2025/12/26
【2026年版】ピックアップ!1月に開催されるお城イベント・展覧会
街全体が正月ならではの祝賀ムードに包まれる新春は、全国各地のお城でもおめでたいイベントや特別な企画展が多く開催されます。その中から、普段は開放していない歴史的空間に入室できる「世界遺産 二条城の早春」や、初開門など特別な催し満載の「名古屋城冬まつり」など注目のイベントをご紹介します。
【二条城/京都府京都市】世界遺産 二条城の早春

初公開される二の丸御殿<白書院>四の間(画像提供:元離宮二条城事務所)
徳川将軍たちの居室となった〈白書院〉四の間を初公開!
新春から世界遺産・二条城の歴史や文化の魅力に触れることのできるイベントとして毎年恒例の「二条城の早春」。今年は何と、通常は立ち入ることができない<白書院>二の間・三の間に入室できるほか、将軍の居間として使われた<白書院>四の間を初公開! 将軍が落ち着いて過ごせるよう障壁画が他の棟のような“金地に濃彩”ではなく水墨画で描かれている様を廊下側から観覧できます。さらに展示収蔵館では、水墨画で花鳥画が描かれた<白書院>四の間の《雪中梅竹柳小禽図》と帳台の間の《秋草図》の原画を公開します(12月23日~2月23日)。

左:香雲亭で振る舞われる特別昼食 右:香雲亭からの庭園「清流園」の眺め(画像提供:元離宮二条城事務所)
また、普段非公開の香雲亭では、人数限定・完全予約制の特別昼食を提供(1月10日~2月28日)。昭和の名作庭家・中根金作の設計による庭園「清流園」を眺めながら、老舗料亭が提供する京料理を優雅に堪能してはいかがでしょうか。
【世界遺産 二条城の早春】
開催日:2025年12月23日(火)~2026年2月28日(土)
※12/29~31休城。12/26~1/3と毎週火曜は二の丸御殿の観覧休止
開催時間:イベントによって異なります(開城時間は8:45~16:00)
会場:二条城
料金:イベントによって異なります(入城+二の丸御殿観覧料1300円が別途必要)
【名古屋城/愛知県名古屋市】名古屋城冬まつり

画像提供:名古屋城総合事務所
名古屋城でお正月気分を満喫!
名古屋城では新春を祝うとともに来場者をおもてなしする「名古屋城冬まつり」を毎年正月に開催しています。今年も「尾張万歳今枝社中」「名古屋おもてなし武将隊®」「PSJあいち戦国姫隊」「徳川家康と服部半蔵忍者隊」たちがにぎやかにお出迎えする初開門で幕を開け、城内西之丸にある推定樹齢600年のカヤの木の実を用いた焼き菓子や新春運だめしダルマ張子の先着プレゼント、さらに「たべる あそぶ まなぶ」をテーマにした期間限定の鯱食堂などでお正月気分を楽しめます。また、1月2日~8日まで重要文化財・西南隅櫓の特別公開も実施。この機会にぜひ足を運んでみてはいかがでしょうか。
【名古屋城冬まつり】
開催日:2026年1月1日(木・祝)~1月12日(月・祝)
開催時間:9:00~16:30(閉門17:00。本丸御殿、西南隅櫓、西の丸御蔵城宝館への最終入場は16:00まで)
会場:名古屋城
観覧料:500円
【松本城/長野県松本市】国宝松本城 新春祝賀特別公開/国宝松本城氷彫フェスティバル

三が日の間は毎朝、国宝松本城おもてなし隊が黒門を開門する(画像提供:松本城管理課)
三が日は国宝松本城へ足を運ぼう
国宝松本城で多くの人に新年を祝ってもらえるよう「新春祝賀特別公開」を開催。三が日の間、本丸庭園が無料開放され、より気軽に足を運ぶことができます。ほかにも、国宝松本城おもてなし隊が黒門を開門する「新春開門の儀」、国宝松本城古城太鼓の演奏、天守を望みながらの新春書初めなどを実施。新春ならではの特別な雰囲気が漂う松本城めぐりを楽しんではいかがでしょうか。

国宝松本城古城太鼓の皆さんが松本城をバックに和太鼓の演奏を披露(画像提供:松本城管理課)
冬しか見られない氷の城下町を散策しよう
また、1月23日(金)から25日(日)にかけては冬の風物詩である氷の祭典「国宝松本城氷彫フェスティバル」を実施。全国から集まった氷彫師による大胆で繊細な氷の彫刻が、松本城の大手門枡形跡広場や松本駅前などの城下町に立ち並びます。氷とイルミネーションが連動した冬の景色は必見です。

国宝天守を望む松本城公園内などに全国屈指の氷彫師による力作が展示される(画像提供:松本城管理課)
【国宝松本城 新春祝賀特別公開】
開催日:2026年1月1日(木・祝)~1月3日(土)
開催時間:10:00~15:30(最終入場15:00)
会場:松本城 本丸庭園
料金:無料(天守登閣は有料)
【国宝松本城氷彫フェスティバル】
開催日:2026年1月23日(金)~1月25日(日)
開催時間:イベントによって異なります
会場:松本城公園ほか
料金:無料
【首里城/沖縄県那覇市】新春の宴~首里城で迎える初春の慶び~

画像提供:首里城公園
琉球王国時代の華やかな正月行事を首里城で再現
首里城で毎年恒例の「新春の宴」を2026年も開催。琉球王国時代に行われた正月儀式「朝拝御規式(ちょうはいおきしき)」のほか、国王と王妃の姿を間近に見ることができる「国王・王妃出御」、琉球王国時代の宮廷音楽「御座楽(うざがく)」の演奏、琉球舞踊や琉球古典音楽演奏を披露する「琉球芸能の宴」など、お正月らしい華やかなイベントが盛りだくさん。
そうした恒例イベントはもちろん、今回最大の注目は外装工事を終えてから初めて新年を迎える首里城正殿の外観公開! さらに特別企画として、琉球王国で作られた「万国津梁の鐘」レプリカでの鐘撞き体験を実施。首里城解説員が首里城の歴史・文化について解説する「新春特別ぐるっとツアー」など、お城好きにおすすめのイベントもぜひご体験ください。
【新春の宴~首里城で迎える初春の慶び~】
開催日:2026年1月1日(木・祝)~1月3日(土)
開催時間:イベントによって異なります(有料区域の開城時間は8:30~18:00)
会場:首里城公園
料金:400円(沖縄県民割320円)
【松山城/愛媛県松山市】松山城おもしろ芸術祭 ~城彩~

画像提供:南海放送イベントプロモーション部
松山城が多彩なアートに彩られる
“松山城の魅力の再発見”をテーマに、アーティストやアート芸人たちが松山城や松山市イメージキャラクター「よしあきくん」をモチーフにしたアート作品を松山城などに一挙展示。絵画、写真、ジオラマ、フィギュア、サンドアート、和紙アートなど様々なジャンルや技法で表現された作品が並び、城内を巡りながらアートを通して松山城の新たな一面を楽しむことができます。また期間中は、会場内に点在するスタンプスポットを巡ってカラフルな1枚の作品を完成させる重ね押しスタンプラリーも実施していますので、ぜひご参加ください。
【松山城おもしろ芸術祭 ~城彩~】
開催日:2025年12月6日(土)~2026年3月8日(日)
開催時間:12月・1月…9:00~16:30、2月・3月…9:00~17:00
会場:松山城・二之丸史跡庭園ほか
料金:天守観覧料400円、二之丸史跡庭園入園料200円
【小倉城/福岡県北九州市】小倉城おしるこ会

つきたての餅入りおしるこのほか、餅つき体験も楽しめる(画像提供:小倉城)
1年間の健康を願う小倉城の年始の風物詩
⼀年の初めに「おしるこ」を頂くと「1年間の無病息災と魔除けを願う」という由来にちなみ、昭和34年(1959)から始まった小倉城新春恒例の「おしるこ会」。2026年は1月12日(月・祝)に天守閣前広場で開催し、つきたての餅入りのおしるこ約2000食を午前10時から配布します。また、11時からは餅つき式典も実施。一般の方も餅つき体験できます。日本の伝統的な正月文化を小倉城でぜひお楽しみください。
【小倉城おしるこ会】
開催日:2026年1月12日(月・祝)
開催時間:配布10:00~13:30(約2000食。なくなり次第終了)、餅つき式典11:00
会場:小倉城天守閣前広場
料金:無料
【徳島城/徳島県徳島市】冬の企画展「阿波の武士 侍ヒストリー」

画像提供:徳島市
江戸時代の武士像を阿波の歴史から紐解く
徳島藩とその藩主を務めた蜂須賀家の歴史・美術工芸資料を収集展示する徳島城博物館で、蜂須賀家や家臣などに関わる資料を通して江戸時代の武士について理解を深める企画展を開催。大坂冬の陣で活躍した初代藩主・至鎮の武功にあやかって造り続けた兜に代表される“武の伝統”のほか、大石内蔵助が討入り決行を告げた「大石内蔵助書状」などの貴重な史料を展示します。戦士であるとともに人々を治める行政官でもあった、多様な武士のあり方をぜひ感じ取ってみてください。
【冬の企画展「阿波の武士 侍ヒストリー」】
開催日:2025年11月29日(土)~2026年1月25日(日)
※毎週月曜(1/12を除く)、12/28~1/2、1/13は休館
開催時間:9:30~17:00(最終入場16:30)
会場:徳島市立徳島城博物館 企画展示室
料金:一般300円
【滋賀県】連続講座「近江の城郭~北近江の戦国史2 元亀争乱」

画像提供:滋賀県文化スポーツ部文化財保護課安土城・城郭調査係
“城郭王国”近江のお城の歴史と魅力を現地へ訪れて紐解く
滋賀県には約1300もの城跡があり、単位面積あたりの城郭数が日本一とされています。そんな“城郭王国”近江の戦国時代で大きな歴史の転換点となったのが、近江の反信長勢力と織田信長が戦いを繰り広げた元亀争乱です。今回実施する連続講座では、元亀争乱に関係する北近江の戦国遺跡を3回に分けて現地探訪。「信長の朽木越え」として知られる朽木城、江濃国境の城塞だった長比城、小谷城攻撃の最前線だった虎御前山城を、それぞれ専門職員の案内で巡ります。多種多様な滋賀のお城の歴史と魅力を、この機会にぜひ体験してみませんか。
【連続講座「近江の城郭~北近江の戦国史2 元亀争乱」】
●第1回「織田信長危機一髪:朽木」
開催日:2026年1月24日(土)
現地探訪:朽木城跡(高島市)
●第2回「江濃国境の城塞 長比跡」
開催日:2026年2月14日(土)
現地探訪:長比城跡(米原市)
●第3回「小谷城攻撃の最前線 虎御前山城」
開催日:2026年3月7日(土)
現地探訪:虎御前山城跡(長浜市)
料金:無料(ただし実費負担が必要なことがあります)
募集人数:各回60人(各回の実施詳細および参加者募集については開催約1ヵ月前に別途ご案内)
▼お城関連のイベント情報を掲載しているイベント情報ページもぜひご覧ください!
執筆/城びと編集部










