<3〜5日目編>【GW日本の100名城制覇旅】東海編:徳川家ゆかりの城をめぐる

今年は10連休と、長い連休だからこそ長めの旅行に出てみてはいかがでしょうか。今回は4泊5日で、東海地方の日本100名城11城をめぐる旅をご提案! 3〜5日目は、岡崎城や駿府城など徳川家康とゆかりの深いお城が登場します。1・2日目編はこちらから!

[3日目/岩村城・岡崎城]日本三大山城の一角と徳川家康の生誕地を攻城!

東海の日本100名城めぐりも終盤。3日目は岩村城岡崎城の2城をまわります。

まずは、犬山遊園駅から岩村城へ。移動距離が長いため、朝は早く起きましょう。名古屋鉄道からJRへ乗り継ぎ、さらに明知鉄道に乗り換えて岩村駅に到着。城下町の雰囲気を楽しみながら、日本100名城スタンプが設置されている岩村歴史資料館に向かいましょう。岩村歴史資料館には、城絵図や甲冑など岩村藩時代の史料が展示されています。

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岩村城下の町並み。メインストリートは江戸時代の面影が残る

資料館に隣接する登城口からレッツ登城!岩村城は「日本三大山城」に数えられ、織田信長の叔母・おつやの方が城主を務めた「おんな城主」の城です。石垣が良好に残り、特に「六段壁」と呼ばれる六重の石垣は圧巻の迫力。

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六段壁は本来1段の髙石垣だったが、倒壊防止のために修復をくり返した結果、6段になったという

岩村の城下町でお昼ご飯を買って電車に乗り込み、明知鉄道・JR・名鉄を乗り継ぐこと約2時間20分で東岡崎駅に到着。駅から15分ほど歩くと、本日2つめの目的地・岡崎城が見えてきます。

岡崎城は、徳川家康生誕の城とされる城。城内には「東照公えな塚」(“えな”とはへその緒のこと)や「東照公産湯の井戸」など家康ゆかりのスポットが多数あります。また、岡崎城には徳川家康とその家臣5名からなる「グレート家康公「葵」武将隊」が活動中。GW期間中は、6名全員で歌い踊る「グレート演舞」が1日に2回行われるので、ぜひ見てみましょう! 日本100名城スタンプは、1959年に再建された天守の1階に設置。天守内は、岡崎の町と城の歴史を学べる資料館になっています。

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東照公産湯の井戸。家康が征夷大将軍まで出世したことから、人気の開運スポットにもなっている

グレートな演舞とお城を堪能したら、名鉄で本日の宿泊地・名古屋へ。4日目に備えて、手羽先や味噌カツなどの「名古屋めし」で英気を養いましょう。


[4日目/名古屋城・長篠城]豪華絢爛な御三家の居城と日本を変えた合戦の舞台を訪ねる

4日目は、まず愛知を代表する名城・名古屋城へ向かいましょう。市営地下鉄に乗り名古屋駅から市役所駅へ。駅から出ると目の前には、オシャレな飲食店が。このエリアは「金シャチ横丁」といって、2018年にオープンしたばかりの新名所です。新旧の「名古屋めし」が集まっていますので、お城を見た後に立ち寄ってみるのもよいでしょう。

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金シャチ横丁は、東門前の「宗春ゾーン」と正門前の「義直ゾーン」の2か所に分かれている。「宗春ゾーン」ではあんかけスパゲティなど新しい「名古屋めし」が、「義直ゾーン」では味噌カツなどの伝統的な「名古屋めし」が楽しめる

名古屋城は、徳川家康の九男・義直(よしなお)を藩祖とする尾張藩の居城です。金シャチをいただく天守は、名古屋城のシンボルとして市民に愛されています(現在は建て替えのため閉館中)。現在、名古屋城で最も“アツい”スポットは、豪華絢爛な本丸御殿。この御殿は、江戸時代に将軍の宿舎として造られたもので、木曽のヒノキをふんだんに使用した格式高い建物です。内装も非常に凝っていて、部屋の格式によって障壁画の内容や天井の格子、金具の装飾などに違いがあります。隅々まで目に焼き付けましょう! 日本100名城スタンプは、正門改札・東門改札・総合案内所の3か所に設置されています。

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本丸御殿上洛殿。将軍の寝所として使われていた部屋で、欄間彫刻も障壁画も他のエリアよりきらびやかだ

他にも、三基の現存櫓や刻印石が刻まれた石垣など、名古屋城には多数の見どころがあります。現存櫓は、本丸の西南隅櫓が常時公開されている他、GW期間中は御深井丸の西北隅櫓が特別公開されているので、ぜひ見学してみましょう。

4日目は、もう1城訪れます。市役所駅から電車を乗り継ぐこと約2時間23分。長篠城駅に到着です。“長篠”といえば、教科書にも載っている有名な合戦・長篠の戦いが思い浮かびませんか? そう、これから目指す長篠城は、まさにこの戦いの舞台となった城なのです。

まずは、城に隣接する長篠城址史跡保存館で日本100名城スタンプをもらいましょう。この保存館では武田家や長篠の戦いに関する史料も展示されているので、登城前に見学してみてください。

長篠城は豊川と宇連川の合流地点に築かれた城。名古屋城とは違い土づくりの城ですが、コンパクトサイズで高低差もあまりないため、初心者でも歩きやすくなっています。本丸や野牛郭、弾正郭、空堀、土塁などが残っており、特に本丸を守る堀が見どころです。

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本丸北東の堀。城外と地続きの北側は長篠城唯一の弱点であるため、複数の堀や曲輪を設けて厳重に守っていた

また、城から電車と徒歩で40分ほど移動すると、織田軍と武田軍が激突した古戦場があります。武田の武将たちの墓所や信長本陣などの史跡が点在しているので、時間に余裕があれば散策してみるのもよいでしょう。

5日目に備えて掛川に移動し、4日目は終了。最終日は掛川城、駿府城、山中城の3城をめぐります。

[5日目/掛川城・駿府城・山中城]徳川家康ゆかりの2城と北条家の堅城を征く

静岡の旅は、掛川城から開始。掛川城は駅からのアクセスがよく、徒歩7分ほどで入城できます。

掛川城最大の見どころは、二の丸の御殿。政庁や藩主の住まいとして使われていた御殿は現存例が少なく、全国でも他に二条城・川越城・高知城にしかない貴重な遺構です。日本100名城スタンプもこの御殿に設置されていますので、お忘れなく! 現存建物の太鼓櫓や復元された天守、門も注目です。

掛川駅に戻り、続いての日本100名城・駿府城へ向かいます。駿府城の最寄り駅・静岡駅までは、東海道線で約40分。乗り換えなしで楽チンですね。

駿府城は、征夷大将軍を引退した徳川家康が余生を過ごした城。豊臣秀吉の部下・中村一氏(なかむらかずうじ)が城主だったこともあります。2018年には、中村家時代の天守に使われていたと見られる金箔瓦が発見され、大きなニュースになりました。

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復元された東御門。内部は駿府城や家康に関する史料を展示する資料館となっている

駿府城は、復元された東御門や巽櫓、坤櫓など多くの見どころがあります。日本100名城スタンプは、東御門の券売所に設置されています。特に注目なのは天守台。現在進行形で発掘調査が行われており、その様子が間近で見学できるのです。発掘現場には調査成果を展示する「発掘情報館きゃっしる」があり、瓦や石垣など出土物をじっくり眺めることができます。

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天守台発掘現場の様子。2018年2月に家康時代の天守台が出土。西辺約68m、北辺約61mと、日本一の規模を持っていたことが判明している

さて、東海の日本100名城めぐりも最後の1城です。静岡駅から東海道線で約1時間移動し、さらにバスで30分。山中城に到着です。バス停の近くにある売店前に日本100名城スタンプがあるので、登城前に押しておきましょう。

山中城は、東駿河を守る北条家の支城でした。豊臣秀吉の小田原攻めで、真っ先に攻められた城でもあります。この城の堀は他とはちょっと変わっていて、堀の中に網目状の仕切りがあるのです。これは「障子堀」といって、敵が堀の中を移動することを妨害するための設備。網目がワッフルのように見えることから、インスタ映えすると人気のスポットです。

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障子堀が特に見事なのは西の丸。天気がよい日には、この曲輪から富士山を見ることもできる

山中城から三島駅に戻り、静岡の日本100名城めぐりも終了。東海は、戦国の三英傑(織田信長・豊臣秀吉・徳川家康)を生んだ地域。岡崎城や岐阜城など、彼らとゆかりの深いお城が多数ありましたね。しかし、彼らが築いた城は、東海だけでなく安土城(滋賀県)や大阪城(大阪府)のように全国各地に存在しています。三英傑の足跡に興味がわいた人は、各地をめぐってみましょう!

※城名の後ろ、丸括弧内には日本100名城スタンプ設置場所を記した

[3日目]
犬山遊園駅
↓名鉄犬山線からJR中央本線、明知鉄道に乗り換え、約2時間50分
岩村駅
↓徒歩約20分
岩村歴史資料館(スタンプ設置箇所)
↓徒歩約20分
岩村城
↓徒歩約40分
岩村駅
↓明知鉄道からJR中央本線、名鉄名古屋本線に乗り換え、約2時間20分
東岡崎駅
↓徒歩約15分
岡崎城(スタンプは天守1階)
↓徒歩約15分
東岡崎駅
↓名鉄快速特急、約30分
名鉄名古屋駅
名古屋に宿泊

[4日目]
名古屋駅
↓市営地下鉄東山線から名城線約10分
市役所駅
↓徒歩すぐ
名古屋城(正門改札所、東門改札所、総合案内所)
↓徒歩約すぐ
市役所駅
↓市営地下鉄名城線から名鉄、JR飯田線に乗り換え、約2時間25分
長篠城駅
↓徒歩約8分
長篠城(新城市長篠城址後保存会館窓口)
↓徒歩約8分
長篠城駅
↓JR飯田線からJR東海道本線に乗り換え、約2時間25分
掛川駅
掛川に宿泊。

[5日目]
掛川駅
↓徒歩約7分
掛川城(掛川城御殿)
↓徒歩約7分
掛川駅
↓東海道本線、約45分
静岡駅
↓徒歩約10分
駿府城(東門券売所)
↓徒歩約10分
静岡駅
↓東海道本線、約1時間
三島駅
↓バスで約30分
山中城跡
↓徒歩すぐ
山中城(山中城跡売店前)
↓徒歩すぐ
山中城跡
↓バスで約30分
三島駅
東海道本線で東京へ


執筆・写真/かみゆ歴史編集部(野中咲希、小関裕香子)
「歴史はエンタテインメント!」をモットーに、ポップな媒体から専門書まで編集制作を手がける歴史コンテンツメーカー。手がける主なジャンルは日本史、世界史、美術史、宗教・神話、観光ガイドなど歴史全般。最近の編集制作物に『天皇〈125代〉の歴史』『マンガ面白いほどよくわかる!新選組』(西東社)、『さかのぼり現代史』『日本の信仰がわかる神社と神々』(朝日新聞出版)、『ニュースがわかる 図解東アジアの歴史』(SBビジュアル新書)、『ゼロからわかるケルト神話とアーサー王伝説』(イースト・プレス)など。