先日、「田原本陣屋」に行ってきました。近鉄橿原線田原本(たわらもと)駅から徒歩約10分。「田原本陣屋」があった場所は現在、田原本町役場となっています(正確には町役場の南側)。
田原本の領主は賤ケ岳の七本槍の一人である平野長泰。江戸時代、平野家は大名ではなく旗本として存続し、明治時代になって大名となりました。なので、田原本藩が置かれたのはわずか3年間でした。
現在、陣屋自体は残っておらず、遺構も確認することができませんでした。ですが、住宅街となっている陣屋西側には、今でも水堀が水路として残っていました。他にも田原本陣屋ゆかりの場所は残っており、領主平野家のお墓がある本誓寺、伏見城から移築された高麗門がある浄照寺が田原本駅近くにあります。
田原本の街並みは、昭和の時代のまま取り残されたような雰囲気で、レトロな建物を多く見かけました。おそらく昔は活気があったのだろうと推測します。それと、街中では田原本町内にある唐古・鍵遺跡のイラストなどが目に付きました。史跡好きとしては、せめて田原本陣屋の石碑だけでも設置してほしいところでしたが、同地で今でも政治をする場としての役割が続いているので、田原本陣屋は終わっていないのだな、と思いました。楽しかったです。
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