みちのくの玄関口にあたる福島県白河市の百名城の一つ小峰城です。奥州藤原氏を滅ぼした源頼朝が、この地を結城氏に与え1340年城を築いたと言われています。以来戦国期までこの地方を領していましたが、豊臣秀吉により領地没収、蒲生、上杉などの領地となったあと、1627年丹羽氏が10万石でこの地に封じられ、本丸、二の丸、三の丸を配した城に大々的に改修、城下町も整備したとされます。その後、丹羽氏は二本松に移され、譜代大名が相次いで当地に封じられています。1867年最後の領主の阿部氏が棚倉へ移封されたのちは、幕領となり、城は二本松藩丹羽氏の管理となっています。戊辰戦争では、奥羽列藩同盟軍2500名が守備する小峰城を新政府軍700名が攻撃、新政府軍は兵力は劣るものの圧倒的な火力と巧みな戦術により5時間余りの激闘の末落城させています。城は石垣などを残すだけでしたが、平成3年に本丸の三重櫓が、平成6年に前御門が史料に基づいて復元されています。平成23年に発生した東日本大震災により石垣が崩壊、本丸への立ち入り禁止となり、修復工事が行われ平成27年春から入城可能となりましたが、完全修復は数年かかる予定です。
小峰城は、阿武隈川と谷津田川に挟まれた小峰ケ丘の丘陵に築かれ、本丸、帯曲輪、竹の丸、二の丸、三の丸を配し、二の丸まで全域にわたって石垣で形成される東北地方では珍しい総石垣造りの城で、盛岡城、若松城と共に東北三名城の一つに数えられています。
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