真夏日の6月に訪れた大阪府岸和田市の岸和田城。
大阪平野南部、海沿いの比高5mほどの段丘の縁に築かれた城。
段丘の縁を二の丸、縁から離れた方を本丸とし、その2つをコの字型の二の曲輪と三の曲輪で囲んだ縄張。
大阪から堺を経て紀伊国に至る海岸沿いの陸上交通に加え、大阪湾の海上交通も監視したでしょうか。
築城時期は定かでないが、1500年代は和泉松浦氏や中村一氏などが城主となり、小出秀政の時代に大改修で天守を建設。
徳川の時代になると1640年からは岡部氏13代が城主を務めました。
現在は、本丸と二の丸の水堀と石垣が残り、天守や本丸隅櫓、本丸櫓門が復元されている続100名城。
周辺も公共施設などが建つが、遺構の可能性がある石垣が僅かに点在。
実際に訪問すると、東側から見た三層復元の天守が予想以上に優美。
本丸南側の多段の折れを有する石垣も見応えがあり、更なる個人的な見どころは本丸虎口。平面図では平虎口だが、櫓門をくぐると1段高い本丸が壁となり直進を許さず、侵入するには左右の坂と階段を上るシステム。
そんな本丸虎口におもしろさを感じた、私の城郭巡りの209城目でした。
+ 続きを読む