春の長崎天草を巡る旅、(5城目)は「平戸御館」です。
平戸城天守から北虎口門を下って海沿いを歩き、平戸桟橋から階段を登ると平戸御館です。ここにはかつて藩主松浦氏の館がありました。明治時代に入り私邸として建て替えられたものが払い下げられ、現在は「松浦史料博物館」となって、松浦氏の今に残る貴重な史料が展示されています(写真①~⑤)。
平戸桟橋の横には「オランダ商館」が再建されています(写真⑥⑦)。平戸は江戸初期には長崎と並ぶ日本一の貿易港でした。1600年オランダ船リーフデ号に乗り豊後臼杵に漂着したイギリス人の三浦按針(ウイリアムアダムス)は、家康の外交顧問兼通訳として250石を与えられ旗本となり、伊豆の伊東にて造船技術を教えます。それから1605年には平戸にイギリスの東インド会社の支店を開設し、オランダ船やイギリス船が来航するようになり、オランダ商館やイギリス商館を開設して、平戸を長崎と並ぶ日本の貿易の拠点としました。しかし家康死後の1616年、幕府は貿易を長崎の出島のみとし、相手もオランダのみとする事に一本化したため、按針は秀忠や老中たちと意見が合わずに行き場を失い、晩年はここ平戸のオランダ商館で過ごし、1620年平戸で亡くなったそうです(写真⑧按針終焉の地)。
商館の前からは平戸城がよく見えました。晩年の按針はどんな思いで、ここから平戸城を見上げていたのでしょうか?(写真⑨)
御館の下に足湯があったので浸かって歩き疲れを癒し(写真⑩)、桟橋から佐世保行のバスに乗りました。夜は佐世保駅前に連泊し、翌日は佐世保を観光しようと思います。
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