宇土櫓の素屋根内部の特別公開があったので見に行ってきました。素屋根の中には初めて入るので、ちょっとドキドキです。しかし中に入ると、現在はちょうど解体工事が完全に終わったところのようでした(ガク!)。解体中の様子が見たかったので、もっと早い時期にも来ればよかったと後悔です(写真①②③)。
宇土櫓は昭和2年にも一度解体修理されていたようです。私も初めて知りました。完全な現存櫓とばかり思っていたのですが・・・。現在その昭和2年当時の補修部分を見る事ができます。礎石の上にあった土間に、コンクリートを敷き詰め鉄筋で補強していたようです。また筋かいの鉄筋も発見されたそうで八幡製鉄所の文字が刻まれていたとか。その当時の様子が100年経った今になって現れ、初めて明らかになったそうです。現在は当時の床面の古いコンクリートがはがされた状態で、その下から江戸期の土間の石垣と間詰石が現れ、礎石の上には昭和2年のコンクリと鉄筋がまだ残っている状態になっています(写真③)。
また江戸時代にも、宇土櫓は何度か災害などで補修工事がなされていたようです。初期の加藤時代の瓦と、修復に使われた細川時代の瓦が発見されたとの事で展示されていました(写真④)。また鯱も左右対称ではない事が分かり、左の口を開けている阿形は雄で、右の口を閉じている呼形は雌だそうです(写真⑤)。
解体工事は今月で終了したので、次回8月10日(日)の公開がとりあえず最後で、一旦公開は休止するとの事でした。また来年から2年間かけて始まる、宇土櫓の土台部分を補強し、保存されている高石垣の石を積み直す工事や(写真①下の足場部分)、この間に解体した建材を補修し、それらを使った櫓の再建工事(三重五階)が3年後から始まります。その再建工事の途中に特別公開がまたなされると思うので、その時にまた様子を見に行こうと思っています。これまでの解体の様子は、熊本城公式HPに動画で公開されていますので、そちらを御覧下さいとの事でした(写真⑥)。
また未着手だった天守北面も新たに足場が組まれ、やっと北面の石垣復旧工事もが始まったようです。少しずつですが着実に復興が進んでいると感じました(写真⑦⑧)。暑い中、工事関係者の方々には、本当に頭が下がる思いです。
熊本城全体の完全復旧は2052年の予定なので、まだ気が遠くなるくらい先ですが、でもせめて宇土櫓が完成する2032年までは、私も何とか健康でいて見届けたいなと思いました(写真⑥宇土櫓行程表)。
猛暑の中を歩き回り疲れたので、帰りに熊本ラーメン(焦がしにんにくたっぷりの濃厚豚骨)を注文して食べました(写真⑩)。これは・・・かなり効きました!(笑)。
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