【城域2:曲輪群[2-1]】
<登城路>麓からは曲輪群[2-2]と同じ経路で、曲輪群[2-2]の登り口が城域2全体の西の虎口となっており、枡形と土塁が残されています。そこからハイキングコースを少し進むと京都一周トレイル東山61番の札があります。そこからコースから外れて右手の尾根を進むと主郭に到ります。
<見所>腰曲輪・連段の曲輪群
<感想>城域2には4つの曲輪群があり、かつて東山新城という別城であった説もありますが西隣の城域1に非常に近く、足利義晴・義藤父子が近江坂本へ避難するにはここを通るルート上にあることから最終的には将軍山城に吸収されていたと考えます。この曲輪群
[2-1]が城域2の最大の曲輪群で、中心部であったろうと思われます。主郭に説明板があり説明板には北白川城(将軍山城)の出丸と書かれています。
城跡は尾根に沿って削平された曲輪群がTの字のように配されています。前述の西端の虎口は枡形や▢状土塁、尾根土塁等の遺構が残り見応えがあります。最高所の主郭から東方向は細かい連段になっていて、土塁が食い違いに配されてジグザグに動かされます。東端に堀切があります。主郭から南方向には綺麗に削平された腰曲輪が数段取り巻いてあり、そこから南方向に細かい連段が9段程連なっていて最下段に主郭より広い曲輪があります。規模も大きく十分に1つの城塞の規模のある城跡です。なかなかの見応えでした。次の投稿は曲輪群[2-4]です。
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