今月いっぱい開催の『京王×西武×JR鉄道めぐりスタンプの旅』を制覇しようと京王線の一日乗車券を購入した際、せっかく乗り放題なのだからスタンプ設置駅以外にも寄り道しようと思い、
① 調布飛行場に移設のお台場の石垣
② 府中競馬場に移設の江戸城の石垣
を行程に絡めて見に行くことにしました。
いずれも“いつでも行ける=なかなか行かない”で、延び延びになっていたところです。
①の調布飛行場は調布市・三鷹市・府中市にまたがっていて、お台場の石垣があるのは飛行場と「武蔵野の森公園」のふるさとの丘との間の通路です。
飛田給駅から徒歩30分くらいでした。(西武線「多磨」駅の方が近いです。)
きれいに積み直された石垣は、説明板によると東京都港区にある汐留遺跡の屋敷跡と第一台場から出た石を有効利用しているとのことです。品川台場は第三・第六台場以外は残されておらず、第一台場も埋め立てられてしまっているので、こんなに離れたところで出会えたのは驚きでした。
説明板には「神奈川県足柄群真鶴町を産地とする安山岩系の新小松石と呼ばれているものです。」ともあります。
そこで思い出したのが真鶴の「しとどの窟」(源頼朝が身を隠したといわれる窟)にあった「品川台場礎石の碑」です。真鶴の名石が台場の礎となったことを後世に伝えるため、また採石にあたった方々の労苦を偲んで、台場埋め立ての際に真鶴の地に運ばれたものでした。
今回の移築石巡りは(一日乗車券の元をとろう!)というセコさMAXからの思いつきでしたが、『品川台場は12基計画され、完成したのは6基、未完成が2基、未着工が4基』と本で読んだ知識(数字)だけを記憶して理解した気になり、築造に携わったたくさんの人たちがいたことに思いが及んでいなかったことに気づかされました。
残された石が語る歴史に耳を傾け、思いを石に託した人々のことを知ろうとすることも大切だと思いました。
近くにある警察学校の石垣も何だかすごくてこれももしかして?いや、憶測で語ってはいけないなと思いながら帰ったのが2週間ほど前のことです。
その後、武蔵の森公園内に見逃していた石積みがあったことを知ったので、本日改めて行ってきました。
公園入口(正門)近くの小高い丘のあたりに積んであり「台場石」のプレートには「発掘調査にあたった港区立郷土館の好意により、ここに運ばれて第二の活躍の場を得ました。」と刻まれています。
やむなく消えてしまう遺構も多いなか、温かい人たちの手で大切に守られてきた石たちがこれから先も「ここにあったのか!!」と石垣好きの人たちを驚かせ、感動させてくれますように!
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