虎ノ御門は日本最古の地下鉄銀座線の虎ノ門駅が最寄り駅です。11番出口のエスカレーター横の階段を上ったところに「江戸城外堀跡地下展示室」があり、ガラス越しに石垣を見ることができます。矢筈の刻印、積み替えの境目など説明を読みつつ観察、理解ができるギャラリー風の居心地のいい空間です。
外に出るとそこは文部科学省。上記の石垣を含めて三か所の石垣遺構が見られます。外堀石垣などの説明や情報がたくさんある文科省構内ラウンジ前(旧庁舎中庭)の石垣展示スペースと、もう一か所は歩道沿いです。楽しいなあ♪と思いながらふと足元を見ると石垣石を思わせる模様が地面にあります。しかもいくつも並んで。これは何だろう?と思って目で追ってみると、三か所の石垣を結ぶ塁線が浮かび上がってくるではないですか!こんな素敵な演出をさりげなくしてくださるなんて、うれしすぎて、胸アツです。ちなみにこれらの石垣は文科省の建て替え工事の際に出土し、展示用に整備したのだそうです。このあたりの外堀はすっかり埋め立てられてしまっていますが、こうして今でも江戸の面影を見られることはとてもありがたいです。
この地区でもう一か所外せないのが「溜池櫓台」です。江戸城外堀に三か所設けられた隅櫓のうち唯一現存する櫓台で(あとの二つは“36見附めぐり”①②でご紹介した浅草橋門と筋違橋門)、外堀通りの歩道橋を渡った真下にあります。ここも、よく残ってくれたなぁと感動する一画です。国史跡になっているので安泰かな。
昨日投稿の赤坂見附からこの虎ノ門見附の間にはかつて堀に堰をつくった大きな溜池があり、特許庁交差点あたりは緩く広く窪んでいて溜池の名残を感じることができます。また、江戸城の鎮守であった日枝神社も近くです。
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