掛川城(静岡県掛川市)は来月末まで修復中のため、現在は天守を拝めません。待ちきれない方々のために蔵出しです。
市民がこよなく愛する古式な復興天守。近世城郭化は山内一豊によります。当時の資料がないため、後に一豊が高知城を建てる際に掛川に倣ったという記録をもとに国内で初めて木造再建されました(1994年)。歴史を紐解いてみると、武田と徳川の駿河侵攻で城域には両軍が入り乱れたそうですが、結局どちらも城主にならなかったという珍しいケース。
天守以外の見どころは、なんと言っても二の丸御殿。日本に4つしかない現存御殿のひとつです。ここで問題:あとの3つはどの城のどの御殿でしょうか?
さて、おまけ。町内に珍しい地名を見つけました。
「十九首」。
10世紀後半の承平・天慶の乱で敗死した平将門らの首は坂東から京に運ばれる途中、この地で朝廷の使者に検分され、郎党19人分の首がこの地に埋められたそうです。弔いの首塚が立っています。
都大路で晒されて三日。その晩、首は突如夜空に舞い上がり、故郷に向かって飛び去った、、、。
将門の首にまつわる伝承は、その落下地点を含め諸説あるようです。そして、千年以上経った今も各地で献花が絶えません。
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