南北朝期に在地土豪の平岩茂直が楠木正成の挙兵に応じて築き、後醍醐天皇を迎えようとしたと伝わります。その後、楠木正儀の十七支城のひとつとして改修されるも、北朝方の畠山国清らの猛攻により落城しました。現在見られる遺構は戦国期に改修されたもので、畠山氏の内紛において活用されたと考えられます。
駐車場はないので、府道沿いの邪魔にならなさそうなところに路駐して登城開始。乗合タクシー停留所脇の案内表示に従って峠道を進むと此山頂平石城址の石碑があり、その少し手前から山中に入って約5分でハイキングコースの分岐(案内表示あり)に至ります。分岐から尾根道を少し行くと平石城です。
平石城は単郭の山城で、分岐からの北西尾根を堀切で遮断しています。堀切を越えて階段を上った主郭は北西から北東に折れるL字型をしていて、中央部に平岩氏の墓所と城跡碑、説明板があります。主郭の周囲には横堀状の帯曲輪がめぐっていて、北東と南東の支尾根の付け根では浅い堀切となっています。そのまま主郭の周囲をひとめぐりすると、ところどころに主郭の切岸と帯曲輪が見られました。
周囲をひとめぐりしても所要15分程度の小さな城ですので、何かのついでにどうぞ。
+ 続きを読む