小田原城は明応4年(1495)には大森氏の城でしたが、伊勢新九郎盛時(北条早雲)がこれを奪い、以後北条氏の城になりました。二代目の北条氏綱の時に北条氏の本城となり、豊臣秀吉の北条征伐で戦国大名としての北条氏が滅んだ後は、大久保忠世が入り、以降近世城郭としての現代の小田原城に整備されました。
私は北条氏の系列の土の城が好きなので、かつての総構を備えた北条氏の小田原城を見てみたいとずっと思っていました。支城である山中城や八王子城でさえあの凄さなのだから、本城である小田原城はさぞや‥と思ってしまいます。詮方ないことですが。
でも久々に訪れてみると、近世城郭の小田原城も良いです。馬屋曲輪から二の丸を経由して本丸に向かっていくと次々と枡形に遭遇します。特に馬屋曲輪から眺める二の丸の枡形は得も言われぬ美しさです。良い‥実に良い。
家康家臣としては少し地味なイメージが有る大久保氏ですが、この小田原城の枡形にこだわった造りは実に良いです。
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