元は中間氏の居城で、黒田家が豊前に入ると中間氏は速やかに恭順しました。城は明け渡され、栗山善助利安が最初の居城にしたとのこと(中津城で公開されていたビデオより)。黒田家は支城にも織豊系の石垣を多用しており、特にこの一ツ戸城の石垣は一見の価値ありです。
県道212号線、一ツ戸トンネルのすぐ北に登城口が有ります(幟有り)。かんぬきを外して中に入り、すぐ左手の石段を登ると二の丸に続くそうですが、私は行っていません。直進して沢沿いの林道を10分ほど歩くと、本丸に至る登城道の入口です。
ここからは体力勝負。幟を追いかけてひたすら登ってください。途中から幟はなくなりますが、そこから先に分岐は有りません。そのうち尾根の直登になります。ロープに沿って慎重に。この辺りに差し掛かると、斜面に崩れた石垣がゴロゴロ転がっています。尾根上に出ると、そこは城の北端です。
あとは看板を見ながら尾根を南下します。櫓台と思われる石垣が残るほか瓦が散乱しており、見応えありです。
やがてたどり着くのは本丸の直下。木が伐採されているのでここまで来ると見学は容易です。後方に登ると本丸、前進して降りると広い曲輪に出ます。
広い曲輪の先端には一段高い曲輪があり、脇に枡形虎ロがあります。曲輪の先端からは山国の町を見下ろせます。
後方に登ると腰曲輪を経由して本丸に至ります。この腰曲輪に見事な切り石積みの石垣があるのでお忘れなく!
本丸の導入路はこれでもかと言うほどの石段と折れ!石段の向きを途中で変えるなど、粋な演出もしてくれます。
城内はどこにでも石が落ちていて、しかもどれも切り石。矢穴が入ったものまで有ります。かつての総石垣の姿はさぞ美しかったでしょう。
所要時間ですが、登って降りてで少なくとも二時間は見ておいた方が良いでしょう。
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