2022/04/06
お城ファンが選んだ「推し城」ランキング 1~10位・お城ファンが「感動した」推し城は? Castle of the Year 2021
2021年11月下旬〜2022年1月上旬、城びと読者の皆さまに「城びと4周年記念企画」として、城びと的「推し城」アンケートを実施。1032人ものお城ファンに投票をいただき、2021年の「Castle of the Year」が決定しました! はたして今回はどのお城がランクインしたのでしょうか? 10位〜1位まで、投票いただいた方のコメントとあわせて発表します。
▶企画告知記事「【ご協力ください】今年もやります! 2021年城びと的「推し城」アンケート」はこちら
▶「【11~20位】お城ファンが選ぶ2021年の推し城は?「Castle of the Year」決定!」はこちら
▶「お城ファンが「買いたいお城」は?Castle of the Year 2021番外編」はこちら
お城ファンが自身の「推しの城」を投票する「Castle of the Year」は、2019年に始まった「城びと」の周年記念企画。2021年は夏にスポーツの祭典が開催された年でした。お城ファンの皆様にとっては、スポーツに負けないような、感動的なお城体験があったのではないでしょうか?
そこで、今回の「Castle of the Year」は、「2021年、感動したお城」をテーマに設定。「城びと」を利用している全国のお城ファンに対し、日本100名城・続日本100名城の計202城の中から、「推し城」を1人2城投票していただきました。その結果を集計して、2021年の「Castle of the Year」が決定しました!
2020年はコロナ禍を反映して、お城に希望を重ね合わせるコメントをたくさんいただきました。一方2021年は、コロナ禍でも工夫して城を楽しむコメントが増えました。久しぶりの登城は感動もひとしおですね。逆境に負けない城や、山城の躍進が目立ちました!
トップ10は前年との順位の入れ替わりに注目です。例年、上位にランクインする城の中に「ある戦国大名」の城が躍進しています。「城熱(じょうねつ)」あふれるコメントとともにご紹介します!
10位 小田原城(神奈川県小田原市)※前回24位
小田原城は、戦国大名・北条氏の本拠地として名を轟かせました。城の中心部を江戸末期の姿に復元し、天守の復興をはじめとして、1997年には銅門(あかがねもん)、2009年には馬出門を復元しています。2020年12月、江戸情緒薫る複合商業施設「小田原新城下町」が開業し注目を浴びました。このことも、順位を押し上げた要因のひとつなのかも知れません。
総構えの遺構を探索しましたが、その規模には圧倒されました。 籠城を決めたのも分からなくない気がします。(岩之守)
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9位 備中松山城(岡山県高梁市)※前回9位
備中松山城は、岩盤と石垣を組み合わせたダイナミックな山城。江戸時代からの天守が残る、現存12天守の一つです。備中松山藩出身の新選組七番隊隊長・谷三十郎(たにさんじゅうろう)から名をとった「猫城主さんじゅーろー」が、天守で待っています!
天守閣へ向かう山道、 岩盤と石垣のコントラスト、 登り切った時に現れる 猫城主さんじゅーろー、 当時の歴史をそのまま感じさせてくれる 現存天守閣 登山みたいに疲れたけど 全てが楽しかった。(モコみち)
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8位 安土城(滋賀県近江八幡市)※前回6位
安土城は、織田信長が築いた有名な城であるものの、本能寺の変の後に焼失したため実際には約6年しか存在しませんでした。はっきりと姿がわからないミステリアスさが、想像力をかき立ててくれます! NHKの大河ドラマ「麒麟がくる」で話題になり、放送が終わった後も上位をキープしています。
天主台に天主がある事を想像するだけで楽しめます。山全体がお城であったことを少し下がって遠目にするのもおつです♪(きむし)
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7位 岐阜城(岐阜県岐阜市)※前回4位
織田信長が天下統一に向けた本拠地とした城。山頂の天守閣からは、ふもとを流れる長良川の雄大な流れがよく見わたせます。さらに乗鞍岳や日本アルプスが連なり、濃尾平野も広がる景観は、織田信長も眺めていたはずです!
コロナ禍でロープウェイに乗らず眺めるだけでしたが、2021年に久しぶりにロープウェイで登城。長良川の眺めは最高です。(ほりーないと)
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6位 会津若松城(福島県会津若松市)※前回11位
2021年のNHK大河ドラマ「青天を衝け」では、幕末から明治時代が描かれました。幕末の戊辰戦争では約1カ月もの籠城戦に耐えた会津若松城。「鶴ヶ城」とも呼ばれ、白虎隊のエピソードなどの悲劇が伝わる一方、春には約1000本のソメイヨシノが開花。「桜の名所100選」としても知られ、ロマンをかき立ててくれる城です。
コロナ禍で訪問できない中、県内のお城で訪問した最高のお城です。(こうたろう)
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5位 彦根城(滋賀県彦根市)※前回7位
国宝五城の一つ、彦根城は徳川家康の命で築かれた城。装飾性豊かな屋根が特徴で、唐破風と切妻破風、千鳥破風、入母屋破風を組み合わせています。天守以外にも庭園や水堀、馬小屋など、じっくりと見学したい遺構が目白押しです!
感動ポイントが山ほどあって困る! 破風の美しさ!2種類の積み方の石垣も見ごたえたっぷり。石段の辛さまでもが醍醐味です! 何と言っても、彦根城には「ひこにゃん」がいる!可愛さに感動!やさしさに感動!!存在のすべてに感動です!!!(コダーマ)
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4位 熊本城(熊本県熊本市)※前回3位
最上部でほぼ垂直になる巨大な石垣が圧巻の熊本城。「築城の名手」加藤清正が築いた堅城は、明治時代の西南戦争で真価を発揮しました。熊本地震からの復旧が進められ、「二様の石垣」や天守閣の内部が見学できるようになりました。
行くことはできなかったが、テレビ放映で修復前の一本石垣で残る戌亥櫓には、感動して涙が出てしまった。(月夜御前)
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熊本城の「いま」
3位 犬山城(愛知県犬山市)※前回5位
国宝五城の犬山城は、木曽川に沿った小高い山の上にそびえる姿は美しく、天守から望む木曽川の流れも格別です。フォトジェニックな城下町は、女性や若者にも注目されています!
お城そのものは素晴らしく申し分ないです。ビルに囲まれたお城よりやはり 町も 含め 風情がある城下町感が好き!(ととパチ)
三英傑全員に攻められるほど重要な城。(木曾義秀)
悩んでいた時、ある先輩が連れて行ってくれた場所。天守からみた景色とがんばり過ぎるなの言葉は、私の人生リスタートと城旅の出発点です。(佐久夜)
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2位 姫路城(兵庫県姫路市)※前回1位
3連覇はなりませんでしたが、城ファンから熱烈な支持を集めています! 姫路城は大天守と3つの小天守だけでも見どころ満載。黒田孝高(官兵衛)が築いたとされる石垣や、千姫ゆかりの西の丸もめぐり、さまざまな時代の姫路城を味わってみてください!
今年のホワイトデーのプレゼントに姫路城への二人での旅をしたので特に思い出深いいいお城。(かぎしっぽ)
朝に見ても昼に見ても夜に見ても晴れていても雨が降っていてもどの角度から見ても優美で存在感が凄く本当に素敵でした。(とん)
今年初めて伺ったのだが、質量共に他を圧倒する城だと感じました。国宝、世界遺産になる理由がわかります。(おかき)
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1位 松本城(長野県松本市)※前回2位
2021年の1位に見事輝いたのは松本城でした! 黒色(下見板張り部分)を基調とした天守は、北アルプスを背景にしても、水堀に映してもよく映えます。夜には天守がライトアップされて、白色(漆喰部分)が際立ちます。昼も夜も、白と黒のコントラストにくぎづけです!
娘と1月に見に行きました。空気が澄んで風もなく、堀には逆さの城が綺麗に映り、感動!寒さも忘れて見とれました。松本城を見て、娘は大学受験を信州大学に決め、勉強を頑張ってます。春には松本キャンパスを歩ける事を願ってます。進学目標の決め手となった松本城に感謝、1票です。(※一部抜粋)(かな)
夜の松本城を見たのですが、美しいお城で感動しました。 翌日の昼の松本城も、桜の季節でとても素晴らしかったです。 また何度でも行きたい松本城です。(上杉☆玲☆)
お堀に映し出されて佇む天守は、写真映え一番です。 レーザーマッピングに映し出されたお城も圧巻でした。(伍堂ね太郎)
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以上、「Castle of the Year」10位~1位までの発表でした。20位~11位の発表はこちら!
【推し城アンケート概要】
●調査期間:2021年11月17日~2022年1月10日
●調査対象:1032名(「城びと」読者の皆さま)
●調査方法:全国の「城びと」読者を対象にインターネット調査を実施。日本100名城、続日本100名城の計202城から、2021年に感動したお城を2城選び、投票いただいたものを集計。
執筆・写真/藪内成基(やぶうちしげき)
国内・海外で年間100以上の城を訪ね、「城と旅」をテーマに執筆・撮影。著書『講談社ポケット百科シリーズ 日本の城200』(講談社、2021)。『地図で旅する! 日本の名城』(JTBパブリッシング)や『1日1ページ、読むだけで身につく日本の教養365歴史編』(文響社)などで執筆。城めぐりツアー(クラブツーリズム)の監修・ガイドを務める。
※歴史的事実や城郭情報などは、各市町村など、自治体や城郭が発信している情報(パンフレット、自治体のWEBサイト等)を参考にしています