江戸城周辺から少し足を伸ばすオプションは数えきれないほどありますが、今回は「築地外国人居留地跡」へ。忠臣蔵に登場するあの御仁の関係地でもあります。
東京都中央区明石町。東京メトロ日比谷線「築地」、あるいは有楽町線「新富町」駅が便利です。地上に出たら、とりあえず聖路加国際病院を目指しましょう。この周辺が居留地跡として整備されています。
日米修好通商条約を含む安政五カ国条約(1858)に基づき日本は開港。商館の多かった横浜や神戸に比べ、築地は公使館や領事館をはじめ、宣教師や医師・教師が多く居住し、教育が盛んだった場所です。福沢諭吉も同年、この地に蘭学の家塾を開設したことから「慶応義塾発祥の地」と呼ばれます。週末は静かで、こぢんまりした史跡を求めて散策するのにオススメかもしれません。
さて、以前から気になっていたのが病院裏手に建つ「浅野内匠頭邸跡」の石碑。見事に傾いています(苦笑)。
赤穂藩上屋敷は現在の聖路加と河岸地を含む8,900坪(約3万平米)におよぶ広大な敷地を有していたそうです。屋敷や所領はその後、江戸城・松の廊下の一件で公収され、お家は断絶となります。みなさんご存じ、忠臣蔵の冒頭部分。石碑は、持病に苦しんでいたとはいえ短慮で家を傾けた、というか潰してしまった内匠頭の生涯を表しているようで痛々しいですね。
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