(4城目)金田城の続き(4/4)です。
一の城戸から海岸沿いを5分程歩くと大吉戸神社と船着場がありました(写真①②③④)。きど(城戸)→(吉戸)と地元の黒瀬の村人たちが読み替えて城戸の守り神としていたようです。神社にお参りし、波の音を聞きながらしばらく休憩しました。登城し始めてから4時間が過ぎたのでもう足がパンパンになってきましたが、帰りの船の時間も気になってきたので、さあここからまた気合を入れ直し、今まで下って来た道を今度は逆に登って行き、最後の三ノ城戸を目指そうと思います。
大吉戸神社から再び一の城戸・二ノ城戸まで登って戻り、そこから沢ルートで下って三ノ城戸へ向かいました。道が荒れていたのでちょっと歩きにくかったです。
三ノ城戸はいちばん高い6.7mでしかも垂直の石塁で積み上げられていました。今ではかなり崩落していますが、下から見ると排水口がよく見えて、よく考えて造られているのが分かります(写真⑥⑦⑧)。
そして三ノ城戸から最後の力をふりしぼって南東角石塁までの急坂を登り、石塁を再び下から見上げながら軍道に出て、そこから下って登山口まで戻りました。私は健脚ではないので、じっくり見ながらかつ休憩しながら回っていたら、結局合計5時間もかかってしまいました。
でも最後になって、なぜ三つの城戸をあの位置に築いたのか? それがやっと分かりました。城戸は三つある沢(谷川の河口)の場所に、それぞれ城門のように立てられています。つまり敵(唐・新羅連合軍)が船を着け易い、ここに上陸するであろうという地点に築かれているという事です。南東角石塁や南西部石塁は、陸上の側面から攻撃された場合に備えたものだと思います。そして兵士はそれらの中央(ピングシ山)に待機していて、どこから攻められても、その方向に行く事ができる位置にいます(なるほど~🤔)。防人たちはどうやって戦おうとしていたのか? 最後にやっとその構図が見えてきました。
金田城は訪れるには大変不便な場所ですが、しかし苦労してでも絶対に訪れる価値のある城だと思います。予想以上に規模が大きく、この連続する石塁や城戸は迫力満点です。海を見ながら歩くので眺めもよく、とても爽快な気分になれます。そして何よりもタイムスリップしたような古代へのロマンをかき立ててくれる場所でした。NHKの最強の城スペシャルで最強に選ばれた理由がよく分かりました。Todo94さんや辰兵衛さんも、次はぜひ1泊してゆっくり回られて下さい(必ず天気のいい日を選んで下さいね!😊)。
レンタカーを返却し、帰りは15:25発の博多行のフェリー「きずな」でのんびりと4時間50分かけて福岡へ帰りました(写真⑨)。最後に壱岐島沖を航行中に、船上から見えた夕陽がとてもきれいでした(写真⑩)。
【対馬4城を巡る】はこれで終了です。全8回読んでいただき有難うございました。次も長崎の旅シリーズをしばらく続ける予定にしていますので、またよろしくお願いします。
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