2026/09/16
お城ライブラリー 城びとアンバサダーの小城小次郎、『100名城と一緒に巡る 全国隠れ名城の旅』を刊行!
城びとアンバサダーとして、城びとでも記事を執筆いただいている小城小次郎(おぎこじろう)さんが、満を持してお城の本を刊行! 気になる内容をご本人から紹介いただきました。
「城をやる」という不思議なフレーズを用い、城びとアンバサダーとしても活動している小城小次郎です。このたび、初めての著書となる『100名城と一緒に巡る 全国隠れ名城の旅』を刊行することとなりました!

『100名城と一緒に巡る 全国隠れ名城の旅』小城小次郎 著 風媒社
これまでに筆者が巡った2,000を超えるお城の中から
・日本100名城・続日本100名城と一緒に巡れる
・駐車スペースで困らない
・薮を漕がない
・高い山に登らない
という要件に合致したお城を選び出し、北海道から沖縄まで全45コース、合わせて104城を紹介しています。
全て筆者が現地を訪ね、この目で見つめ、この足で歩いたお城です。
全編カラーで、写真も全て(自身が写っているものを除けば)筆者自身が撮影したものを使用しています。
もちろん付近の日本100名城・続日本100名城についても簡単に解説していますし、欲張りたい方のために、全コースでさらにいくつかお城を増やして「足を延ばせば」として紹介していますので、実際には200を超えるお城の情報が詰め込まれています。
●日本100名城巡りのついでに、「もう1城、いかがですか?」
ひと昔前には考えられませんが、お城ブームが長く続いています。これには日本100名城、続100名城の選定とスタンプラリーの設置が大きかったのではないでしょうか。スタンプラリーによって日本全国のお城を訪ねる目的が生まれました。

後閑城(群馬県)の写真(本当は表紙にしたかった)
ところがスタンプラリーをきっかけにお城巡りを始めてみると、多くの方が「まだまだ沢山の名城が隠れている」ことに気づくはずです。
そうなると日本100名城の次に巡るべき「もう1城」を探すことになるのですが、これがなかなか一筋縄ではいきません。
「いいお城だよ」と書籍やブログ等で紹介されているお城を実際に訪ねてみると、駐車場がなかったり、見上げるように高い山だったり、そもそも道がなかったりで、ハードルが高い(笑)。
道なき道をかき分けて進めば、きっと素晴らしい土塁や堀が待ち構えていて、確かにそれは「いいお城」なのでしょう。
でもそういう「いいお城」と、お城を好きになり始めたライトなお城ファンが求める「いいお城」との間には、今なお埋めがたい溝があるように思うのです。本丸まで歩きやすい道が続き、しかもその間に豪快な遺構を堪能できる後閑城(群馬県)みたいなお城が、本書が目指す「隠れ名城」の要件にぴったりと合致します。
●お城を訪ねる「目的」が一言で語れる
お城巡りの旅は決してお城巡りがただ一つの目的ではなく、温泉やグルメやキャンプや釣りなど、お城巡り以外の目的をも同時に満たす旅であるケースがほとんどで、中にはお城に興味を抱かない同行者を何のかんのと説得して旅立つようなケースもありそうです。
そういうお城巡りで藪を漕いだり高い山に登ったりはできませんし、駐車場が見つからなくて右往左往するようなことになったら……同行者さんの立場なら「時間を返せ」となりますよね。その後の気まずさと来たら、もう……(笑)。
本書は、そういう気まずさを味わうことがないお城として、筆者が自信を持ってお勧めできるお城ばかりを集めています。同行者さんに「この城はこういうお城でね」と語れる決め台詞が用意できたら格好いいと思いますし、お城を訪ねる目的も明確になります。
さらに、無駄な解説は極力省き、要領よく見どころを掴むことができるようにしています。

出羽丸岡城(山形県)

日出城(大分県)
出羽丸岡城なら、「加藤清正の遺骨が眠るお城」。熊本城を取り上げられ、はるか東北へと左遷させられた加藤清正の息子・忠広は両親の遺骨を熊本から運び、出羽丸岡城に埋葬しました。今でもその墓が残されています。
日出城なら、「リアルな人柱伝説を持つお城」。日出城の石垣からは老武者と思しき人骨が実際に発見され、人柱だったのではないかとの説が提起されています。数多くの人柱伝説の中で、日出城のリアリティは群を抜いています。
いかがでしょう、わくわくしませんか?
「日本100名城の『なんとか城』に行きたいんでしょ?もう一ヶ所くらい付き合ってもいいよ。」
と、同行者さんに言ってもらえたらしめたもの。決め台詞を上手に使いこなしながら、同行者さんにも満足頂けるお城巡りの旅を楽しくプランニングしてみてはいかがでしょうか。

本書にはコラムもあります
●どうしても掲載したかった「番外編」
本書のコンセプトは「日本100名城と一緒に巡る隠れ名城」です。当然のこととして、近くに日本100名城・続日本100名城がなければなりません。
ところが全国くまなく探してみると、駐車スペースもあって遊歩道も完備している訪ねやすいお城が沢山あるのに、近くに日本100名城・続日本100名城がないエリアというものが存在することがわかってきました。
中でも那須と飛騨高山はエリア自体が大きな観光スポットなので、旅行先に選ばれる可能性も高そうです。そこで日本100名城・続日本100名城が近くにない「番外編」として、「那須周辺の城(佐久山城・大田原城・黒羽城)」と、「飛騨高山周辺の城(高山城・松倉城・広瀬城)」を加えることとしました。那須・飛騨高山方面に旅行する機会にご活用頂ければ、番外編を用意した甲斐があるというものです。
●もし、続編があるとしたら
発売前、予約販売サイトに掲載された本書のコンテンツをご覧になったお城仲間さんたちからは、「うちの地域の〇×城が入ってる!」といった喜びの声をたくさんいただきました。中には「うちの地域のあのお城を、いったいどんな感じで紹介しているんだろう」といった声も。本書が全国各地のお城ファンの皆様にとって「地域の誇り」と感じて頂けるようであれば、こんなに嬉しいことはありません。

勝間田城(静岡県)で解説する筆者
申し訳ないことに、一城も紹介することができなかった都道府県も存在します。見どころの多いお城が総じて高い山の上にあって、「高い山に登らない」という要件を外すだけで、掲載可能になるお城がどっと増えるエリアです。もし続編が作れるのであれば、「100名城と一緒に巡る 全国隠れ『山城』」を作ってみたいですね。本書が好評を博すことがあれば、もしかしたらそんな続編を作るチャンスがあるかもしれません。そんな日が来るのを筆者自身も楽しみにしながら、また全国のお城を巡っていきたいと思います。
執筆・写真/小城小次郎(おぎこじろう)
東京大学文学部国史学科(日本中世史専攻)卒業。2016年、日本城郭検定1級を全国1位で取得。2019年、BSテレ東「TVチャンピオン極」で準優勝。9歳でお城の魅力に気づき、一般企業に勤務しつつ、城郭研究・コラム執筆等の傍ら、全国2,000以上のお城を巡る「お城の達人」。城びとアンバサダー。









