3月に小谷城に登城した際、一日かけてめぐり尽くすつもりが、あちこち寄り道しすぎて予定時間を大幅に超過してしまい、大嶽や福寿丸、山崎丸を諦めて清水谷から下山したことがありましたので、山城シーズンの到来を待って再挑戦しました。小谷山頂の大嶽と南西尾根をめぐるだけなら、清水谷から登城するのが最短でしょうけど、それでは前回のリベンジを果たしたことにならない、という訳の分からない理由により、前回同様に追手道からの登城です。…とは言え、同じ道をただ歩くのでは面白くないので、紅葉の見ごろを見計らって紅葉狩りを兼ねて訪れました。
前回の反省を踏まえ、出丸にも金吾丸にも寄り道せずにひたすら登って行くと、御馬屋の土塁上の木々が真っ赤に色付いています。その上の桜馬場も紅葉の名所と呼ばれるにに相応しい美しさです。黒金門を抜けた大広間も紅と黄色に染まっていて、本丸石垣に映えています。ああ、やはり見ごろを見計らって来た甲斐がありました。錦秋の小谷城、素晴らしすぎます!
大堀切を越えて山王丸に向かう前に、前回見落とした御局屋敷に寄り道を。本丸西下に設けられた帯曲輪で、城中の女房たちやお市の方と三姉妹の住居とも言われています。帯曲輪は南西方向にのびていて、これが前回探索した桜馬場西下の竪堀や崩れた石垣がある帯曲輪に続いているんだな、と納得です。なお、御局屋敷に建てられた説明板には「その昔の絶世の美女達の思いを秘めて今を紅に彩るもみじが悲しい」とありましたが、残念ながら説明板の上にかかるもみじはこの日はまだ青々としていました…。
大堀切に戻り、中丸、京極丸、小丸とたどって山王丸へ。その道中も山王丸の大石垣もただただ紅葉の中…。見惚れつつ(写真を撮りつつ)歩くうちに、六坊を経てあっという間に清水谷と大嶽と月所丸の分岐に着きました。ここまで約1時間半。前回より3時間早い到着です。前回はどれだけ寄り道してたんだか(笑) 大嶽までは2時間を想定しており、少し余裕があると思うとついつい月所丸に寄り道してしまいましたが、月所丸も綺麗に色付いていて、寄り道しただけの値打ちはありました。
分岐に戻り、今度こそ大嶽を目指します。息を切らしながら階段を登った先の岩尾からは、これまで歩いてきた南東尾根の主郭部が見渡せました。大嶽までもうあと一息です(続く)。
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