(続き)
主郭南側の副郭は堀切で南北二つに区画され、南側の曲輪(南-Ⅱ)の南辺には南尾根に立ちふさがるように土塁が築かれています。土塁の上からは眼下の堀切の先に細尾根が続いており、堀切を越えて振り返ってみると、乗り越えてきた土塁の堀切側には石垣が施されていました。南尾根は岩盤むき出しの上に両側は鋭く切り立った断崖になっていて、鎌刃城の名の通り鎌の刃の上を歩いているかのようです。特に西斜面は急峻で、転落したらただでは済まないのはもちろん、カメラやスマホを落としても拾いに行けない(行ったら戻れない)ため、写真を撮るのもストラップを手に通してからでないと心配なほどで、そんな細尾根に岩盤を掘り込んだ堀切が八条も連続する光景はまさに圧巻でした。南尾根南端の堀切(切通)の崖下には水の手の水源となっている青龍の滝があるようですが、ルートがわからないので今回はパスして、鎌の刃の上を副郭まで戻り、今度は西尾根の曲輪群へ。
トラロープにしがみつくように急斜面を降りて行くと、西尾根沿いに階段状の曲輪群が続き、曲輪間には二条の堀切が設けられています。また、ずいぶん浅くなってはいるものの、曲輪群先端部の南斜面には近江の城では珍しい畝状空堀群が見られます。そして、西曲輪群西端の二条の堀切で鎌刃城をひとめぐり。当初は主郭に戻って来た道を帰るつもりでしたが、あの急斜面を登るのは避けたかったので、そのまま西尾根を進んで滝谷林道に合流し、42番ガードから駐車場に戻りました。所要時間約3時間半、堀切に石垣に虎口に鎌の刃に…と大満足の鎌刃城でした。
ところで、城びとの記事にもあるように、鎌刃城の保存整備に取り組んでおられる「番場の歴史を知り明日を考える会」が第1回日本城郭文化振興賞に選ばれたとのことで、登城時には受賞のことは知らなかったんですが、現地では案内表示や説明板、展望台やのぼり旗などあちこちで会の名前を目にし、登城道はよく整備され、険しい箇所にはトラロープが張られ、草木もきれいに刈られて、本当に大切にされている城だなぁ、と感じていましたので、栄えある第1回の受賞にも大いに納得させられました。受賞まことにおめでとうございます。おかげさまで楽しくめぐらせていただきました。
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