【2023年版】ふるさと納税で殿様気分も!お城がある自治体の「体験型」返礼品で思い出を作ろう

全国の自治体から自分の意思で応援したいところを選び、寄附という形でエールを贈る「ふるさと納税」。各地の産業や名物など趣向を凝らした返礼品も魅力ですが、近年は「モノ」ではなく「コト=体験」のお礼品にも注目が集まっています。そこで今回は、お城にまつわるユニークな体験ができるふるさと納税プランをご紹介します。

ふるさと納税とは?

ふるさと納税とは、自分が生まれ育った故郷、お世話になった地域など、自分が選んだ地域の自治体を、寄附(ふるさと納税)を通して応援する制度。各自治体がホームページ等で公開している寄付金への理念や使い道を検討し、応援したい納税先を選んで手続きを行います。

通常の自治体への寄附と違うのは、寄附金(ふるさと納税)のうち2,000円を超える部分について原則として全額が控除の対象になること(一定の上限あり)。例えば1万円のふるさと納税を行った場合、2,000円を超える8,000円が所得税と住民税から控除されるのです(ちなみに、控除を受けるには原則としてふるさと納税を行った翌年に確定申告が必要なので、忘れずに!)

ふるさと納税のもう一つの魅力は、寄附への感謝として自治体から贈られる返礼品。地域の名産品や観光資源を活かした品が多種多彩に用意されていて、自分が欲しい返礼品で納税先を選ぶ人も。詳しくは、総務省のふるさと納税ポータルサイトをチェック!

今注目の「体験型」返礼品とは?

近年は、消費行動として「モノ消費」(商品やサービスを所有すること)よりも「コト消費」(商品やサービスを購入することで得られる体験)に価値が見出されています。その影響はふるさと納税の返礼品にも及んでいて、地域の魅力をダイレクトに感じられるイベントやツアーに参加できる「体験型」返礼品が注目を集めているのです。

お城がある全国の自治体でも、こうした体験型返礼品を取り入れているところがあります。具体的に見ていきましょう!

■天下普請の篠山城大書院を貸し切り!1泊2日の「御成体験」(兵庫県丹波篠山市)

篠山城大書院貸切で殿様御成体験
慶長14年(1609)の篠山城築城とほぼ同時期に建てられたという大書院を貸し切り! 通常は立ち入れない上段の間で殿様のように座ることもできる

徳川家康の命によって西国諸大名が築き、日本100名城にも選ばれている篠山城。政務の場所として中核の役割を果たしていた大書院が平成12年(2000)に復元され、かつての姿を取り戻しました。兵庫県丹波篠山市ではなんとその大書院を貸し切り状態にして“殿様気分”を味わえる返礼品プランがあるのです。その名も「篠山城大書院貸切で殿様御成体験/殿様御膳!フルアテンドで城下町を満喫するラグジュアリーステイ」。

この返礼品プランは大人2名1組で参加できる、1日1組限定の1泊2日ツアー。江戸時代に藩主が大名をもてなした記録を基に作った「饗応料理」を大書院で味わったり、天守台に設けられた野外バーラウンジで夜空を眺めながらカクテルを楽しんだり、お城好きにとって最上級のおもてなしが待っています(宿泊は篠山城下町ホテルNIPPONIAのスイートルームで)。さらに2日目には丹波焼の陶芸体験なども用意され、丹波篠山だから味わえる贅沢な2日間といえます。

篠山城大書院貸切で殿様御成体験
城下町の趣深い古民家を利用した篠山城下町ホテルNIPPONIAで宿泊。リビング、ベッドルームなど3部屋以上に分かれ広々とした造りのスイートルームを利用できる

<ふるさと納税情報>
●プラン名
【1日1組限定】篠山城大書院貸切で殿様御成体験/殿様御膳!フルアテンドで城下町を満喫するラグジュアリーステイ [篠山城下町ホテル NIPPONIA スイートルーム ペア宿泊券]
●寄附金額
161万5000円
●受付
ふるさとチョイス
ふるなび

■国宝松江城と城下町をお殿様・お姫様として堪能!「一日城主体験ツアー」(島根県松江市)

ふるさと納税、松江城一日城主体験ツアー

全国で12しかない現存天守を誇り、国宝にも指定されている松江城。この名城と城下町を城主として堪能できる一日体験ツアーが、島根県松江市の体験型返礼品として用意されています。

ふるさと納税、松江城一日城主体験ツアー
一日城主体験ツアーは甲冑着付けからスタート。身も心も城主になって松江城に到着すると、松江城おもてなし武者(写真右)がお出迎え!

まずは甲冑または時代衣裳に着替えたら、松江城専属のおもてなし武者がお出迎え。まさにお殿様・お姫様ですね! 「まつえ若武者隊」の案内で“我が城”を見て回って国宝天守に登り、お城を囲む堀を周遊する「堀川遊覧船」に貸し切りで乗船したり、松江城主が好んだという「松江城主御膳」を味わったり、特別な体験の目白押し! 朝から夕方まで城主気分をたっぷり満喫できる贅沢な一日を過ごせます。

ふるさと納税、松江城一日城主体験ツアー
左:昼食後に1隻貸し切りの堀川遊覧船で堀川めぐりを満喫 右上:昼食は大橋館で「松江城主御膳」を提供。スズキの奉書焼きなど島根の郷土料理を味わえる 右下:松江城すぐそばにある松江歴史館内の茶屋でお抹茶体験も

<ふるさと納税情報>
●プラン名
国宝松江城 甲冑姿で気分はお殿様!一日城主体験ツアーペア券(写真撮影付)
●寄附金額
100万円
●受付
ふるさとチョイス
さとふる

■復元された木造天守に城主として宿泊!「大洲城キャッスルステイ」(愛媛県大洲市)

大洲城、キャッスルステイ
天守と重要文化財の櫓2つを含めた空間をまるごと客室として過ごすことができる

文禄4年(1595)に藤堂高虎が近世城郭へと整備した大洲城。明治時代に天守が老朽化し解体されましたが、2004年に江戸時代の模型を基に木造で復元。この四重四階の天守と重要文化財の櫓を貸し切って宿泊できる「大洲城キャッスルステイ」が2020年7月からスタートし、“城泊”の先駆けとして話題を集めました。

大洲城、加藤貞泰
約30人のスタッフが加藤貞泰の入城シーンを演じ、宿泊客をお出迎え

愛媛県大洲市ではふるさと納税の返礼品として「大洲城キャッスルステイ」を用意。入城時に甲冑を着て、「1617年の大洲藩初代藩主加藤貞泰の入城シーンの再現」に参加すれば、たちまち戦国・江戸時代にタイムトリップ! その後も加藤貞泰が食した料理を再現した夕食、天守での宿泊、重要文化財・臥龍山荘での朝食など、城主のように贅沢な体験の数々が待っています。さらに特別に「印籠(大洲城入館永年チケット)」もプレゼント!

<ふるさと納税情報>
●プラン名
【1日1組限定】日本初!城に泊まる 木造天守閣 宿泊券/祝砲・殿様御膳・入城体験付き[宿泊券 ペア宿泊券 宿泊 ペア 2名 城主 体験 大洲市 愛媛 愛媛県]
●寄附金額
555万円
●受付
ふるさとチョイス
ふるなび

■平戸の歴史と文化を五感で体感!「平戸城CASTLE STAY懐柔櫓」(長崎県平戸市)

平戸城CASTLE STAY懐柔櫓
写真左:平戸城の天守(右)と見奏櫓 写真右:宿泊場所となる懐柔櫓

平戸瀬戸に突き出た丘陵上にある平戸城は、天守から港湾を見下ろす眺めが素晴らしく、日本100名城にも選ばれています。そして2021年4月から、懐柔櫓を宿泊施設化した「平戸城CASTLE STAY懐柔櫓」がオープン! 日本100名城初の常設城泊施設として注目を集めています。

平戸城CASTLE STAY懐柔櫓
懐柔櫓はラグジュアリーな内装に改修。九州出身の画家・小松孝英氏が描きおろした蝶の壁画(右)などをデザイン

この平戸城キャッスルステイを利用したスペシャルな返礼品プランが、長崎県平戸市で用意されています。懐柔櫓は1階にリビングダイニング・和室コーナー・ウッドデッキ・浴室、2階にベッドルームを備え、内装は伝統とモダンを融合させた情緒豊かな雰囲気。夕食は平戸の新鮮な食材を使った創作フレンチのフルコースで、夜間の天守閣貸切、平戸神楽の鑑賞、千里ヶ浜での乗馬体験、茶室「間雲亭」での鎮信流茶道などの体験型オプションも充実。一日城主として平戸の歴史に思いを馳せながら、極上のひと時を過ごすことができます。

平戸城CASTLE STAY懐柔櫓
専属シェフが手がけた創作フレンチディナーでおもてなし

平戸城CASTLE STAY懐柔櫓
真っ青な青空に白い砂浜が輝く千里ヶ浜での乗馬体験(左)や、平戸藩松浦家に伝わる鎮信流の茶道体験(右)などのオプションも楽しめる

<ふるさと納税情報>
●プラン名
【城に泊まる夢の体験】平戸城CASTLE STAY懐柔櫓ペア 特別プラン
●寄附金額
340万円
●受付

■あなたの名入り旗を作成!山中城の障子堀や畝堀に入るイベントにご招待(静岡県三島市)

戦国時代に関東一円を支配していた後北条氏が戦国末期に築き、西方防御の要として機能した山中城。北条氏の築城技術を駆使して造られた畝堀や障子堀が特徴的で、日本100名城にも選ばれています。静岡県三島市ではこの美しい山城を良好な状態で維持して次世代につなげるため、2018年度から「山中城跡ガバメントクラウドファンディング」を実施し、広く支援を募っています。

ふるさと納税、山中城
北条氏の家紋「三つ鱗」に山中城の文字をデザインした旗に寄附者の名前を記し、城内に掲げる(他にも北条氏康の「五色段々の大のぼり」と小田原北条家の「五色備」をイメージした、カラーの旗を選べる)

注目はその返礼品。1万円以上の寄附で寄付者の名入り“のぼり旗”が作成され(50本限定)、「いざ山中城!みんなでのぼり旗をたてよう」というイベントで城内に立てることができます。さらにこのイベントでは学芸員による城跡案内も実施され、普段は入れない障子堀や畝堀に入ることができるのです(※)。当時は堀底へ落ちたら脱出不可能だったという、防御力の高さを実際に体感できるまたとないチャンスですね!
※2000円以上の寄附でイベントのみ参加(返礼品なし)も可能

ふるさと納税、山中城
イベント当日ははしごを使って障子堀の中に降り、攻め手の目線で防御力を体感できる

<ふるさと納税情報>
●プラン名
日本が誇る貴重な文化財「山中城跡」を後世へつなげたい。
●寄附金額
2000円~
●受付
ふるさとチョイスGCF

お城のある自治体に寄附金で貢献しながら、一生の思い出に残る特別なお城体験も楽しめる、体験型返礼品のあるふるさと納税を始めてみませんか。

執筆/城びと編集部

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