たじりじょう

田尻城

和歌山県日高郡


旧国名 : 紀伊

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東側の石垣
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しんちゃん

DIYみたいな石垣 (2025/06/01 訪問)

イオさん「金龍がゆく紀行」の続き、楽しみにしていますよ。トクさん凄いですね、鷹取山城は比高が500m以上もあるのに。その根性に頭が下がります。イオさんが攻略した田尻城も南側から矢筈岳を迂回するルートだと片道2時間はあるようです。
イオさんの投稿にあるように、北側の林道・小谷線 幅員3.5~4mのルートを使えば登城道から片道1時間弱ぐらいで城址に到達できます。登城道からの比高はおよそ315mぐらいでしょうか。とはいえ・・登城口まで1kmを切った辺りで岩崩れがあったので、脇に車を留めてそこから歩くことにしました。ついでに矢筈岳周辺を散策して、帰りに尾根を下って行ったら行きすぎてしまって、戻ったりしてで全部で4時間ちょっとかかりました。それと、本来登城口でないところに無理に登城口を付けてあるので、かなり急なロープ場が二つあります。ロープ場は他にもありますが最初の二つは、めっちゃ急こう配なので手のひらを怪我しないようにゴムの手袋を持っていった方が良いと思います。
岩場を切り崩して林道を通してあるので、林道の脇は高さ10mはある崖になっていて、それが道沿いにずっと続いています。分岐する箇所以外は、よほど迷うことはないと思いますが、入る場所も出る場所も一か所しか無いので、他の山城のように直で下って城址から脱出するという荒業は使えません。
登城口から右に林道沿いに登って行くと尾根にたどり着きます。尾根を城址に向かって進むと急こう配のロープ場が二つあって、その先から本来の登城道になると思います。明確な遺構は主郭及び腰郭と北・西・東の堀切までですが、北側の尾根の先の石積などの遺構や、西の採石場(石切場?)と見られる場所、東の矢筈岳の周辺なども城域として利用されていたのではと考えます。そう考えると、なかなかの広さを持っています。
城内で石を加工して、積み上げたりしているようですが、洗練された石積の方法ではなく、手探りの原始的な方法で石垣を築いているように見えます。一人で運べる人の頭大の石が多く、北尾根の先の方まで石積みの遺構が有るようです。次に多いのが直径50cmぐらいの石で、これは二人以上でないと厳しそうです。割り方も楔を使って矢穴を切って割るという方法では無さそうです。
何となく我々石積みの素人でも、頑張れば作れそうな石垣で、そこはかとなくDIY臭がします。このあたりは岩も土も崩れやすいので、石積みによる補強は必須なのかも知れません。

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イオ

総石垣の城? (2025/04/26 訪問)

南北朝期に玉置大宣が築いた城とされ、矢筈岳北西のピークに位置し、手取城の詰の城として機能したようです。

登城ルートは北の小谷峠から登るルートと南の鷲の川から矢筈岳を経由するルートがありますが、城郭放浪記さんによれば、矢筈岳ルートは車で林道を進めず歩きだと2時間近くかかるそうなので、小谷峠ルートで登城しました。小谷峠までは小谷林道が通じていて、以前に崩落して通行止めになっていた際に整備されたようで道幅もある綺麗な舗装道でした。ただ、整備が追いつかないのか、路面には落石がごろごろ、落ち葉も堆積し、何か所か通行に支障のない程度の土砂崩れの跡も見られました…。それでも特に問題なく小谷峠に到着。道幅の広くなったところに車を駐め、林道脇のお地蔵さんに手を合わせて(無事に戻って来られますように)登城開始。

登城口には案内表示はありませんが、小谷峠の写真①の位置から入って尾根伝いに進めば、ところどころに矢筈岳への案内表示もあり迷うことはないと思います。急斜面をほぼ真っ直ぐに登るので少々きつくはあるものの、トラロープも張られていておおむね歩きやすい道でした。そして登城口から登ること35分で北尾根の堀切に到達。堀切は二重に設けられていますが、内側は浅くなっていて意識していないと見落としてしまいそうです。

内側の堀切から5分ほど登って主郭へ。東西に細長い主郭には説明板が立てられているくらいです。結構な高所(標高750m)のはずですが、樹木が生い茂っていて眺望は全くききません。北側を除く主郭の周囲には二段の帯曲輪がめぐっていて、主郭や帯曲輪の切岸にはところどころ石垣が見られます。手持ちの本には「総石垣といっても過言ではなく」とありますが、崩落していたり土をかぶっていたり藪に沈んでいたりはするんだとしても、わかりやすい「総石垣」を期待していた身にはちょっと肩透かしでした。主郭部から西にのびる尾根には二重の堀切が、東側の矢筈岳へと続く尾根にも両端が竪堀となって落ちる堀切が設けられています。それぞれ堀の側面に石垣が施されている…にはいるんですが、これも言われてみれば、という程度。同じく紀州の国人の城である安宅勝山城の五重堀切のようなわかりやすい石垣を期待していた身には(以下同文)。とはいえ東尾根の堀切は両端に土塁を伴って深さも幅もあり、これはこれで見応えがありました。

関西最後の秘境(未投稿)城であり、矢筈岳ルートでは比高600m超・片道2時間弱とのことで大いに身構えて挑みましたが、小谷峠ルートなら比高約300m・片道約40分と普通の山城程度でした(見応えも普通でしたが)。ただ、帰りは来た道を戻るだけだからと余裕ですたすたと下るうちに違う尾根に迷い込み、15分ほど山中をさまよったりしましたので、普通の山城程度の注意は必要です(当たり前)。お地蔵さん、おかげさまで無事に戻れました。ありがとうございます。


…ということで、近畿二府四県の城びと登録城投稿コンプリートです(よね?) しんちゃんさんのアシストから、あさんが清水城、鶴ヶ城を突破して田尻城でゴール! となるはずが、まさかのアクシデント発生。ボールがゴール前で転がっているところに、たまたま一番近くに(住んで)いたのが私だったという、絵に描いたようなごっつあんゴールですが、県民の責務とかほざいた手前「QBK」とも言ってられないので、GW突入と同時に登城してまいりました。ごっつあんです!(笑)
 

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城郭情報

分類・構造 山城
築城主 玉置大宣
築城年 不明
主な城主 玉置氏
遺構 曲輪、石垣、土塁、堀切、横堀(空堀)
再建造物 説明板
住所 和歌山県日高郡日高川町田尻