昭和お城ヒストリー 〜天守再建に懸けた情熱〜 昭和お城ヒストリー 〜天守再建に懸けた情熱〜 まとめ

昭和という時代にスポットを当て、天守再建の背景にある復興の物語や、町おこしにクローズアップ。そこにはお城を巡るさまざまなドラマがありました。岐阜城、岩国城、唐津城、和歌山城…。それぞれのお城の昭和をプレイバック!



【岐阜城】日本初の模擬天守

三層四階の天守が、威風堂々たる姿を見せる岐阜城。現在の模擬天守は2代目というのはご存知ですか? 実は、明治から昭和のはじめ頃まで、「木造トタン葺き」の三層三階の天守が立っていたのです。ことの起こりは、幕末の動乱も一昔前の出来事となった明治20年(1887)頃…。

▼続きはこちらから
岐阜城、天守、三層四階
鉄筋コンクリート三層四階の岐阜城天守

【岩国城】平和な時代ならではの再建

岩国城は、日本三大名橋の一つ、錦帯橋越しに眺めることができる風光明媚な城。全国的にも珍しい南蛮造(唐造)の天守と錦帯橋の組み合わせは、思わずため息をもらすほどの美しさです。ところで、天守が再建される際、この美しい景観のために場所を移動したのをご存知ですか?
錦帯橋、岩国城
錦帯橋越しに岩国城を望む

【唐津城】青い海と空に囲まれた幻の天守

青い海と空に囲まれた白亜の天守。このすばらしいコントラストは、湾に半島状に突きだした陸繋島に建つ唐津城ゆえに望める絶景です。天守部分を頭部に見立てると、左右に広がる東西の浜がまるで鶴の羽のように見えるため別名舞鶴城とも呼ばれます。でも実は唐津城には江戸時代、天守が建っていなかった・・・!?

▼続きはこちらから
唐津城
海から見た唐津城

【和歌山城】在りし日の姿の再現せよ!

和歌山城では、「幕末期の姿にお城を整備する」という壮大な計画が進行中です。なぜ、再建する姿が幕末期のお城なの? という疑問にお答えするために、少し和歌山城の歴史を振り返ってみましょう。

御橋廊下、和歌山城天守
平成に入ってから復元された御橋廊下と和歌山城天守

【綾城】ハンドメイド天守の謎を追え

日本最大級の照葉樹林を有する「綾町」。そんな自然に恵まれた地に、いかにも古城然と建つ納税が綾城です。2層の建物の上に物見櫓が付いた外観はすべて木造で、その姿はいかにも戦国時代の城を彷彿とさせます。しかしこのお城、実は築30年。それなのにどうして、このような「いかにも」な雰囲気を醸し出しているのでしょうか。
綾城
まるで戦国の世から抜け出した風情の綾城

【墨俣城】ふるさと創生事業で「一夜城」を建築

日本で一番出世した人物といえば、下層民から天下人となった豊臣秀吉でしょうか。墨俣城は、その秀吉出世譚を彩る「墨俣一夜城」伝説が残る地にあります。竹下内閣の「ふるさと創生事業」で建築した「一夜城」の天守には、派手好きの秀吉の城らしい鯱が光輝いて…。
墨俣城、太閣出世橋
紅葉と水面に映える墨俣城。城の入り口に架かる橋は「太閤出世橋」という

【富山城】「荒城の月」のモデルのひとつ

昭和29年(1954)4月11日~6月4日、富山城址公園で富山産業大博覧会が開催されました。約74万人が訪れたこの博覧会は、富山大空襲によって、市街地の99%が壊滅する被害を受けた富山市街の復興を記念して行われたもの。その際、戦災復興のシンボルとして建設されたのが富山城です。

富山産業大博覧会、富山城、天守閣
多くの人が訪れた富山産業大博覧会の様子と建設された富山城天守閣(富山市郷土博物館提供)

【大阪城】豊臣と徳川が融合!?外国人観光客に人気のハイブリッド天守

大坂城は豊臣秀吉が築いた「太閤さんのお城」として有名です。でも、現在の大阪城(堀と石垣)は江戸幕府が築いたもので、さらに、昭和6年(1931)に完成した現在の天守は、徳川時代と豊臣時代が混じりあった意匠というのは、一体どういうことなのでしょうか?

大阪城、内堀、石垣、天守
北西側の内堀から見た大阪城。巨大な石垣の上に天守が立つ

【熊本城】幾度も傷つきその都度よみがえった不屈の名城

地震の被害からの復旧に向けて工事が進められている熊本城ですが、今の熊本城の天守は西南戦争で焼失して、その後市民の寄付で再建されたことをご存知ですか? 過去何度も傷ついては、その都度お城を愛する人に支えられよみがえってきた熊本城のストーリーとは?

▼続きはこちらから
熊本城
足場が残る完成間近の熊本城大天守と小天守(熊本城総合事務所協力/大林組提供)


執筆/城びと編集部