瑞宝寺公園の紅葉が見頃とのことで、何度目かの有馬にやってきました。
神戸電鉄有馬温泉駅から温泉街を歩くのですが、流石に土曜日、観光客が超多いです。
足湯も座る場所がないぐらい大盛況でした。
古い町並みにも人、人、人。でも、土産物がいっぱいあって、町並みに風情もあって、歩いているだけでも楽しくなります。流石兵庫屈指の観光地。炭酸煎餅の甘い香りに何度籠絡されそうになったことか。
さて、そんな温泉街を少し横道に逸れて温泉寺方面に階段を上ると、念仏寺のすぐ下に出ます。そこには立派な高石垣が!所々石材が斜めに積まれてたり算木も何か曖昧ではありますが、何となく豊臣大坂城の石垣の積み方に似てる気がします。念仏寺は北政所御殿(奥御殿?)の跡であると伝わっていますし、湯山御殿の遺構である可能性は高そうです。
そして念仏寺の隣、温泉寺の裏手に極楽寺があります。ここには『太閤の湯殿館』という展示施設があり、建物内部に岩風呂と蒸風呂の遺構が露出展示されています。建物の外には露地庭園の跡と秀吉ゆかりの手水鉢があります。…が、この日は残念ながらまさかの休館日。あらかじめ開館日を確認してからの来訪をオススメします。
しかしガッカリする事なかれ。太閤の湯殿館のすぐ隣には立派な石垣!帯曲輪の跡で、隅櫓や多聞が造られていました。単なる館ではなく、防犯上の理由からか城としての機能も持ち合わせていたようです。
なお、極楽寺の裏手に極楽泉源がありますが、そちらは昭和29年に開削されたもので残念ながら当時からのものではありません。
さて、この日のお目当てでもある瑞宝寺公園へ。
ここは明治の廃仏毀釈により廃寺となった黄檗宗瑞宝寺の跡で、秀吉が「いつまで見ていても飽きない」と賞賛したことから『日暮らしの庭』と呼ばれ、古くから紅葉の名所として知られている所なのですが、訪れた頃にはすでに散り始めていて見頃はやや過ぎた感がありますが、それでも十分綺麗でした。散り紅葉も風情があって良いですね。
なお、ここには瑞宝寺の山門が残されていますが、伏見城から移築したと伝わっています。小ぶりで比較的簡素な唐門なのですが、屋根の曲線が優美です。細部をよく見ると上部にはさりげなく瓢箪のデザインが!遊び心がありますね。
あと、秀吉ゆかりの石の碁盤もあります。美しい紅葉を楽しみながら碁を打っていたのでしょうか。マイ温泉別荘を造り、仕事をしばし忘れて気ままに遊ぶ…天下人ならではというか、贅沢ですねぇ。
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