飛騨市主催のイベントに参加してきました。
午前が、滋賀県立大学の中井均先生と一緒に高原諏訪城を探索。午後は公民館で「高原諏訪城を考えるー縄張りから見た江馬氏館との関係ー」と題した講演会でした。
高原諏訪城は竪堀・堀切がはっきり残っています。それから、中井先生が絶賛されていたのが「切岸」。非常に急こう配になっていて現状でも登るのは難しいですね。土のお城として非常にレベルのたかい城です。それから注目は、主郭からの眺めがめちゃくちゃ素晴らしい。保存会の方たちが丁寧に整備をされているそうで、30分かけて登るだけの価値ありです。また主郭から江馬氏館が見えます。高原諏訪城と江馬氏館がセットであることの証といっていいと思います。
さて、午後の講演会ではその江馬氏館との関係が話題となりました。江馬氏館は発掘調査の結果、16世紀の前半までしか使われていなかったことが分かっています。一方で、高原諏訪城は1582年に落城したとされています。セットであるはずの江馬氏館は約50年前に廃絶していたのに高原諏訪城は16世紀末まで使われていた。これはどういうことなのかということに対していくつかの仮説が提示されていました。中井先生によると江馬氏館移転後は実用的な城というよりは、先祖伝来の地として維持され続けたのではないかということでした。ただこれは、まだまだ議論の余地があるみたいですね。
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