにいくつかの曲輪を通り抜けると西峰最高所の千畳敷に至ります。千畳敷は根福寺城で最大の曲輪で、ここだけは樹木も藪もきれいに刈られて整備されており、北側は泉南平野部への眺望が開けています。千畳敷の北下に続く曲輪の北端には北尾根を遮断する堀切があるようですが、踏み入れた足元も見えないほどのシダの藪に沈んでいてよくわかりませんでした。
千畳敷に戻って西下の腰曲輪に下り、灌木とストックを頼りに南西側の急斜面を下って行くと、根福寺城で一番の見どころの畝状空堀群が広がっています。東西に走る横堀から幅も深さもある巨大な竪堀が連続して南にのび、竪堀の間の阻塁も分厚く高さがあります。下調べで凄いと知ってはいましたが、まさかこれほどとは! これまでに見た中では間違いなく最大ですし、全国的にもこれほどの規模のものはそう滅多にないんじゃないでしょうか(このレベルがいくらでもあるのだとしたら、それはそれで今後の楽しみが多くて嬉しいことですが)。なお、畝状空堀群の東のほうにも竪堀群があるようなので行ってみましたが、そちらは普通の規模でした。
…ということで、今年の城初めは観音寺城か鎌刃城に行くつもりだったのを、滋賀の山城は年末の大雪が残っていそうでしたし、貝塚市の城めぐりが中途半端になっていたこともあって、雪の無さそうな泉南の城めぐりに変更しましたが、初っ端からもの凄い畝状空堀群を見られて、幸先の良いスタートをきることができました。
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