2025/09/26
【2025年版】ピックアップ!10月に開催されるお城イベント・展覧会
長く続いた猛暑がようやく和らぎ、秋らしさが増していく10月は、季節の深まりを感じさせてくれるイベントが全国のお城で多数開催されます。名古屋城などで毎年恒例のお城まつりのほか、世界遺産の名城で中秋の名月を堪能する「姫路城観月会」など、注目のイベントをご紹介します。
【姫路城/兵庫県姫路市】第43回姫路城観月会

ライトアップされた姫路城を背景に、ステージプログラムやおもてなしコーナーが実施される(画像提供:姫路城イベント実行委員会事務局)
世界文化遺産の名城と中秋の名月を同時に愛でる
姫路城では毎年、中秋の名月の日に三の丸広場で「姫路城観月会」を開催。43回目を迎える今回は、琴やバイオリン&ピアノデュオの演奏など各種ステージのほか、恒例の茶席・地酒のおもてなしを実施します。ライトに照らされる白亜の姫路城を、1年のうちで最も美しく見える月と同時に眺める、この時期しか体験できない風流な一夜をお楽しみください。
また、10月1日(水)から10月14日(火)までの間、普段は入ることのできない東小天守・乾小天守・西小天守・イの渡櫓・ロの渡櫓・ハの渡櫓を公開します。特別に見学できる建物内の様子や、普段は入ることができない場所から望む姫路城の構造など、この機会にぜひご覧ください。
【第43回姫路城観月会】
開催日:2025年10月6日(月)※雨天の場合は翌日に延期
開催時間:17:00〜21:00
開催場所:姫路城 三の丸広場
料金:無料(飲食・お茶席は有料)
【名古屋城/愛知県名古屋市】名古屋城秋まつり

期間中は本丸御殿が特別公開され、室内の絢爛豪華な襖絵なども鑑賞できる(画像提供:名古屋城総合事務所)
秋の名古屋城を多彩なイベントで満喫!
毎年恒例の「名古屋城秋まつり」を今年も開催。約1ヵ月半の期間にわたって、地元の演者による伝統芸能猿まわし公演、轟音が響き渡る火縄銃実演、メンバー10名が全員出陣する名古屋おもてなし武将隊16周年祭、尾張藩ゆかりの各自治体によるブース出展や伝統芸のステージパフォーマンスなど多彩なイベントを実施します。他にも、普段入ることができない本丸御殿の特別公開や、特別史跡でもある二之丸庭園のライトアップなど、名古屋城の魅力をより体感できる催しもお見逃しなく!
【名古屋城秋まつり】
開催日:2025年10月4日(土)~11月25日(火)
開催時間:9:00~16:30(閉門17:00)※イベントによって開催時間が異なります
会場:名古屋城
料金:一般500円
【松本城/長野県松本市】合同茶会・菊花展・古式砲術演武

合同茶会(画像提供:松本城管理事務所)

古式砲術演武(画像提供:松本城管理事務所)

菊花展(画像提供:松本城管理事務所)
秋の深まりと伝統を感じられる松本城の風物詩
松本城では秋が深まった毎年10月になると、日本の歴史と伝統を体感できるイベントを開催しています。10月13日(月・祝)には表千家・裏千家・雲伝心道流・大日本茶道学会・江戸千家による合同茶会を本丸庭園で実施。松本城の風景をおもてなしの心とともに堪能できます。また10月28日(火)から11月12日(水)にかけて、江戸時代から愛されてきた菊が並ぶ菊花展を実施します。そして10月19日(日)には、松本城鉄砲隊が実物の火縄銃を使用して古式砲術演武を披露します。鉄砲隊員による伝統的な所作や火縄銃の轟音をぜひ体感してください。
【合同茶会】
開催日:2025年10月13日(月・祝)
開催時間:10:00~15:00(最終受付14:30)
開催場所:松本城 本丸庭園
料金:5席券前売2000円/当日2500円、1席券500円
【古式砲術演武】
開催日:2025年10月19日(日)※雨天中止
開催時間:13:30~15:00
開催場所:松本城 二の丸御殿跡
料金:無料
【菊花展】
開催日:2025年10月28日(火)~11月12日(水)
開催時間:8:30~17:00
開催場所:未定
料金:無料
【熊本城/熊本県熊本市】秋のくまもとお城まつり

雲上の熊本城(画像提供:熊本城総合事務所)

城あかり(画像提供:熊本城総合事務所)

夜火夜火 流るる燈(画像提供:熊本城総合事務所)

武田流騎射流鏑馬(画像提供:熊本城総合事務所)
幻想的な演出に彩られた熊本城を秋の夜長に楽しむ
歴史と伝統に培われた熊本城で日本の文化に触れて関心を持ってもらうことを目的に、毎年春と秋に「くまもとお城まつり」を開催。今年の秋は日本最大級の人工雲海が熊本城を包む「雲上の熊本城」をはじめ、熊本城が温かく柔らかい竹灯りに照らされる「城あかり」、熊本の豊富な水をイメージしたプロジェクションマッピングやインタラクティブ体験を提供する「夜火夜火 流るる燈」など、秋の夜長を楽しめるイベントを実施します。約1100年間受け継がれてきた武田流騎射流鏑馬や代継太鼓保存会による和太鼓演奏など、日本の伝統文化を堪能できる催しもお見逃しなく。
【秋のくまもとお城まつり】
開催日:2025年10月10日(金)~11月3日(月・祝)
開催時間:9:00~21:00(最終入園20:00)※イベントによって開催時間が異なります
開催場所:熊本城
料金:800円(熊本城有料エリアの入園料)
【西尾城/愛知県西尾市】にしお城まつり

西尾藩鉄砲衆の火縄銃演武で幕を開ける(画像提供:西尾市観光協会)
徳川家康ゆかりの西尾でお城と歴史を満喫できるまつりを開催
天正13年(1585)に徳川家康の命によって築かれ、江戸時代には譜代大名が代々城主を務めた西尾城でお城まつりを開催。西尾藩鉄砲衆による迫力満点の火縄銃演武をはじめ、服部半蔵忍者隊による演武、西尾観光ボランティアガイドによる二ノ丸丑寅櫓見学ツアー、物産・物販ブースが並ぶおしろマルシェなど、お城と歴史が好きな人たちが楽しめるイベントを多数行います。ほかにもクイズ大会や甲冑の試着体験などもあるので、ぜひお子さんもご参加ください。
【にしお城まつり】
開催日:2025年10月11日(土)※第33回「西尾の抹茶の日」を同時開催
開催時間:10:00~20:00
会場:西尾市歴史公園
料金:無料
【松江城/島根県松江市】松江水燈路

画像提供:松江観光協会
行燈や光のアートで松江城下町が情緒豊かに彩られる
今年で国宝指定10周年を迎えた松江城で、松江城内をはじめ風情ある街並みが残る塩見縄手や武家屋敷などをライトアップするイベントを実施。地元のテキスタイル作家「ミツトリヒトギ」さんがデザインした布地を使った行燈や、「松江らしさ」などをテーマとした市民の手作り行燈など、大小の行燈と多彩な光のオブジェで城下町一帯を彩ります。光と影によって松江城下町が普段と異なる趣きを醸し出す、幻想的な風景をお楽しみください。
【松江水燈路】
開催日:2025年9月27日(土)~10月19日(日)の土日祝
開催時間:18:00~21:00
開催場所:松江城および松江城周辺
料金:無料
【小倉城/福岡県北九州市】小倉城竹あかり

竹灯籠や竹細工などが飾られて城内を幻想的に照らし出す(画像提供:小倉城)
無数の竹灯籠を飾った小倉城が光の森に!
日本有数の竹林面積を誇る北九州市ならではのイベントとして、また近年深刻化している放置竹林問題の対策も兼ねて、2019年から毎年開催している「小倉城竹あかり」。伐採した竹で市民が手作りした無数の竹灯籠を小倉城内に飾り、石垣や木々を優しく幻想的に照らし出します。天守閣広場から庭園まで続く道を歩けば、まるで光の森を散策しているような気分を味わえることでしょう。普段の小倉城とは違った特別な時間と空間をぜひご体験ください。
なお、小倉城では10月4日(土)・5日(日)・11日(土)・12日(日)・13日(月・祝)に毎年恒例の「小倉お城まつり」を開催。今年は伝統的なお祭りの魅力を守りながら、「お城遊園地」をテーマにさまざまなジャンルの体験型コンテンツが盛りだくさんです。学びと遊びが詰まった秋の行楽をご満喫ください。
【小倉城竹あかり】
開催日:2025年10月24日(土)~11月3日(月・祝)
開催時間:17:30~21:00(最終入城20:45)
開催場所:小倉城・虎ノ門及び周辺エリア
料金:1000円(小倉城竹あかり・小倉城・小倉城庭園入場券付)
【愛知県名古屋市】秋季特別展「尾張徳川家 名品のすべて」

画像提供:徳川美術館
尾張徳川家が継承した歴史と文化の結晶がここに!
尾張徳川家19代当主・徳川義親が創立し、日本有数の大名道具コレクションを誇る徳川美術館を中心に、同美術館と蓬左文庫の開館90周年を記念した特別展を開催。尾張徳川家に伝わる家康の遺産「駿府御分物(すんぷおわけもの)」、大名道具、蔵書、そして近代以降に加わった文化財を展示します。その中には、「銀溜白糸威具足」や「長篠合戦図屏風」など1点だけでも展覧会の目玉になる貴重な史料も! 当世一流のものばかり集めた尾張徳川家の大名道具は、尾張家の歴史や格式、文化的教養を象徴すると同時に、最上級の東洋美術のコレクション。歴史と文化の継承の結晶を、ぜひその目でご覧ください。
【秋季特別展「尾張徳川家 名品のすべて」】
開催日:2025年9月13日(土)~11月9日(日)※前後期展示替えあり
※休館日:毎週月曜(祝日の場合は翌日に振替休館)
開催時間:10:00~17:00(最終入館16:30)
開催場所:徳川美術館名品コレクション展示室・徳川美術館本館展示室・名古屋市蓬左文庫展示室
料金:一般1600円
【島根県松江市】秋季特別展「慶長の城-松江城築城とその時代-」

画像提供:松江歴史館
松江城築城の歴史を振り返る
慶長5年(1600)の関ヶ原合戦を経て新たな領地に移った大名たちは、支配の拠点となる城を一斉に築城。出雲国に入った堀尾氏も支配体制を整えるとともに、城普請の名手・堀尾吉晴による堅固な松江城と城下町を造りました。本展では、古文書や絵図などを通じて堀尾氏の支配の始まりと松江城築城の歴史を紹介。さらに期間中は、記念講演会や「家族でお城歩き ー松江城入門ー」などの関連イベントも実施。松江城の歴史と魅力をより詳しく知ることができるので、ぜひ合わせてご参加ください。
【秋季特別展「慶長の城-松江城築城とその時代-」】
開催日:2025年10月10日(金)~12月7日(日)
※休館日:毎週月曜(祝日の場合は翌日に振替休館)
開催時間:9:00~17:00(最終入館16:30)
開催場所:松江歴史館 企画展示室
料金:一般750円
【埼玉県さいたま市】特別展「大名と菩提所」

画像提供:埼玉県立歴史と民俗の博物館
江戸時代の泰平の世を支えた大名が眠る菩提所に注目
江戸時代の埼玉県域には忍・岩槻・川越に城郭が存在し、江戸近郊の要所の守りを固めていました。その城主には幕府の要職に就いた譜代大名らが任ぜられ、彼らは参勤交代や転封を繰り返す中で江戸と国許の両方に菩提寺を持ったり、転封に伴って菩提所(先祖の供養を行う場)を変えたり、一貫した墓域を形成した者もいました。本展ではそのうち、埼玉県域にゆかりの大名家とその菩提所に注目。遺品や供養のために納められていた刀剣、甲冑、古文書など大名家ゆかりの品々をはじめ、墓所からの出土品も合わせて展示します。菩提所に注目することで、江戸時代を生きた大名たちをこれまでとは違った角度でとらえることができる企画展にぜひご注目ください。
【特別展「大名と菩提所」】
開催日:2025年10月11日(土)~11月24日(月・休)※祝日を除く毎週月曜休館
開催時間:9:00~16:30(最終入館16:00)
開催場所:埼玉県立歴史と民俗の博物館 特別展示室
料金:一般600円