ひと目見てどこの門か分かったあなたの城愛は相当なもの。大政奉還後、徳川慶喜はこの門から城外に出たそうです。
二条城二の丸西門(重要文化財。登城時は改修工事中だったため、写真は案内板を接写)。今では西側唯一の門。石垣を切って開けた「埋門」は目に新鮮かもしれません。門上には土塀が立っています。内部には升形空間が存在していて、城外へは木橋をかけて渡ったようです。
もちろん防備は厳重ですが、そうは言っても搦手。いくら大政を返上したとはいえ、この時まだ将軍だった人物が通る門にしては華奢に思えてなりません。慶喜は一体どんな心境でくぐったのでしょうか。さすがに時刻まではわかりませんが、もしかしたら斜陽を浴びながらの退城だった可能性も。
京都駅から比較的アクセスしやすい平城ですから、何度も訪れたという方も多いかと思います。「二の丸御殿はもう見飽きた」と仰る場合は、外堀沿いに西側(美福通り)へ回ってみるのもいいかもしれません。
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