早朝4時起きで準備をしつつ城びとの投稿欄をひらいてみると「特別版 お城EXPO in 姫路」に行かれて城びとスタッフさんとお話しされた朝田さんのご投稿。シャンシャンさんのご投稿も続いています。イオさんのとことんシリーズも連載中で、特別公開に行かれたtodo94さんのご投稿も直前に。
と絶賛盛り上がり中の姫路城に行ってきました。
姫路駅に着いたのが午前10時少し前。
駅にあった模型でイメージをふくらませ、観光案内所でマンホールカードをもらってから徒歩で向かいました。
厳選24城スタンプ帳の押印と城カード購入を済ませ、昨年修理を終えて真っ白になった菱の門を抜けたら、人の流れに逆らい右へGO!
クイズに完敗したあの日から7か月。(スルーした日からは1年3か月)
ついに「るの門」に到着しました。
門の前には<まわれ右!>の大きな赤い矢印とともに『ここからは天守に行けません。菱の門にお戻りください。』の文字。
先刻承知。
天守に行きたいのではなくて、門そのものが目的なので菱の門には戻りません。
ドキドキしながら、「初・るの門」くぐりましたヽ(^o^)丿
この礎石、この刻印、この階段……!
いやというほど写真で確認した光景が目の前に。
小さな穴門ですが、私にとってはやっとたどり着いた凱旋門のような存在です。
すぐに報告したくてその場で投稿してしまいました^^;
しばし感動に浸ったあとは現場検証にとりかかります。
前回の敗因は、やはり『出口はこっち→』の案内板。
城内をさんざん歩きまわった最後の最後にこの案内板を見れば、「ぬ」の次が「を」であることに疑問をもったとしても、大概、素直に案内に従うでしょう。世界遺産がそう指示しているのだし、疲れているから無駄に歩きたくないし。
実際、「ぬの門」から出てくる人の流れを観察していると、ほんとうにみなさんもれなく「をの門跡」に流れていきます。中には「るの門」のほうを気にしている風な人もいましたが、誰ひとり進んだりはしていません。ルールをきちんと守る日本人、すばらしい!
そこで何だかちょっと試してみたくなって、「ぬの門」から10人くらいのグループが出てくるタイミングを見計らって、その方たちの視界に入るように「るの門」の方へ進んでみました。
すると、たちまちそのグループがばらけたのです。
「出口そっちじゃないよ。」
「こっちにも何かありそう。」
「あの人が行っているから行けるかも。」
「無理じゃね?」
「ちょっといってみようか。」
おそらく心の声はこんな感じです。
そして立ち止まった何人かの方が「るの門」へと向かってきました。
(やった!!!)
「るの門」はここに来るまでに通った10以上の門とまるで違う雰囲気の、石垣の石をくりぬいたような穴門です。
小学校低学年くらいの男の子が
「すごい!洞窟がある!!」
と叫んでいるのを聞いた時には、じわじわとこみ上げてくるものがありました。
この男の子、自分の足と目で見つけた「るの門」のことはきっと忘れないでしょう!
(但し「をの門跡」を見逃した可能性あり。)
こんなに感動的な「るの門」なのに、『天守には行けません』『出口ではありません』と前後をやんわりと塞いでいるのは、大勢の観光客が小さな「るの門」に押し寄せてしまうと滞留してしまうからなのでしょう。
……と思ったのですが、
敵に気づかれにくい門、抜け道として築かれた「るの門」です。そのことをリアルに体験させてくれるためにあえて「ここからは天守に行けない!」「出口はあっちだ!」という表示を出しているのだとしたら!?
訪れる者に、今なお巧妙な手口で仕掛けてくる姫路城。すごすぎる……。
<夏の特別公開へつづく>
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