前日に『留魂録』を読んで訪問。伝馬町牢屋敷跡は1/4程度が十思公園として遺っている。知ってか知らずか近隣の親子が慰霊碑をグルグルまわりながら鬼ごっこをしているのは平和の証とはいえ複雑な気持ちになる。約10年ぶりの訪問だが、この度は詳細に位置確認。まず、吉田松陰が処刑された場所は小伝馬町4番出口付近で、ここには碑が建っている。また、公園内にも有名な吉田松陰の辞世の句碑があるが、ここは丁度松陰が幽閉されていた牢屋の位置に当たる。銅鐘が工事中で案内板が隠れて分かりにくいのだが牢屋の石垣も陳列されている。
尚、現在は温泉施設のある十思スクエア 別館入口にも牢屋石垣が用いられている(それもどうかと思うが・・・)。ちなみに、別館内には小伝馬町牢屋敷展示館があり、ミニチュア模型やちょっとした展示物、工事時に発掘された井戸(移設)見学もできて必見。牢屋跡の1/3程度は元々は小学校の敷地だったようだが、それらが現在も公共施設として活用されている。近代になってからも牢屋跡は嫌われて寺や学校になったのだろうが、21世紀にもなると、さすがにそういった負の歴史も風化しているのか、温泉や高層マンションが建っているのが印象的ではある。
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