戦国時代の小説を読んでいると頻繁に登場する堺の街。一度歩いてみたいと思い行って来ました。
16世紀、南蛮貿易によってさらに盛んになった海外貿易と鉄砲生産によって会合衆などの豪商が莫大な富を蓄え大きな力を持ち黄金の日々を謳歌していました。西側は海、他の三方を濠で囲んで防御する「環濠都市」を形成し外敵の侵入を防ぐことで、戦国時代にあっても大名に支配されない自治都市を築いていました。堺に滞在したポルトガル人宣教師ガスパル・ビレラは「日本のベニス」と本国への報告書に記載しています。ポルトガルから種子島に伝来した鉄砲ですが、堺の商人がいち早く島を訪れてその製法を習得し生産を始めました。そして堺は瞬く間に日本一の鉄砲生産地となりました。
ただ大坂の陣や大東亜戦争時の堺大空襲により当時の面影はほとんど残っていません。鉄砲鍛冶屋敷は江戸時代の唯一残っている鉄砲鍛冶の作業場兼住居です。妙国寺は新しくなっていますが、本能寺の変のときに徳川家康が滞在していた寺と伝わっています。他には環濠の一部と千利休屋敷跡や街の中に立っている石碑などが当時を教えてくれます。それなりの楽しく散策しました。
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