とことん一乗谷(あさみゅー)
(2024/10/13 訪問)
(続き)
丸岡城(お城EXPO)から一乗谷に戻ると、「あさみゅー」こと一乗谷朝倉氏遺跡博物館を見学しました。まずガイダンスの映像を観て一乗谷ハンドブックや散策MAPを入手。探求ラボ・体験学習スペースは考古学の道具を使ったり、やきものパズルなど体験して学べる展示になっています。その奥の遺構展示室では、博物館建設前の発掘調査で発見された石敷遺構がそのまま展示されています。このあたりには一乗谷の物流の拠点となった足羽川水運の川湊があったとされることから、石敷遺構はその船着場であると考えられます。また、博物館西隣の駐車場敷地の発掘調査で確認された三代当主・朝倉貞景が建立した経堂への参道とも考えられるようです。退館後に駐車場で見てみると、経堂跡が舗装の色を変えて平面表示されていますが、なるほど石敷を西にのばした先にあたるようです。順路に掲示された説明板を読みながら石敷遺構を一周しつつ、あれこれ考えるのはなかなか楽しい時間でした。
2階中央の基本展示室では朝倉氏の歴史や文化、一乗谷城下町の暮らしが170万点に及ぶ出土品をもとに紹介されています。往時の朝倉氏の栄華を示す調度品や一乗谷に暮らす様々な職人の道具などが展示され、笏谷石の鬼瓦や石灯籠、井戸枠まで笏谷石なんだなぁ…と思ってよく見てみると、井戸跡から出土した焦げ跡のある滑車も展示されていて、一乗谷が炎上した際に焼け落ちたもののようです。ということは、井戸枠がところどころ茶色くなっているのも焼け跡なのか…。近くには武家屋敷の井戸跡から出土した16,431枚に及ぶ銅銭も展示されていて、一乗谷が炎上する中、井戸に投げ込まれたと思われます。一乗谷の繁栄と終焉を感じる展示でした。また、城下町(平面復元地区)の精密なジオラマも見どころで、建物だけでなく城下の人々の暮らしぶりまで再現されています。2階北側の特別展示室では「一乗谷の戦国グルメ」と題して出土した食器や調理具、魚の骨や貝殻などから一乗谷における食生活が紹介されていました。
2階南側には博物館内に朝倉館の一部が原寸で再現されています。入口に朝倉館全体のジオラマも展示されていますが、やはり建物内を歩き回って内装も含めて見学できるのが一番よくわかりますね。会所から中庭の花壇を眺めながら主殿、泉殿、小座敷とめぐると、泉殿からは池庭を、小座敷からは平庭を望む雅な空間になっていて、往時の朝倉氏の栄華を実感します。
博物館をひとめぐりすると、一乗谷に向かう前に館内のカフェ CARAMONで昼食を。ご当地グルメのおろしそばやソースカツ丼、伝承・復元料理のCARAMON御膳などにも心惹かれましたが、朝倉氏の繁栄を支えた朝倉宗滴にちなんだ宗滴カレーを選びました。ライスに復原町並の「落ちない石」をイメージしたハンバーグを乗せたトマトカレーで、なぜか朝倉宗滴でなく朝倉義景と小少将(たぶん)の小旗が立てられていました。なお、この後に復原町並で「落ちない石」を探してみましたが、それらしいものは見付けられませんでした。どこにあるんだろう…?
2年前のオープン当時から行ってみたいと思っていましたが、石敷遺構や朝倉館原寸再現といった独特の展示はもちろん、博物館キャラクター「シシカゲ」のモデルとなった金製の獅子目貫や、現在の将棋には存在しない「酔象」の駒など特徴的な出土品はクローズアップして紹介され、訪問日の翌週にはあわら温泉での竜王戦を前に藤井竜王と佐々木八段が見学に訪れるなど、積極的に興味を引くようよく考えられていて、期待以上に楽しませていただきました。
さて、土日祝には博物館から復原町並まで無料シャトルバスが運行していますので、駐車場に車を駐めたままシャトルバスで復原町並に向かいます(続く)。
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